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ネジの二面幅や呼び径って何?対角距離との違いなどについて解説します

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皆さんはネジ選びの際に非常に重要な知識である、「二面幅や呼び径、対角距離」といった用語をご存知でしょうか。

DIYに興味を持ったばかりの方や、これからお仕事でネジを扱う職業に就く方にとっては避けては通れない専門知識です。

ということで今回は、ネジに関する専門用語を中心に解説していきたいと思います。

これからネジについて知識を深めたい方は、ぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。

ネジの二面幅とは?

ネジを購入しようと思った際に、ニ面幅という言葉を聞くことがあります。

具体的にこのニ面幅とは、いったい何なのでしょうか?またどういったときに、参考にすると良いのか分かりづらいですよね。

そこでニ面幅の基本的な意味と活用方法、その背景について解説しました。

ネジのニ面幅とはいったい何?

ネジの二面幅はネジの頭部における、平行な二面にある間の距離を指します。少しこの説明だけだと分かりづらいですよね。

具体的にはネジ頭部を上から見たときに、両側が平行な形状になっているのがわかるでしょう。この部分の幅です。

ネジの二面幅を覚えておくと、ネジを締める際に使用する工具(例:スパナ、めがねレンチ、ソケット)のサイズ選びで重宝します。

例えばネジの頭部が六角形の場合、六角ボルトと呼ばれるでしょう。

工具のサイズを選ぶ際には六角ボルト頭部の、六角形で向かい合う対辺サイズに合わせなくてはなりません。

そのサイズに該当する数字が表示された工具を選びます。この工具のサイズを、スパナでは口幅や口径と呼ぶことも。

重要な点として、ネジの二面幅と工具のサイズはピッタリ対応している必要があります。

もし二面幅と工具のサイズが合っていない場合、ネジの角を傷つけたり、摩耗させたりする可能性が高いです。

場合によっては大きな事故へつながることもあるため、正確なサイズの工具を使用しなくてはなりません。

なお、ネジの二面幅はネジの呼びによって異なる場合があります。規格によって、同じネジの呼びでも二面幅が異なることがあるので注意が必要です。

初心者の方にとって、ネジの二面幅と工具のサイズの対応関係を理解し、適切な工具を選ぶことが何よりも大切だといえます。

ネジのニ面幅を覚えておくとよいとき

ニ面幅を覚えておくと便利なシーンは、以下のような場面です。

  • 正確な工具選び
  • DIYや修理作業
  • 機械や車両のメンテナンス

ニ面幅は、ボルトやナットの頭部幅を表しています。ボルトやナットを締めたり緩めたりする際に、適切なサイズの工具を使用しなくてはなりません。

ニ面幅を覚えておけば、ボルトやナットに適合するサイズのスパナやレンチを選べます。

また自宅でのDIYや修理作業では、様々なネジやボルトを扱うことがあるでしょう。

部品のサイズはそれぞれ異なる場合がありますので、ニ面幅を知っておけば正確な工具選びが可能です。作業の効率性と正確性も向上します。

そして機械や車両のメンテナンス作業では、ボルトやナットの締め付けや交換が頻繁に行われるのが特徴。

正確な工具の選択は、安全性と作業品質に直結します。

ニ面幅を覚えておけば適切なサイズのスパナやソケットを使用でき、作業をスムーズに進められるでしょう。

重要なポイントは、ニ面幅がボルトやナットの頭部幅を表していること。

ここに合わない工具を使用すると、作業中に滑ったり破損したりする可能性が非常に高まります。

ニ面幅はとにかく正確な工具選びに役立つので、概要だけでも覚えておくことが重要です。

ニ面幅は規格によってサイズが異なるってホント?

実はニ面幅、規格によってサイズが異なる点は注意が必要です。例えネジの呼び径(サイズ)が同じでも、規格によって幅が異なる例はあります。

一般的な例として、ISOメートルネジ規格に基づいたネジの場合。ISOメートルネジ規格では、ネジのサイズは呼び径と長さで表されます。

例えば「M6×12」という表記だと、呼び径がM6で長さが12mmのネジです。

しかし同じ呼び径(M6)であっても、二面幅は規格によって少し異なることがあります。

※M6のネジには、二面幅の異なる種類が存在する…という点。ほかにも、同じ呼び径で二面幅が異なるネジは多数存在します。

目的や使用する素材によって、ネジの種類が異なる点も注意が必要です。

一般的な標準サイズのネジであれば、ニ面幅が19mmとなることが多いでしょう。

ただし小形ネジでは17mm、高力ボルトでは22mmといったように、用途に応じてニ面幅が異なる場合もあります。

したがってニ面幅が一定である、という一般的なルールは存在しません。ネジの種類や規格によって異なることがあるため、正確な工具選びには注意が必要です。

一般作業やDIYの場合は、専用の工具を選ぶことで間違いはありません。特殊なネジを扱う場合、専用品を選ぶことがベストといえます。

規格によって二面幅が異なる理由は、使用する素材や目的に応じた強度や耐久性の要求が異なるためです。

異なるニ面幅のネジを正確に取り扱うため、適切な工具選びと規格の確認を事前に行ってください。

ネジの呼び径について

ネジを詳しく見ていくと、呼び径という言葉が出てきます。この呼び径はどういうものなのでしょうか。

DIYであれば見た目で判断しても構わないものの、その詳細を知っておくとより目的に近いものが作れるようになります。

ぜひ呼び径についても詳しく押さえておきましょう。

ネジの呼び径とは?

呼び径とは、ボルトやパイプといった各部品のサイズを表す呼び方です。

具体的にはボルトの場合だと外径(ネジの山がある部分の太さ)を指し、パイプの場合は内径を指します。

※ボルトの場合、一般的には「M12」といった形式で呼び径を表示。

M12表記の場合、Mはメートルネジを表す記号であり、数字の12がボルトの呼び径を示します。M12の場合、ボルトの外径は12mm。

一方でパイプの場合、呼び径は内径を表します。ただし厳密にはパイプの内径=呼び径にはならず、実際の測定ではわずかな差異が生じることも。

例えば呼び径が80mmのパイプ内径を測定すると、実際には約80.7mmとなることがあります。

呼び径は「部品のサイズを簡潔に表すための呼び名」であり、一般的に使用される規格に基づいて命名されるのが特徴です。

このルールにより、部品の交換や取り扱いの際に適切なサイズを判断できます。

重要な点は、呼び径は部品の外径や内径を表すものであり、ネジの頭部の直径や全体の長さを示すものではない点。

適切な部品選びを行うなら呼び径に注目し、必要サイズの部品を選ぶと良いでしょう。

ネジの呼び径を覚えておくと良いシーン

ネジの呼び径を覚えておくと便利なシーンは、以下のような場面です。

  • 部品の交換や購入時
  • DIYや修理作業
  • 組立作業
  • メンテナンス作業

ネジの呼び径を知っていれば、部品を正確に選べます。例えばボルトやナットを交換する際に、既存の部品と同じ呼び径を選べば適合性を確保可能です。

とくに自宅でのDIYや修理作業では、ネジを使用する機会が多いでしょう。

ネジの呼び径を覚えるか調べられれば、必要なサイズのネジを選び、正確な取り付けや固定を行えます。

機械や家具の組み立てで部品結合にネジを使用する場合、正確な呼び径のネジを選ぶことが重要な場合も多いです。

予め適合する部品が入っている家具組立を除き、適切なネジを使用しなくてはならない場面で「強度や安全性を確保」できます。

また機械や車両のメンテナンス作業では、部品の交換や調整が行われるでしょう。

ネジの呼び径を知っておけば、必要な部品を正確に選び、取り扱いや調整を行えます。

ただし重要なのは、ネジの呼び径が部品のサイズを表す要素であること。正確なサイズのネジを選ぶために、覚えておくこと自体が役立ちます。

適切な呼び径のネジを使用すれば、部品の適合性や作業の正確性が確保されるでしょう。効率的かつ安全な作業には必要となります。

対角距離について

ネジには対角距離というものもあり、JISで詳しく定義されているものが規格として存在しています。

では対角距離はどういったものでしょうか。押さえておくと良いシーンについてもまとめました。

対角距離とは?

ネジで使われる対角距離は、ネジ頭部における「対角線上の2点間の距離」を指します。

ただし対角距離なので、ネジ頭部の形状や種類によって異なる場合もあるでしょう。

一般的なネジの対角距離を計測する方法としては、ネジ頭部を上から見て「対角線上の2つの端点を測定する方法」があります。

対角距離はネジ頭部の大きさや、形状が関連している項目です。適切なサイズの工具を選ぶために使用されることが多いでしょう。

例えばスパナやソケットを使用する際に、工具のサイズがネジの対角距離に合っているかを確認することです。

合っていれば、正確な締め付けや緩め作業を行えます。

重要な点は最初でも述べた、「ネジの対角距離はネジの頭部の形状や種類によって異なる」という点です。

そのため対角距離を考慮しながら、適切な工具を選ぶことが重要になるでしょう。効果的な作業や、締め付けの安定性を確保するために必要です。

対角距離を覚えておくと良いシーン

では対角距離を覚えておくと便利なシーンは、どのような場面があるでしょうか。具体的には下記4つです。

  • 正確な工具選びの場面
  • ネジの交換や取り付け作業
  • DIYプロジェクトや修理作業
  • 機械や車両のメンテナンス

対角距離はネジ頭部の大きさや形状に関連しています。工具を選ぶ際、ネジの対角距離に合ったサイズの工具を選んでください。

対角距離を覚えておけば、ネジに合わせた正確なサイズの工具を選べます。

ネジを交換したり取り付けたりする際にも、適切なサイズの工具を使用する必要があるでしょう。

そういった場合でも対角距離を知っておけば、正確な工具選びが可能です。ネジの取り付けや締め付けを効果的に行えます。

自宅でのDIYプロジェクトや修理作業では、様々なネジを扱うはずです。

ただしネジには異なる対角距離が存在する場合もあるでしょう。対角距離を覚えておけば、必要なサイズの工具を選んで正確な作業を行えます。

機械や車両のメンテナンス作業でも、ネジの取り外しや締め付けは非常に多い作業です。

適切なサイズの工具を使用すれば、作業の効率性と正確性が向上します。対角距離を覚えておけば、ここでも正確な工具選びが可能となります。

重要なのはほかの項目と同じく、対角距離を覚えておくことで、ネジに合った正確なサイズの工具を選べるという点です。

対角距離だけではなくほかの項目も合わせて覚えておけば、下記の点が向上します。

  • 作業の安全性
  • 効率性
  • 正確性

ネジの取り付けや締め付けを正確に行う上で、対角距離やほかの項目が役立つでしょう。

他にも覚えておく必要があるネジの規格用語

 

ネジには呼び径や対角距離などの用語以外にも覚えておいたほうが良い専門用語があります。

よりネジについて知りたい方は、用語もぜひ参考にされてみてください。。

有効径

有効径はネジ溝の幅(ピッチの半分)と、ネジ山の幅(ピッチの半分)が同じになるような仮想的な円筒の直径を指します。

この仮想的な円筒の直径は、ネジ山の頂部と谷底間の距離です。有効径はネジの強度や摩擦特性に影響を与える重要なパラメーターとなっています。

山の角度

山の角度は、ネジ山の頂部から谷底へと広がる角度です。

一般的にはメートル並目ネジやメートル細目ネジ、ユニファイ並目ネジ、ユニファイ細目ネジでは60度の山角度が使用されます。

この角度はネジの形状や、力の分散に影響を与える項目です。

おねじの谷の径

この径は、おねじの谷底に接する仮想的な円筒の直径を指します。つまりネジ山の谷底部の直径です。

おねじの外径

外径はおねじの山の頂に接する仮想的な円筒の直径を指します。つまりねじ山の頂部の直径です。

めねじの谷の径

谷の径は、めねじの谷底に接する仮想的な円筒の直径を指します。めねじは内部にネジがあり、外部は平坦な部分です。

めねじの内径

内径はめねじの山の頂に接する、仮想的な円筒の直径を指します。めねじの山の頂部の直径です。めねじは外部にねじがあり、内部が平坦な部分となっています。

上記の用語と規格は、ネジの形状やサイズを正確に表すものです。

一般用途では見ることがないものの、より詳しくネジの規格を知る上では重要な項目といえるでしょう。

ネジのサイズの表記の種類と違い

ネジにはそれぞれ規格と、表記の種類に違いが見られます。

どういった違いなのかを理解していれば、正確なネジ・工具選びの際に役立つでしょう。

それぞれ違いについて、表記の種類も交えながら解説いたします。

ネジ規格の調べ方

ネジ規格を調べるための方法を説明します。

まず必要なツールの準備です。ネジ規格を調べるためには、以下2つのツールが必要となります。

  • ノギス:ノギスはネジの外径を測定するための計測器です。ノギスを使用して、ネジの外径を正確に測定します。
  • ピッチゲージ:ピッチゲージは、ネジ山のピッチ(隣り合うネジ山とネジ山の距離)を測定するためのゲージです。ピッチゲージを使用して、ネジのピッチを正確に測定します。

上記のツールは、ネット上やホームセンターで入手可能です。

 

測定手順についても説明します。各ステップを参考にしてください。

  • ステップ1:ノギスを使用し、ネジの外径を測定します。ノギス両側の爪をネジの外側に当てて、しっかりと閉じて測定。
  • ステップ2:測定したネジの外径に合わせ、ピッチゲージの適切なサイズを選びます。
  • ステップ3:選んだピッチゲージをネジのネジ山に当て、ピッチを測定。ピッチゲージの歯がぴったりと噛み合うようにします。
  • ステップ4:ネジ規格の特定。測定した外径とピッチに基づき、適切なネジ規格を特定します。

規格一覧表やオンラインの資料を参照し、測定結果に一致する規格を探してみてください。

ピッチゲージには、メートルネジとインチネジの両規格が含まれている場合もあります。測定結果に基づいて、適切な表を選んで規格を特定しましょう。

以上の手順に従えば、ネジの規格をかんたんに調べられます。

正確な測定と適切な規格の特定により、ネジの交換や部品の取得といった一連の作業をスムーズに進められるはずです。

ネジ規格で表されるMとは?表記の違い

ネジの規格表記は、一般的に以下の要素から成り立ちます。

規格名または規格記号:ネジの規格を特定するために使用される名称や記号です。

例えばM(メートルネジ)、UNC(ユニファイ並目ネジ)、UNF(ユニファイ細目ネジ)があります。

呼び径:ネジの直径を表す数値です。メートルネジではミリメートル(mm)単位、インチネジではインチ(inch)単位で表されます。

例えばM6は呼び径6mmのメートルネジを意味し、1/4-20は呼び径1/4インチ、20目のUNCネジを意味。

  • ピッチ:隣り合うネジ山とネジ山間の距離を表す数値です。ピッチはメートルネジやユニファイネジで使用されます。メートルネジではピッチが1mmの場合、ピッチを省略して表記されることも。
  • 長さ:ネジ全体の長さを表す数値です。ネジ先端から最も長い部分までの長さが記載されます。例えばM6x20は呼び径6mmで、長さ20mmのメートルネジ。

追加情報:必要に応じて、ネジの特性や用途に関連する追加情報が表記されることもあります。材質、表面処理、規格番号が該当。

ネジの規格表記は、正確なサイズや特性を識別するための基準です。規格表記を理解すれば、適切なネジを選びやすくなります。

またネジの規格表記は国や業界によって異なる場合があるため、特定の規格に関連する情報を把握することも重要です。

日本で使われているネジ規格

日本で現在使用されている、おもなネジ規格について簡単に説明します。

ユニファイネジ (UNC/UNF) 

ユニファイネジはアメリカ規格のネジであり、JIS規格にも採用されています。

種類としてはユニファイ並目ネジ (UNC) とユニファイ細目ネジ (UNF) の2種類です。ネジ山の角度はどちらも60度となっています。

アメリカ管用テーパーネジ (NPT)

アメリカ管用テーパーネジは、日本で使用される管用テーパーネジ (PT) とは異なる規格です。ネジ山の角度は60度となっています。

テーパーおねじ (R) とテーパーめねじ (Rc)

テーパーおねじとテーパーめねじは管用の規格であり、ネジ山の角度は60度です。

旧JIS規格ではPTと表記されていましたが、PTとRは同じ規格なので注意しましょう。

管用平行ネジ (G)

管用平行ネジは、ネジが先端まで均一な太さになっている規格です。旧JIS規格ではPFと表記されていましたが、PFとGは同じ規格となっています。

給水栓取付ネジ (B2061)

給水栓取付ネジは、給水栓と組み合わせて使用される規格です。管用平行ネジ (G) と同じ寸法ですが、寸法許容差が異なります。

メートルネジ (M)

メートルネジは、JIS規格で採用されている一般的なネジです。細目ネジが以前存在しましたが、現在は並目ネジとして統合されています。

ピッチの値によって緩みにくさや締め付けの時間が異なる点に注意しましょう。

メートル台形 (テーパー) ネジ (Tr)

メートルネジのテーパーネジは、ネジ山の角度が29度となり、工作機械や測定器の送りネジに使用されています。

上記は一部の主要なネジ規格であり、日本で一般的に使用されているものです。

各規格は異なる特徴や用途を持っているため、正確な寸法やピッチに基づいて適切な規格を選ぶ必要があります。

まとめ

今回はネジの二面幅や呼び径、対角距離などの専門用語を中心に解説してきました。

ネジについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。

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