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真空ポンプの選び方や種類、おすすめなメーカーについて解説します

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真空ポンプはエアコンの設置作業を始めとする、様々な作業で利用されています。

今回は、そんな真空ポンプの種類やオススメなメーカーなどの選び方について解説していきたいと思います。

ぜひ、参考にされてみてください。

真空ポンプとは?どんな作業に必要なのか?

まずは真空ポンプについて、どんな道具なのか解説していきます。

真空ポンプについて

真空ポンプとは真空を作り出し、真空の特性を使って何らかの加工や製造を行う装置のことです。

エアコンの設置に使用したり、製造業で使用されたりする装置。真空とは「空気などの物質が存在しない空間」「大気圧より低い圧力で満たされた状態の空間」を差します。

布団圧縮袋に入っている空気も、真空と同じような状態といえるのです。

どんな作業に必要?

真空技術はエアコンの配管の設置に使用したり、様々な分野の製品を作るために活用されています。

エアコンを設置する時に室内機と室外機を繋ぐ配管に水や空気が残っていると、冷媒の流れを妨げて冷暖房の効率を落としてしまいます。

また故障の原因になる恐れもあります。そこで必要になるのが真空ポンプです。冷媒配管内の空気を吸い出して真空に近づけて、水分を除去する事もできます。

また下記の製品を製造する際に使用されることもあります。

・ 有機ELディスプレイ
・ 液晶ディスプレイ
・ ソーラーパネル
・ 半導体素子
・ 食品(フリーズドライ)
・ 航空宇宙・人工衛星(真空評価環境を作るため)
・ 医療機器(粒子線治療)

これらの製品を開発するうえで真空状態を作り出すことは必須とされており、どれも現代社会では切っても切り離せない製品ばかりです。

真空ポンプはあまり聞いたことが無い人も多いと思いますが、製造業には必須の装置となっています。

真空ポンプの必要性について

真空ポンプはディスプレイや半導体などの開発に不可欠です。またエアコンの設置の際にも真空ポンプは必要となります。

室外機と室内機を繋ぐ配管に空気や水を残さないように、真空に近づけて水分を除去する効果があります。真空ポンプを使用しなければ故障の恐れもあり、エアコンの取り付け作業において必須の装置となります。

真空ポンプの種類について

次に真空ポンプの種類について解説していきます。

AC電源式

家庭用電源の単相100Vで動くタイプのものです。小型の機種から大型の機種まで様々なラインナップがあります。

有線タイプになるのでAC電源があるところでなければ使用する事ができません。エアコンの作業をするので電源が無いことはありませんが、電源の場所によっては取り回しが難しい場合があります。

充電式

充電式は18Vや14.4Vのバッテリーを取り付けて使用するタイプです。電源ケーブルが無いので、狭い場所や高い場所、電源が近くになくても使用することが出来ます。

デメリットはパワーが限られている点です。充電式は排気速度が50L/minまでの小型の機種が主流となります。

真空ポンプの選び方

この章では、真空ポンプを選ぶポイントについて解説していきます。

排気速度

排気速度が高ければ高いほど短時間での作業が可能になります。また数値が高いほど大型の空調機器に対応する事が可能です。

真空ポンプの数値が大きいものは、数値が小さい作業も行うことが出来ます。その為排気速度が高いものは多くの作業が出来ます。

  • ~49L/min:ルームエアコン・小型パッケージエアコン
  • 50~69L/min:大型ルームエアコン・カーエアコン・小型~中型パッケージエアコン・冷蔵庫
  • 70~129L/min:中型パッケージエアコン
  • 130L/min~:冷蔵倉庫・大型パッケージエアコン

真空到達度

真空到達度とは完全な真空である状態にどれだけ近づけるかという値です。ミクロンで表され、この数値が小さければ小さいほど性能が高いと言えます。

一般的な数値は375ミクロン以下で、高性能な機種では7.5ミクロンほどになります。ミクロン以外の表記にPaという単位で表すのです。

一般的な真空ポンプは50Pa以下で、高機能な機種では1Paとなります。ミクロンと同じように数値が小さいほど真空に近くなるのです。

吸入ポート

真空ポンプの吸入ポートは新冷媒用の5/16″フレアと、旧冷媒用の1/4″フレアの2種類があります。
吸入ポートは機種によっては両方搭載しているものもあるのです。

また変換アダプターが搭載している機種が殆どなので、吸入ポートはあまり気にしなくて良いと言えます。大型の機種になると3/8″フレアや1/2″フレアといったサイズを搭載しているものもあります。

2ステージ式

真空ポンプには一般的なシングルステージ式と2ステージ式の2種類が存在します。2ステージ式ではローターへの負荷を抑えた運転が可能で、より高い真空度を得ることができるのです。

より高性能なモデルを使用したい人は、2ステージ式のタイプを選ぶようにしましょう。

4ポールモーター

真空ポンプのモーターには、2ポールモーターと4ポールモーターの2種類があります。4ポールモーターはより低回転で高トルクを発生させることが出来、静かで熱を持ちにくいという利点があるのです。

そのため上位機種での採用が多くなります。また2ポールモーターの場合は小型軽量化を図れるメリットがあります。

一般のエアコンなどの用途では2ポールモーターで十分ですが、大型のパッケージエアコンなどは4ポールモーターを選ぶようにしましょう。

ガスバラストバルブ

真空ポンプのローター内に水分や冷媒ガスが混入すると、圧縮により液化しポンプオイルに混ざります。到達真空度の低下やオイルの劣化、真空ポンプそのものの寿命に悪影響を及ぼしてしまう事があります。

しかしガスバラストバルブがあれば、水分や冷媒ガスをオイルから分離する事が可能です。ちなみにガスバラストバルブが無い機種はある機種と比べるとオイル交換の頻度が上がってしまいます。

真空ポンプ使用時の注意点について

真空ポンプ使用時の注意点としては、手順が複雑であることが挙げられます。

真空引きが完了すると、ゲージマニホールドと室外機を接続するホースの封鎖ツマミを締め、室外機のゲージマニホールドと接続していない側のバルブを解放します。

次に接続している側のバルブを解放し、真空状態だった冷媒管にガスが充満したら、再度バルブを閉め直してそれぞれバルブキャップをはめ込み、ホースを取り外す。

もしこの手順を誤るとゲージマニホールドが故障してしまったり、冷媒管に空気が入り込んで真空引きが台無しになる可能性があります。

真空ポンプを買うならオススメしたいメーカー一覧と特徴について

最後に真空ポンプを買うならオススメしたいメーカーの一覧と特徴について解説していきます。

アサダ

アサダ株式会社は名古屋に本社を置く配管の機器や工具を製造・販売を行う企業です。

1953年に日本で初めて配管用可搬式電動パイプマシンを開発した会社でもあります。

創業時は丸棒にねじ切りをする可搬式ボルトねじ切り機「ボルトマシン」を販売して、水道・ガス配管用機器と設備機器メーカーとして知られました。

現在はパイプマシンのシェアは世界トップクラスを誇っている企業となります。業務用冷凍機分野においてはフロンガス回収機器でNo.1のシェアがあります。

イチネン

大阪市に本社を構える企業で、1930年に個人商店として石炭販売業を開始し、1969年に株式会社イチネンと名前を変更しました。

現在は上場を果たし、イチネンホールディングスとして関連会社を複数展開しています。

自動車リース関連事業、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業、農業と幅広く事業を行っています。

中核となる事業は自動車分野で、そこからケミカル、合成樹脂といった化学系にも事業を広げているのです。

マキタ

マキタは1915年に創業した日本最大の電動工具メーカーです。日本初の携帯電気カンナを開発し、それ以来日本のトップメーカーとして走り続けています。

マキタの強みは日本だけでなく、海外でも事業を展開している点です。1971年のアメリカ進出以降、世界を代表する電動工具メーカーとしてアジア・ヨーロッパ・中近東・オセアニアも事業を広げています。

売上高に占める海外市場の比率は80%と、安定した経営を行っています。もちろん日本国内においても全国に営業所や販売店を構えているので、アフターフォローの対応も抜群です。

まとめ

今回は、真空ポンプの種類やオススメなメーカーなどの選び方について解説していきました。

当サイトは真空ポンプ以外にも、様々な工具について解説記事を紹介しています。

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