除雪機のバッテリー式とエンジン式の違いやメリット・デメリットについて解説します
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除雪機を導入しようと思った際、最初に疑問に感じることが動力源の違いだと思います。
動力源の種類は大きく分けるとエンジン式と電動式の2種類が存在し、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
ということで今回は、除雪機のバッテリー式とエンジン式の違いやメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
これから除雪機の導入を検討している方はぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。
エンジン式と電動式の除雪機の違いについて
除雪機の動力源はエンジン式と電動式の2種類の違いが存在し、それぞれに長所と短所があります。
それぞれの特徴の違いについて、項目に分けて解説していきます。
パワーの違い
エンジン式タイプの除雪機と電動式タイプの除雪機との決定的な違いは、パワーの差にあります。
現行モデルの電動式タイプでは、硬い雪などのある程度のパワーが必要な雪には対応できません。
一方で、エンジン式タイプは頑固な硬い雪の対応はもちろん、電動式タイプよりもより広範囲の除雪作業をおこなうことが可能で、本格的な作業の場合は、まだまだエンジン式タイプの除雪機が主流となっています。
電動式はエンジン式ほどのパワーがないものの、新雪や軽い雪の除去なら十分な性能です。
ですので、どういった使い方で除雪機を導入したいのかを考えることは、除雪機選びでは大切なポイントになります。
稼働音の違い
エンジン式と電動式の除雪機の違いには、稼働音の違いも挙げられます。
エンジン式の除雪機はその名の通り、エンジンで動く除雪機になりますので稼働音は電動式と比べても非常に大きくなります。
一方、電動式の除雪機は内蔵されたモーターが稼働することで除雪機が動きますので、エンジン式タイプの除雪機と比べても稼働音は静かです。
以下は、ヤマハ除雪機の公式youtbe動画で静音タイプと通常モデルの比較動画です。実際にどれくらい違いが出るのか、参考にしてみてください。
業務用モデルの場合は利用環境に応じて稼働音を機にする必要がありますが、家庭用モデルの場合は、ご自宅での利用が主なケースだと思いますので、とくに早朝や夜間の使用には注意する必要があります。
稼働時間の違い
エンジン式と電動式の除雪機では、稼働時間にも差があります。
電動式はバッテリーの使用時間に制限がある上に、コンセント式は電源の位置に制約されます。
また電動式は稼働時の排気ガスやCO2の排出が無いので、環境に優しい。
エンジン式の初期費用は比較的安価ですが、燃料代やメンテナンス費用が継続的にかかる点も覚えておかなくてはなりません。
電動式だと初期投資は高めな一方で、長期的な運用コストは低くなります。
初心者の方は使用する場所の広さや雪の量、使用頻度を考慮して選択するのがおすすめです。
小規模な除雪や静かな環境が必要な場合は電動式、大規模な除雪や長時間の作業が必要な場合はエンジン式が適しているでしょう。
メンテナンス性の違い
メンテナンス性の違いも重要です。エンジン式は点検や燃料・オイルの管理が必須。電動式はメンテナンスの手間が少なく、故障のリスクも低いです。
ただし使用可能な範囲は押さえておく必要があるでしょう。エンジン式は燃料がある限り、広範囲で使用可能です。
エンジン式と電動式のメリットとデメリット
除雪機を選ぶ際、動力に寄ってエンジン式と電動式の選択肢があります。
両者にはそれぞれ特徴があり、使用環境や目的によって選ばなくてはなりません。
この項目ではエンジン式と電動式の違いを比較しましたので、それぞれの長所と短所を詳しく見ていきましょう。
エンジン式の除雪機のメリット
エンジン式の除雪機には、以下のようなメリットがあります。
- 高い除雪能力
- 使用範囲の広さ
- 多様な雪質への対応
エンジンを使った強力なパワーにより、大量の雪や固い雪の除去に適しています。パワーのある除雪機を求めているなら、迷わずエンジン式を選ぶと良いでしょう。
またパワーだけではなく使用時間も長いため、広範囲の除雪作業にも最適です。大規模な除雪に向いています。
新雪から圧雪、重い雪にも対応できるのが特徴。50cm程度の積雪であれば、エンジン式を使えば問題なく除雪できます。
エンジン式除雪機はその高い性能と汎用性から、とくに積雪量が多い地域や広い面積の除雪が必要な場所で重宝されてきました。
歴史もあり、一般的な除雪機といえばエンジン式をイメージする方も多いです。
エンジン式の除雪機のデメリット
エンジン式除雪機のデメリットは下記の3つです。
- 騒音問題
- メンテナンスの費用や手間
- 安全性の懸念
エンジン式は内燃機関を使っている都合上、エンジン音が非常に大きいです。早朝や夜間の使用をする際は、制限がある場合に注意しなくてはなりません。
※とくにディーゼル式は騒音レベルが高め。燃焼方式の違いが大きな差になっています。
また内燃機関は車と同じで、定期的な点検や整備が必要です。燃料やオイルの管理が欠かせず、メンテナンス代もかかります。
パワーが強いのはメリットでもありますが、不適切な使用で事故のリスクがある点も押さえておく必要があるでしょう。
電動式の除雪機のメリット
電動式除雪機は近年の電動化に伴い、非常にラインナップが拡充してきたジャンルでもあります。メリットは下記の3つです。
- 低騒音
- メンテナンスが容易
- 事故リスクが低い
電動式はエンジンを回さないため、非常に静かな運転が可能です。早朝や夜間でも、近隣に迷惑をかけず使用できます。
また内燃機関特有のメンテナンスがなく、モーターも丈夫でメンテナンスフリー。ほぼ手間がありません。故障のリスクも低いです。
メンテナンスだけではなく燃料代が不要で、充電にかかる電気代はとても安価。長期的な運用コストは低く抑えられます。
安全性が高いのも特徴と言えるでしょう。エンジン式に比べて高度な電子制御により、事故のリスクを極限まで低くしています。
上記のメリットにより、電動式除雪機は住宅街や小規模な除雪作業に最適です。環境意識の高い方や、静かな作業を求める方に人気があります。
電動式の除雪機のデメリット
メリットの多い電動式除雪機は、デメリットもいくつかあります。
- バッテリー持続時間の制限
- パワー不足の可能性
- 寒冷地での性能低下
- バッテリーの経年劣化
充電式の場合、連続使用時間に制限があります。大雪時や広範囲の除雪作業だと、途中で充電が必要になるでしょう。
また積雪量や雪質によっては、エンジン式に比べてパワー不足を感じる場合があります。とくに圧雪や重い雪の除去が苦手な傾向です。
※パワーを上げすぎると電力が必要になり、一般的な使用だと支障が出るレベルになってしまう。現状では小規模用の調整が最適。
そしてバッテリーはその仕様上、寒さで能力が落ちてしまう傾向にあります。寒冷対策はしているものの、どうしても完璧な性能発揮は難しいです。
バッテリーの経年劣化も考えておかなくてはなりません。長く使っているとバッテリーが劣化し、性能や稼働時間が短くなってしまいます。
とくに電動式(バッテリータイプ)はこういったデメリットが適さない方も多く、購入前の十分な検討が非常に重要です。
その他の除雪機
除雪機の技術は日々進化しており、特殊な機能を持つ製品が注目を集めています。(静音タイプやハイブリッドタイプ)
こういった除雪機は従来の課題を解決し、快適で効率的な除雪作業が行えるでしょう。
この項目では静音タイプとハイブリッドタイプの除雪機について、特徴やメリット・デメリットを詳しくご紹介します。
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)の特徴
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)の除雪機は、名前にあるとおり「低騒音性能」が一番の特徴です。
エンジン音が大幅に抑えられており、通常のエンジン式除雪機と比べて静かです。早朝や夜間の除雪作業でも、近隣に迷惑をかけにくくなっています。
また静音タイプといってもエンジン式だけではなく、電動式も当てはまるのが特徴と言えるでしょう。電動式なら排気ガスを出さず、環境負荷が少ないです。
※本記事ではエンジン式のほうを中心にご紹介します。
静音タイプだからパワーが少ないかといえば、全くそんなことはありません。新雪や溶けかけのベタ雪といった、さまざまな雪質に対応できるモデルがあります。
一体どういった工夫をしているの?と疑問に思うでしょう。実はエンジンを包み込むカバーや大型マフラーの独自設計といった、技術的な特徴が大きいです。
独自の工夫により、運転音を従来の1/3程度に抑えているモデルも。
上記のように静音設計は独自の技術力が必要で、静音性を高めるのに開発コストもかかってしまいます。
そのためヤマハやホンダのような、大手かつ独自技術に強みのあるメーカーが静音モデルを幅広く展開中です。
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)のメリット
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)の除雪機は、以下のようなメリットがあります。
- 近隣へ配慮が行える
- 作業環境が快適になる
- 静音性だけではなく高い操作性やパワーもある
静音タイプは騒音を抑えているため、早朝や夜間の除雪作業でも配慮しながら使用できます。
ご近所トラブルを避けたい方や、騒音を気にする方は精神的な負担が軽減されるでしょう。
作業中の騒音が少ないと、長時間の除雪作業でも疲労が軽減されます。また静音タイプはパワーもありつつ、高い操作性が魅力です。
静音タイプの除雪機は初心者の方にとっても使いやすく、周囲への配慮も可能な選択肢といえます。とくに住宅街や、早朝の除雪作業が必要な場合におすすめです。
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)のデメリット
静音タイプ(静音・騒音低減タイプ)の除雪機は、以下のようなデメリットがあります。
- 高価
- 重量増加
- メンテナンスが複雑化
一般的に静音モデルは、通常モデルよりも高価です。静音技術や特殊な部品の使用により、製造コストが上がっています。
また防音材や特殊な部品の使用により、通常のモデルより重くなるケースも。操作性や取り回しに影響を与える可能性があります。
静音機構が追加された影響で構造が複雑になり、メンテナンスが難しくなる場合も。専門的な知識や技術が必要になる場合もあります。
ハイブリットタイプの特徴
ハイブリッド除雪機は、エンジンと電気モーターを組み合わせた除雪機です。「除雪はエンジン、走行はモーター」という基本構造を持っています。
そのため高効率な除雪作業が可能となりました。左右独立したモーターによる走行制御で、なめらかな発進・旋回・停止もできます。
作業していないときはエンジン回転数を下げ、騒音や燃費を抑制。燃費にも好影響を及ぼすため、燃料費が少なくなります。
エンジン負荷が抑えられる影響で回転数も下がり、静かな作業が可能です。早朝や夜間の除雪でも、ハイブリッドタイプなら近隣に迷惑をかけにくくなります。
ハイブリッド除雪機は、高性能と使いやすさを両立させた機械と言えるでしょう。
ハイブリットタイプのメリット
ハイブリッド除雪機のメリットは、下記の3つです。
- 高効率な除雪作業
- 低騒音・低燃費
- 高い安全性
エンジンで除雪部を駆動し、モーターで走行部を制御。得意な部分を補い合っているため、効率的な除雪が可能です。
効率的なエンジン運用により、回転数を下げて低騒音と低燃費を実現しました。エンジン式に比べて騒音が小さく、早朝や夜間の作業もOK。
またハイブリッドタイプはその構造上、コンピューター制御が強めに入っています。安全面でも制御が深く入り、危険な状況を作りにくいです。
ハイブリットタイプのデメリット
ハイブリッド除雪機のデメリットは、下記の3点です。
- 高価格
- 構造の複雑化
- メンテナンスコストの増加
ハイブリッドタイプは通常のエンジン式や電動式と比べて、初期投資が高額になります。
理由は複雑な構造となっているからです。単一の動力ではなく、エンジンと電気モーターの両方を搭載しています。
故障時の修理も難しく、専門的な知識がなくてはなりません。
両系統のメンテナンスも必要となり、新たに電気系統のバッテリー管理が必要となります。
さらに特殊な部品を使用しているため、交換部品が高価になるケースも。総じてメンテナンスコストが増加する傾向です。
除雪機の事故を防ぐために気をつけたいこと
除雪機は冬の生活に欠かせない便利な道具ですが、使い方を誤ると重大な事故につながる可能性があります。
まずは安全装置を正しく使用しましょう。除雪機に搭載されているデッドマンクラッチ(安全装置)は、手を離すとエンジンが停止する重要な機能です。
この装置をヒモやロープで固定して、無効化しないでください。安全装置は事故防止のための、最後の砦とも言えます。
次にエンジン稼働中の危険行為を避けましょう。エンジンが動いている状態で、絶対に投雪口やオーガ(回転部)に手を近づけないでください。
雪詰まりの除去時にやりがちなので、必ずエンジンを完全に停止させてから、付属の雪かき棒を使用して除去するのがおすすめです。
なかなか除雪機の正しい操作方法や、安全配慮を教わる機会は少ないでしょう。作業を始める前に必ず取扱説明書をよく読み、正しい使用方法を理解するのがおすすめです。
※最近ではYouTubeのような動画コンテンツも分かりやすいので、作業前に見ておくと良いかもしれません。
ほかにも定期点検を欠かさず行ってください。日頃から点検を行っていれば異常に気付きやすく、重大事故を防げます。
- 適切な服装と装備を整える
- 周囲の安全確認を徹底する
上記2点も非常に大切です。迷ったら販売店に相談し適切な運用方法を教えてもらいましょう。
こういった注意点は細かいことですが、除雪機による事故のリスクを大幅に減らせるルールです。
安全を最優先に考え、慎重に作業を行ってください。除雪作業は急がず、ゆっくりと確実に進めましょう。
まとめ
今回は、除雪機のバッテリー式とエンジン式の違いやメリット・デメリットについて解説しました。
この他にもDIYや電動工具に関する知っておきたい知識は、まだまだあります。
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