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ワッシャーの種類や役割は?使い方や向きについても解説します

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ワッシャーという物をご存じでしょうか?

最近は、IKEAやニトリ等の家具を組み立てる時に目にする機会も増え、その存在を知る方も多いと思います。

しかし、「どの様な役割なのか?」、「なんのために必要なのか?」を理解しないまま、使っている方もいるのではないでしょうか。

ということで今回は、DIYでは欠かせないアイテムある「ワッシャー」について解説していきたいと思います。

主にワッシャーの種類や使い方、役割や向きなどについて解説していきます。

これからDIYに挑戦される方は知っておいて損はない知識ですので、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。

ワッシャーとは?どんな用途や役割があるのか?

まず、ワッシャーについて簡単に説明したいと思います。

一言で役割を説明すると「ネジ(ボルトやナット)のゆるみ防止のための部品」です

■ワッシャーの主な機能

  • 圧力分散: 締め付けによって生じる圧力を広い面積に分散させることで、部品の損傷を防ぎます
  • 摩擦の低減: 締結部品の摩擦を減少させ、スムーズな回転や動作を可能にします
  • 緩み防止: 一部のワッシャーは、振動や衝撃によってナットやボルトが緩むのを防止します
  • 防水・防塵: ゴム製やプラスチック製のワッシャーは、接合部からの水や塵の侵入を防ぐために使用されることがあります

このようにワッシャーには様々な用途や役割が存在し、その種類によっても異なる働きをします。

通常、ワッシャーを使用せずにネジ締めをおこなうと、外部から衝撃等が何度も加わることで、ネジがだんだんと緩んできます。

しかし、ワッシャーをひとつ噛ませることで、ネジのみで固定した場合よりも接地面が増えてばねの力や摩擦力の関係で衝撃等があっても緩みにくくなります。

また、ネジ穴が少し大きくネジと対象物との接触面が小さい場合は、平ワッシャーとばねワッシャーを組み合わせて使用したりすることで、緩み防止以外にもめり込み保護としても役割を果たします。

この様に、ワッシャーに関する知識を持っているだけで、その重要性が認識できたかと思います。

意外と必要ないだろう、と思われていたワッシャーですが、これを機にきちんとネジと一緒に固定させて使用してみて下さい。

ワッシャーと座金の違いについて

ワッシャーとは英語でwasherと書きます。そして、日本語では座金と表記されることもあります。

つまり、座金とワッシャーの違いは日本語表記か英語表記かの違いのみで、基本的には同じ意味になります。

ちなみに、ワッシャー単体で呼ぶことは少なく、「〇〇〇ワッシャー」と表記されることがほとんどです。

例えばばねの力で緩みを防止するスプリングのワッシャーの場合は、「スプリングワッシャー」と表記されることが多く、日本語表記だと「ばね座金」とも記載されます。

様々な表記があり、あまり使い慣れていない方は混乱するかもしれませんが、種類はそれほど多くないので使っていくうちに慣れていくと思います。

ワッシャーについての理解が深まったところで、次に、ワッシャーの取り付け順(使い方)について解説していきます。

ワッシャー(座金)を取りつけるときの順番について

ワッシャーを取り付ける際に重要になってくるのが、組付け順。よく利用される組み合わせは下記のような順番です。

■正しい順番

  1. ボルト
  2. 平ワッシャー
  3. 挟む対象物
  4. 平ワッシャー
  5. スプリングワッシャーナット

一方で、よくある間違いが下記になります。

■よくある間違い

  1. ボルト
  2. 挟む対象物
  3. スプリングワッシャー
  4. 平ワッシャー
  5. ナット

この組み合わせは一見問題ない様に感じますが、緩みや対象物保護の観点で見た場合に問題がありますが、最大の問題点は「対象物保護上の問題」です。

この組み合わせで組み付けてしまうと、スプリングワッシャーを締めこむ時や緩める時に対象物を傷つけてしまう場合があります。

■取り付け間違いによるデメリット

  • 緩みの原因
  • 締め付け不良
  • 部品の損傷
  • 安全性の低下
  • メンテナンスの手間

ワッシャーの取り付け順番を間違えることは部品の緩みや損傷、さらには安全性の低下を引き起こす可能性があります。

そのため、作業を行う際には正しい順番を守ることが大切です。

この様に順番が違うだけで多大な影響があります。特に、スプリングワッシャーと平ワッシャーの配置を間違いは慣れていない方のよくあるミスですので、取り付けの順番には細心の注意を払う必要があります。

ワッシャーの種類と用途について

ワッシャーの代表的な種類は「平ワッシャー(平座金)」「ロゼットワッシャー」「スプリングワッシャー」「ロックワッシャー(歯付座金)」の4つです。

それぞれ使用目的や使い方が異なりますので、項目に分けて解説していきます。

平ワッシャー(平座金)

よく使われる種類のワッシャーで、凹凸のない平らな形状のワッシャーで、平ワッシャーは、締結部の安定性を高め、母材を保護するために不可欠な部品です

■平ワッシャーの用途

  • 接触面の保護: ボルトやナットが材料に直接接触するのを防ぎ、傷を軽減します。
  • 荷重の分散: 締結力を広い面積に分散させ、応力集中を防ぎます。
  • 緩み防止: ボルトやナットの緩みを防ぐため、摩擦力を増加させます。
  • スペーサーとしての使用: ボルトやナットの長さが不足する場合に、スペーサーとして機能します。
  • 気密性の向上: 隙間を埋めることで、気体や液体の漏れを防ぎます。

平ワッシャーの役割は大きく分けて2つ。

  • 対象物の保護
  • 圧力の分散

平ワッシャー無しの場合、6角部と対象物の接触する部分のみに力がかかります。

その状態で更にトルクを加えると接触面積が小さく対象物に過剰な力がかかり損傷します。しかし、平ワッシャーを入れることで、接触する面積が多くなり対象物への圧力が分散されます。

これにより、平ワッシャーがない時よりも対象物への圧力が減り、対象物の保護へと繋がります。

とくに、対象物がやわらかい素材の場合は平ワッシャーの素材にも注意が必要です。

平ワッシャーには素材がたくさんあり、プラスチックやゴムなどの非金属製のものやステンレスやアルミなどの金属製の素材のものもあります。

もちろん、素材が変わることで役割も変化します。

たとえば、樹脂素材の平ワッシャーの場合は絶縁目的として利用されます。

このように同じ平ワッシャーでも、素材が変われば役割も変わります。それぞれの特性に応じて適切な素材を選ぶことも大切です。

ロゼットワッシャー

あまり聞き慣れない種類のワッシャーですが、簡単に説明すると皿ねじ用のワッシャーです。

ロゼットワッシャーは「ローゼットワッシャー」や「山形座金」とも呼ばれ、通常のワッシャーよりも少し厚めに作られています。

中心に皿ねじがちょうど収まる様な円錐状の窪みがあり、この窪みを利用することで加工無しで皿ネジを取り付けることが可能になります。

■ロゼットワッシャーの用途

  • 装飾用途: 見た目を美しくするために、皿小ねじや丸皿小ねじと組み合わせて使用されます
  • 構造的補強: 煉瓦や石材の外壁に使用され、横方向のたわみを防ぎます
  • 電気機器: 電気機器の外装や装飾トリムに使用され、部品の固定や装飾として使用されます
  • 薄い部品の固定: ナンバープレートや遮熱板など、薄くて変形しやすい部品の固定に適しています。
  • 自動車部品: 自動車のシートや内装部品の固定に使用されます
  • 電子機器: プリント基板や電子部品の取り付けに利用されます

種類は2種類あり、中が空洞のプレスと削りだしで作成され中が詰まっている挽出の2種類です。

素材は鉄やステンレス、真鍮、樹脂があります。

プレスは中が空洞のため接地面積が小さく、中が詰まっている挽出は接地面積が多いですが、その分高額になりがちです。

性能はスプリングワッシャーが入らないため、緩み防止目的としては少し弱く、その他の座金の方が性能が高いです。

しかし見た目がキレイなため、ロゼットワッシャーは見た目に触れる部分に装飾の一部として使われたりします。

スプリングワッシャー

スプリングワッシャーは「ばね座金」とも呼ばれ、様々な場面で利用されています。

わっかの一部が切断され上下にねじれているワッシャーで、見たことある方も多いのではないでしょうか。

ナットやボルトを締めると「ねじれている部分」がバネのように機能し、ナットとボルトのねじ山の接触面に強い摩擦力が生じることで、緩みを防止します。

ただし、完全に緩まないというわけではなく、緩みづらくなるだけですので、残念ながらスプリングワッシャーは万能ではありますが、完全ではありません。

■スプリングワッシャーの用途

  • 振動防止: 機械部品が振動する環境で使用され、ナットやボルトが緩むのを防ぎます。
  • 衝撃吸収:衝撃を吸収し、締結部の耐久性を向上させます

スプリングワッシャー以外の選択肢としては、ナットを二つ使用するダブルナットなどや、ナット自体にフリクションリングが付いているフリクションリングナットなどを使用する方法があります。

しかし、コストが高かったり、ボルトの長さやナットを一つ追加したりと手間が増えてしまうため、基本的にはスプリングワッシャーを使用することが多いです。

■ダブルナット

ダブルナットは、ナットを二つ使用することで、緩みを防ぐ効果があります。これは、ナット同士が互いに締め付け合うことで、緩みを防止しますが、取り付けが手間であることや、スペースを取ることがあるため、状況に応じて使い分ける必要があります

フリクションリングナット

フリクションリングが付いているナットも選択肢の一つですが、コストが高くなる場合があります。これも、スプリングワッシャーと同様に、緩み防止に役立ちますが、使用する際にはコストや取り扱いの手間を考慮する必要があります

歯付座金(ロックワッシャー)

あまり聞いたことが無いかもしれませんが、こちらもよく使用されています。

菊座金、スターワッシャーとも呼ばれ、種類が豊富です。

基本的な形状はその名の通り、歯車のような歯が付いており、更にその葉がねじれている形状のものを言います。

■歯付き座金(ロックワッシャー)の用途

  • 緩み防止: 歯が部材に食い込むことで、ねじやボルトの緩みを防ぎます。
  • ガタツキ防止: 締結部品の安定性を向上させ、ガタツキを防止します。
  • 振動対策: 振動や衝撃による緩みを防ぐため、特に自動車や機械部品で使用されます。
  • 電気的導通確保: 端子の取り付け部で、相手材の表面を傷つけずに電気的導通を確保する目的で使用されることがあります

種類としては、下記の通りです。

■歯付き座金(ロックワッシャー)の種類

  • 外歯ワッシャー:歯が外側についている
  • 内歯ワッシャー:内側についている
  • 皿型ワッシャー:ロゼットワッシャーの様に皿ねじを使用する時に使う
  • 内外ワッシャー:歯が内側外側両方ついている

このように、歯付き座金は多様な用途と種類を持ち、特に振動や衝撃がかかる環境での使用に適しています。

使用上の注意点としては、締め付けトルクが強すぎるとワッシャーが変形してしまい、逆に緩みの原因となってしまいますので、使用時には、適切なトルク管理が必要です。

ワッシャーの材質の違いと材質の選び方について

ワッシャーの材質には鉄やステンレス、黄銅などがあり、それぞれに異なる表面処理が施されています。

例えば、鉄製の平座金はユニクロメッキなどが施され、耐食性を高めています。

ステンレス製のものは、耐食性が高く、特に湿気の多い環境での使用に適しています。またアルミや樹脂製の平座金は、軽量で柔軟性があり、気密性を高めるために使用されることが多いです。

■選び方のポイント

  • ワッシャーを選ぶ際は、以下のポイントを考慮することが重要です。
  • 用途: 使用する環境や条件に応じて、適切な材質を選ぶ必要があります。例えば、湿気の多い場所ではステンレス、電気関係では黄銅を選ぶと良いでしょう。
  • 強度: 締結する部品の強度に応じて、適切な材質を選定します。高い強度が求められる場合は、鉄やステンレスが適しています。
  • 耐食性: 腐食が懸念される環境では、耐食性の高い材質(ステンレスや黄銅)を選ぶことが重要です。
  • 気密性: 気密性が求められる場合は、アルミや樹脂製のワッシャーが効果的です。

このように、必ず用途に合った場所と強度を考え、何を使用するか検討して購入する必要があります。

鉄製ワッシャー

鉄製のワッシャーは、ユニクロメッキや三価クロメート処理が施され、耐食性を高めています。

コストパフォーマンスが良く、強度も高いですが、錆びやすいため、湿気の多い環境では注意が必要です。一般的な機械部品や構造物の締結に適しています。

ステンレス製ワッシャー

ステンレス製のワッシャーは耐食性が非常に高く、特に湿気の多い環境や腐食性のある環境での使用に適しています。食品加工や医療機器など、衛生面が重視される場所での使用に適しています。

黄銅製ワッシャー

黄銅(真鍮)製のワッシャーは、銅と亜鉛の合金で、導電性に優れています。延性や加工性にも優れており、装飾性を目的としたメッキ処理も行われます。電気関係の部品や装飾的な用途に使用されます。

アルミ製ワッシャー

アルミ製のワッシャーは軽量で柔軟性があり、特に気密性を高めるために使用されます。

アルミは他の金属に比べて軟らかいため、締結時に潰れて隙間を埋める効果があります。自動車や航空機の部品、オイルシールなどに使用されます。

樹脂製ワッシャー

樹脂製のワッシャーは、ゴムやプラスチックなどの非金属材料で作られています。

これらは材料を傷つけないようにしたり、絶縁体として使用されたりします。化学薬品に対する耐性が求められる環境や、電気絶縁が必要な場合に使用されます。

【使い方】ワッシャーの向きや表裏について

ワッシャーの向きは、締結の強度や安定性に大きく影響します。

正しい向きで取り付けることで、部材の損傷を防ぎ、緩みを防止する効果が得られます。とくに重要な部品に使用する際は、向きを確認することが不可欠です。

■平ワッシャーの向き

平ワッシャーは通常、表面がボルト側に向くように取り付けます。これは、ワッシャーの裏面がより大きな接触面を持っているため、相手材との接触面を広げ、力を分散させる目的だとされています。

■スプリングワッシャーの向き

スプリングワッシャーは、ボルトが緩む方向に起き上がるように取り付ける必要があります。つまり、ナットが緩む方向に対して、スプリングワッシャーの起き上がりが向くように配置します。

具体的には、ボルトの傘が左側にある場合、スプリングワッシャーの起き上がりは右側になるように取り付けます。

裏表について

ワッシャーには通常、表面(光沢がある面)と裏面(角が立っている面)があります。

平ワッシャーの場合、プレスによる製造なので裏にバリがあったりします。一方、表は角が丸いため、見分けが付きやすいかと思います。

まとめ

ワッシャーはボルトやナットの締結において欠かせない部品であり、その役割は多岐にわたりますが、基本的には摩擦の低減や緩み防止、種類に応じて防水や防塵などの目的で使用されます。

種類によってもその役割は異なりますので、実際に使用する際は、この記事をもう一度読んで参考にされてみてください。

この他にもDIYや電動工具に関する知っておきたい知識は、まだまだあります。

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