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スポンジヤスリと紙やすりの違いや使い分け、使い方について解説します

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ハンズクラフト西日本最大級の工具専門リユースショップです。

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スポンジヤスリは通常の紙ヤスリと同様に、番手で粗さが分かれているスポンジ素材のヤスリを指します。

たとえば、番手ごとの粗さの基準はスポンジヤスリと紙やすりとではほとんど変わりませんが、両者は明確な使い分けがされています。

そうした違いに初めて研磨作業を行う方は戸惑うことが多いようです。

ということで今回は、スポンジヤスリと紙やすりの違いや使い分けなどについて解説していきます。

これから研磨作業を行う方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。

スポンジヤスリについて

スポンジヤスリとは、スポンジ素材の表面に研磨剤が付着した特殊なヤスリで、曲面のヤスリがけに適しています。

適度な硬さで曲面に対してスキマなく密着させやすく、入り組んだ場所でも綺麗に仕上げられるのが強みです。

紙ヤスリと同様に自由に切れるので、細かなパーツから広い面まで様々な用途で使えます。

細かく見ていけば、もっとたくさんありますが、スポンジヤスリの主要な用途や利用シーンは以下2つです。

工作(プラモデル)、木工に利用

表面に細かいデコボコがあっても、スポンジが素材のためしっかりフィットします。

曲面の研磨をスムーズに行えるため、プラモデルなど細かい作業には最適です。

ガラスを磨いてもピカピカな仕上りになります。

清掃に利用

水拭きだけでとれない水垢も研磨剤が含まれているため綺麗にとれます。入り組んだ場所や細かい部分の汚れも苦労なく除去でき、清掃の効率がアップします。

工作や清掃以外の用途については後述する「スポンジヤスリの具体的な利用シーン」の章で解説していきます。

スポンジヤスリの使い方

好きな大きさにカットでき、耐水性があるため長く使用できる点がスポンジヤスリの大きな魅力です。

作業内容にもよりますが、1つあれば作業効率・正確さが向上し、短時間で質の高いアウトプットが作成できるようになります。

まずはスポンジヤスリを利用するメリットと具体例な利用シーンを確認し、現時点で購入に値するのか見極めていきましょう。

スポンジヤスリを利用するメリット

スポンジヤスリの主なメリットは以下の通りです。

  • しなやかに曲がる
  • 耐水性がある
  • 紙ヤスリや耐水ペーパーより長く使用できる
  • 好きな大きさにカットできる
  • 洗って使える

スポンジヤスリは適度に曲げるため、曲面が多い工作には重宝されています。また、耐水性もあり水をつけながら使うことができるのも特徴です。

少し水を湿らせて使えば粉末が出づらくなったり、水洗いすれば多少の目詰まりを解消できたりするなど、耐水性があることで色々なメリットがあります。

スポンジヤスリに水をつけながら使えば、紙ヤスリよりも長く使えると実感している人も多いです。

また洗って使えるのも特徴で、目詰まりが解消されれば長く使用できます。

通常のヤスリではやりづらい箇所でも柔軟に対応でき、何より長く使いやすい点がスポンジヤスリの大きな魅力です。

スポンジヤスリの具体的な利用シーン

先に挙げたプラモデルや工作、掃除以外にも、「塗装のムラを修正」「ゲート処理で使用」「金属部品の仕上げ・サビ落とし」「木材表面の研磨」などの使い方があります。

塗装のムラを修正

ツルツルで手触りよく仕上がる。車の傷や汚れを磨く研磨材である「コンパウンド」で磨く際の下処理としても利用できる。

ゲート処理で使用

ゲート処理の仕上げ用として、スポンジヤスリが用いられます。プラモデルのパーツと各パーツを固定する枠(ランナー)をつなぐ箇所を「ゲート」と呼びます。

ゲート処理とは、ゲートをニッパーなどの工具で切り離した際にできる「ゲート跡」を綺麗にする処理です。

金属部品の仕上げ・サビ落とし

金属加工で細かい仕上げに活用される場合が多く、金属表面の傷を消す用途としても利用されます。

金属のサビ落としにも使われます。曲面など磨きづらい箇所にも対応できるため、隅々までキレイにできるのが魅力です。

耐水性があることから、水洗いして目詰まりを解消できたり、潤滑性を向上させる油と一緒に使えたりすることで比較的長く利用できます。

木材表面の研磨

デコボコした木材の研磨に、柔軟性があり様々な形状・サイズに対応できるスポンジヤスリは非常に使い勝手がよいです。

逆に、形状記憶力の弱い通常の紙ヤスリは折れ曲がったりして使いづらく、木材を磨く用途として適さない場合もあります。

スポンジヤスリの選び方について

スポンジヤスリは柔軟性があり使いやすく便利な反面、選び方1つで作業効率が大きく変わります。

スポンジヤスリの基本的な選び方は、研磨する箇所の形状や工程ごとの完成イメージに合わせて、最適な番手(粒度)とスポンジの厚さをつど選定することです。

番手とはヤスリの粒子の粗さを指し、数字が小さいほど粗く、大きくなるほど細かくなります。一般的には仕上げ用など作業内容に応じて異なるヤスリを用意し、小さい番手から段階的に使い完成形に近づけていく流れで使います。

通常の作業であれば1,000番手ほどで事足りる場合が多いのですが、特殊な作業が必要な場合はさらに細かい番手が必要になる場合もあります。

番手

番号

用途

荒目

#40~#100

形状を修正する

デコボコの素材を平坦にするなど

中目

#120~#240

荒目で削った素材を整える

木地調整の用途で多く使われる番手

金属のサビ・コゲ落としなどにも使用される

細目

#280~#400

塗装前の下地調整

中目で研磨した後の仕上げ、
ベニヤ・白木の表面磨きなど

極細目

#400~#800

塗装2度塗り前の下地調整に最適

陶器の水垢取りや車のボディ、
金属の研磨など

超極細目

#1000~#2000

金属の汚れ落とし・サビ落としの仕上げ

金属・石・木材など硬い素材の傷消しツヤ出し

超精密研磨

#2000~

精密機器の部品やプラスチック、
石材などの研磨

スポンジヤスリと紙やすりの違い

両者は同じヤスリとはいえ適切な使用シーンは異なります。

紙ヤスリは汎用性があるため、スポンジヤスリと180度性質が異なるわけではありません。
しかし使い分けを誤ると、作業効率の低下を招くだけではなく、失敗のリスクも上がってしまいます。

まずは紙やすりとスポンジヤスリの主な違いを理解し、どのような場面で使うのが適切か確認していきましょう。

紙やすりとスポンジヤスリの大きな違いについて

紙やすりとスポンジヤスリの大きな違いは、曲面や複雑な形状の素材を研磨する際に効果を発揮するかどうかです。

スポンジヤスリは柔軟性があり様々な形状に追従しますが、紙やすりの場合は使っている途中で折れ曲がってしまう場合もあります。

紙やすりは汎用性があり、使い方次第では色々なシーンで利用できます。しかし、比較的苦手とする作業もあるため、スポンジヤスリとの使い分けは必要です。

汎用性がありどのような作業も平均的にこなせるのは長所ですが、他のヤスリが得意とする部分で補えるだけおぎなった方が失敗は回避できるでしょう。

紙やすりとスポンジヤスリの使い分け

紙やすりは種類が多く様々な用途に活用できます。ただ、「素材の形を維持しながら磨く」「より繊細な作業が必要な場合」はスポンジヤスリを使うのをおすすめします。

理由としては、紙やすりには以下の弱点があるためです。

曲げ過ぎると折れてしまう

紙やすりは一般的な紙より硬く厚みがあるため、自由に曲げることはできても一定のタイミングで折れてしまいます。

その点柔軟に曲がるスポンジ素材であれば、よほど雑に扱わなければ、折れたり破れたりすることはありません。

力の入れ具合によって平面が崩れてしまう

均等に力を加えているつもりでも力加減に所々差がでると、デコボコな仕上りになる場合もあります。

無意識に力が強く入った場所は大きく削れ、逆に力が弱い部分はあまり削れないため、修正に時間を要しまう場合もあるでしょう。

このように、紙やすりは自分の力加減によって仕上がりに影響が出やすく、平面を平面のまま削ずるのはあまり得意ではありません。

不用意に想定外の形にしてしまう

例えば、

  • 気づかないうちに曲がった紙やすりが角に当たっていた
  • 夢中で磨いている時に、何かの拍子で変に力が入った

自分の意思に反して角を丸めてしまったり、変な形にしてしまったりして、最悪の場合は修正できなくなる可能性もあります。

汎用性がある紙やすりですが、より繊細さが要求される作業に関してはスポンジヤスリと比較して向かない場合が多いでしょう。

スポンジヤスリにも欠点はある

スポンジヤスリは表面が柔らかく、常に押し当てた形の表面に追従します。

そのため、元の形を変えていく作業にスポンジヤスリは適さない場合の方が多いです。面を作るのではなく「磨く」場合にスポンジヤスリを使うとよいでしょう。

ミスが許されない繊細な作業、元々の形を崩さずに磨いていく場合はスポンジヤスリを使うことをおすすめします。

まとめ

今回は、スポンジヤスリと紙やすりの違いや使い分けなどについて解説していきました。

この他にもDIYや電動工具に関する知っておきたい知識は、まだまだあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。