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無垢材とは?無垢材の種類やそれぞれの違い、メリット・デメリットを解説します

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DIYを趣味にされている方なら、かならず耳にしたことがある資材である無垢材。

断熱性が高く、手触りなども良いことから様々な場面で利用されている資材の一つです。

そんな無垢材ですが様々な種類があり、使用する木材によっても特徴やメリット・デメリットがことなります。

ということで今回は、無垢材についての知識を中心に解説していきたいと思います。

これからDIYをはじめる方や木材に関する知識を身に着けていきたい方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。

無垢材とは?

無垢材とは、切り出した木材そのものの材料を指します。

「えっ?木材って基本的に切り出したものを指すんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

もちろん切り出したものもありますが、切り出したものが全てではありません。中には接着剤を使って貼り合わせた「集成材」というものもあります。

最近では無垢フローリングよりも、合板フローリングを使うメーカーさんが増えていますが、まだまだフローリングでは無垢材を使われることも多く、人気が高い木材だったりします。

ちなみに無垢材は木の種類の関係なく「無垢材」と呼ばれ、一般的には天然の木からそのまま使用される素材のことを無垢材と呼ぶことが多いです。

無垢材の特徴

無垢材は、本来の天然木を切り出した点が大きな特徴です。ここではフローリング用の資材として使用される無垢材の特徴についてご紹介します。

■無垢材の主な特徴

  • 厚さは15mmが主流
  • 色や柄が同じ製品を大量には作れない
  • メンテナンスが必要
  • 湿気や温度で縮んだり膨らんだりする(きしみの原因に)
  • 経年変化がある

大量生産が得意な合板フローリングに比べ、天然木を利用する無垢材は大量生産に向いていません。

また模様や色も微妙に異なるため、広い範囲のフローリングを設置するには工夫が必要です。

天然木なので定期的なメンテナンスを行わなければ、劣化が著しく進んでしまうでしょう。この点、合板フローリングは定期メンテナンスがほぼ要りません。

逆に言えば定期的なメンテナンスを行うと、合板フローリングよりも長く使えます。

そして天然木は吸湿発散性があり、湿度を調節しようとする機能が備わっているのをご存知でしょうか。

この点はメリットでもありますが、長く使うときしみ・歪みというデメリットにもつながります。

経年変化により、色合いや風合いがより良いものに変わっていくのも特徴。価格と手間はかかるものの、長く使えて温かみがあります。

無垢材の種類の違いについて

次に無垢材の種類について解説していきます。

無垢材は樹種(木の種類)によってその種類が分けられ、主要な種類に分けると4種類に分類されます。

この章では樹種ごとにその特徴をまとめてみました。

杉の無垢材は、日本でもっともポピュラーな樹種です。入手しやすく、杉の香りがとても人気。

木目は明るくて見やすく、見る人に親しみやすさを与えてくれます。色は淡赤黒褐色で、とても鮮やかです。

日本で古くから使われているため、おそらく目にしたことがある方は多いでしょう。和風建築ととても相性が合います。

杉は針葉樹です。針葉樹は組織構造がシンプルになっており、空気を含んで軽さとやわらかさが特徴的。

フローリングにしたときもやわらかくて適度な弾力性もあることから、歩いたときの感触が心地よい樹種となっています。

夏はひんやりと冷たく、冬はあたたかみがあって積極的に取り入れたい方も多いです。

やわらかいので傷はつきやすいものの、床に触れたときの感触や調湿性を優先したい方におすすめ。

ヒノキ

ヒノキは非常に香りが強く、リラックス作用もある無垢材です。よく温泉で「ヒノキ風呂」を見たことがあるかもしれません。

つまり温泉でもお風呂にそのまま使えるぐらい、耐水性の高い樹種です。腐りにくいのも特徴的。

実は強度も高く、虫が忌避する成分を放ちます。(ヒノキオール)

こういった特徴から、ヒノキは強度、耐朽性が必要な場合に使われることが多いです。

古くからヒノキは神聖な木材として扱われており、宮殿やお寺といった建造物に使用されてきました。

ややほかの無垢材と比較して高価なものの、強度と防虫、耐朽性を考えると最終的なコストはかかりにくいかもしれません。

木目はあまりクセがなく、スッキリしています。経年変化により、うっすらアメ色に変化していくのが特徴的です。

一般的に無垢材は湿度によって変化し、徐々に歪んでくると言われています。

しかしヒノキを使用したフローリングの場合、ほぼ永久的に張替えが要らないと言われるレベルです。

サクラ

サクラ材は一般的な桜をイメージしますが、私達が春に見るあの桜ではありません。山桜やカバザクラを総称して「サクラ」と呼んでいます。

とくにフローリングとしてはカバザクラを利用することが多いため、今回はカバザクラの特徴についてご紹介しましょう。

サクラは色味が産地によって変わり、白っぽいものから黄色っぽいものと明るめです。しかし温かみが感じられ、経年変化でより深い色に変化していきます。

ナチュラルテイストを求めるなら、節も少なく主張も抑えられているのでおすすめです。

加工が容易なだけではなく耐久性も高く、年数が経っても大きな変色がありません。

フローリングで利用した際は、優しい色合いと主張の少なさから上品な印象を与えてくれます。

価格もリーズナブルで入手しやすくなっており、フローリングとして選択候補に入りやすいと言えるでしょう。

やわらかすぎず硬すぎず、ちょうどよい踏み心地です。足の負担を考え、体育館やダンスレッスン場でも取り入れられています。

オーク

オークはよくウィスキーやワインの樽で使われる木材で、耐水性と耐久性が高いものとなっています。

木質がみっちり詰まった広葉樹の一種となっており、弾力性は今回ご紹介する無垢材の中でもあまり無い分類です。

ただし硬さがあるため、傷や凹みはつきにくくなっています。フローリング材として人気が高い特徴と言えるでしょう。

傷がつきにくいので、そのまま外履きで上がるような場所で選ばれることが多いです。

色味は明るめ、木目がハッキリしています。見た目の美しさは随一の無垢材として人気が高いです。

成分にタンニンが含まれており、防虫効果もあるのが魅力的。種類によって、ベージュやアメ色と選べます。

■オーク材の種類について

ちなみに、オーク材にも種類が存在しており、主に使われる種類としては以下3種類に分類されてます。

  • ナラ
  • ホワイトオーク
  • レッドオーク

種類や切り出し方で見た目の印象も変わるので、愛好家からよく好まれている樹種でもあります。

無垢材のグレードについて

無垢材にはグレードがついており、品質に応じたランク分けがされています。

ですが、このグレードは見た目の違いが中心となっていて、性能評価ではありません。また、製造メーカーによってもその分類基準が異なります。

さらに広葉樹と針葉樹の種類によってもグレードの基準がことなりますので、非常に分かりづらいです。

ですがグレードは見出し冒頭でも述べたとおり、見た目の違いでしかありません。効果や質感には違いはありませんので、用途に応じて

グレードの分類について

グレードは大まかに分けて、下記のような分類になっています。

  • プレミアムグレード、プライムグレード
  • セレクトグレード
  • キャラクターグレード
  • ラスティックグレード

メーカーによってもう少し分類がなされていたり、グレード名が異なっていたりします。おおよそプレミアム、プライムグレードが最上級です。

次にセレクトグレード、キャラクターグレードが続きます。ラスティックグレードになると大きな節も入るため、見た目に大きな影響を与えるでしょう。

独自のグレーディングルールもあり、明確に数値化しているメーカーもあります。

針葉樹のグレードもおおよそ広葉樹と同じグレード名を使うところが多いものの、中には別名をつけているメーカーもあります。

※無節、上小節、小節といったものが該当します。

グレードの選び方

グレードの意味は分かったものの、どのグレードをどう選んだら良いか分からない場合もあるでしょう。

選び方としては、下記のポイントで見ていくのがおすすめです。

  • 部屋の雰囲気や好みで見る
  • 予算から見る

あくまでグレードは見た目の違いなので、雰囲気に合っていればBグレードでも問題はありません。

例えばナチュラルや北欧系のテイストを選びたいとき、Bグレードは非常に相性が良いです。節や色のムラがあっても、逆に味が出ます。

少しクール、上質な雰囲気を演出したいなら、Aグレードを選択しましょう。

また無垢材はグレードが上がるごとに、単価も上がってしまいます。予算が限られているなら、その中で選ぶグレードが決まるはずです。

雰囲気に合わない場合は予算の調整が必要になるため、このあたりは施工メーカーと相談しながら決めてみてください。

無垢材フローリング(床)のメリット・デメリットについて

無垢材フローリングは、天然木を切り出して加工したものです。自然の風合いが楽しめて、木材本来の温かみがあります。

しかしメリットだけではなく、デメリットもある点に注意しましょう。

ここでは無垢材フローリングのメリットとデメリット、合板フローリングとの比較についてまとめました。

無垢材フローリングのメリット

無垢材フローリングのメリットは、下記の4つです。

  • 無垢材のみにしか出せない質感がある
  • 調湿作用がある
  • 経年変化が楽しめる
  • 熱伝導が低いので温度変化が低くなる

無垢材は木本来の質感をそのまま使用するため、どうしても合板では出せない質感が得られます。

天然木なので見た目にも質感が1枚ずつ異なり、自然との調和を感じられるでしょう。

また天然木による調湿作用は、湿度が高いときに吸湿。湿度が低くなれば、溜め込んだ湿度を放出してくれます。自然と住みやすい家を感じ取れるはずです。

徐々に経年で変化する見た目も、楽しめる要因の1つ。素材によって木目が際立ったり、色が変化したりします。

こういった変化を楽しめるのも、無垢材フローリングならでは。

そして熱伝導率が低いのも特徴の1つです。熱伝導が低いと冬の寒い日に素足で触れても、寒さを感じにくくなります。(木のぬくもりと呼ばれる特徴)

温度変化が低いため、年中裸足で過ごせて快適です。

無垢材フローリングのデメリット

無垢材フローリングはメリットが多い一方で、デメリットがある点にも注意しましょう。具体的には下記3つです。

  • 価格が高くなる
  • 変形しやすくなる
  • 傷や凹みが付きやすくなる

無垢材フローリングは天然木を使用するため、伐採から加工まで手間がかかります。大量生産向きとは言えません。

さらに風合いも1枚1枚異なり、同じ品質の製品を用意するのにも一苦労です。手間がかかる分、価格がどうしても高くなってしまいます。

フローリングは合板のほうが機能的でやすいものが多いため、そこまで無垢材にこだわりが無い方なら合板を選んでしまうでしょう。

また天然木を使用している以上、変形に弱い性質も考えておかなくてはなりません。調湿作用があるものの、湿度を吸って放湿していれば徐々に変形します。

この点では強度のある無垢材を選び、メンテナンスを欠かさなければ問題はないです。

とはいえ強度があっても、やはり傷や凹みは合板に比べてつきやすくなるでしょう。傷や凹みも愛せる方であれば、この点はむしろメリットになります。

しかし想定していない場合、思った以上に後悔してしまう恐れも。事前にデメリットを押さえた上で、無垢材を使用するか決めたほうが良いです。

無垢材フローリングと合板フローリングの比較

無垢材フローリングと合板フローリングは、どういった違いがあるでしょうか。それぞれ特徴を表にまとめました。

 

無垢材

合板

価格

高い

安い

床色

微妙に異なる(グレード次第)

均一

材料の収縮

ある

あまりない

キズのつきやすさ

つきやすい(樹種次第)

つきにくい

香り

ある

ない

やわらかさ

やわらかい

固い

調湿作用

ある

ない

メンテナンス

必要

不要

経年変化

ある

ほぼない

寿命

30年以上

10〜15年

無垢材フローリングは天然木を生かした風合いが人気で、調湿作用や香りがあって質感が高いです。

反対に合板フローリングは価格が安く、床色や強度が一定以上。モノによっては風合いが無垢材と変わらないものもあります。

ひと昔前では合板に使われていた接着剤の影響で、シックハウス症候群が問題になっていました。

現在では非常に品質も高まり、合板でも良い風合いが見られ、メンテナンスの不要さから人気が高まっています。

とはいえ、合板にも接着剤は必須で、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド類の飛散がゼロと言えません。

そのためどうしても「シックハウス症候群が気になる方」や「確実にゼロがいい」という方は無垢材の導入をおすすめします。

無垢材はメンテナンスの必要性はあるものの、経年変化を楽しめるといった側面もありますし、メンテナンスをしっかり行っていれば、寿命も長くなる点も無垢材の良さだと感じます。

まとめ

今回は無垢材について種類やそれぞれの違い、メリット・デメリットなどを中心に解説していきました。

この他にも、木材や資材について知っておきたい知識はまだまだあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。