充電式丸ノコ HS002G(マキタ)とC3606DA(HIKOKI)の違いを徹底解説
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これからマキタとHiKOKI、どちらかの工具を購入しようと検討されている方の中で、HS002G(マキタ)とC3606DA(HIKOKI)の性能差が気になっている方もいるのではないでしょうか。
今回は、充電式丸ノコ HS002G(マキタ)とC3606DA(HIKOKI)の違いについて比較していきたいと思います。
マキタ HS002Gの特徴について
HS002Gは、マキタより2019年11月に発売された40Vmax対応の電動丸のこです。
同系列にHS001Gが発売されていますが、両製品の違いは無線運動に対応しているかどうかの違いで、HS002G系列のみ無線運動に対応しています。
従来のAC機を遥かに上回るハイパワーが特徴で、100Vより1.65倍早く切断できるようになりました(マキタ製AC比)。
HS002Gには駆動モードが『スピードモード』と『仕上げモード』の2種類が搭載されており、状況によって切り替えながら作業することが可能です。
モード選択は、「スピードモード」と「仕上げモード」の2種類。
スピードモードは、回転数やトルクを材料の厚さや切る力によって自動で調整する『自動変速機能』により常にスピーディーに切断できるモードです。
仕上げモードは、材料の凹凸などによって回転数が急激に上下しないよう、常に一定の回転数になるように調節してくれる『定回転数制御』により綺麗な仕上がりにするモードとなっています。
回転数はスピードモードより落ちますが、急に上下することがないため、騒音対策にも最適なモードとなっています。
その他の特徴としては、防じん・防水保護等級が丸ノコ本体とバッテリー、共に安心の『IP56』ですので、過酷な環境下での作業にも対応できる仕様となっています。
さらにキックバック時には、回転数の急激な低下を感知して自動停止する『AFT』が搭載しており、また、2灯式のLEDやブロワ機能なども付いているため、扱いやすい製品です。
HiKOKI C3606DAの特徴について
C3606DAは、HiKOKIより2019年10月に発売された36V対応の電動丸のこです。
クラス最強の切断性能を謳っており、「切断スピード・粘り強さ」共に従来製品のC18DBALの2倍もの性能を誇っています。
マルチボルト対応モデルですので、従来の18V対応製品ともバッテリーを共有できるのも魅力の一つです。
また駆動モードは、通常の『パワーモード』に加え、『サイレントモード』という静音性に優れた機能が搭載されています。
サイレントモードはその名の通り、消音に重きを置いたモードで回転数を常に2,000min-1に抑えることで、パワーモードよりも作業音を約5dBほど小さくすることが可能です。特に内装工事やリフォームするとき、騒音トラブルを防止したいときに最適なモードとなっています。
その他の特徴としては、キックバック防止装置や2灯式LED、ブロワ機能などが搭載されています。
マキタ HS002GとHiKOKI C3606DA のスペック比較
続いて、両製品のスペックについて触れていきます。
全長の違い(のこ刃)
両製品を比べてみると長さや高さがわずかに違いますが、実際に見比べて見るとそこまで見た目は変わりません。
・HS002G(長さ×幅×高さ) 299×188×258
のこ刃 外径165mm×内径20mm
・C3606DA (長さ×幅×高さ) 292×188×262mm
のこ刃 外径165mm×内径20mm
のこ刃の大きさも同じなので、扱いやすさはほぼ変わらないと言っていいでしょう。
質量の違い
C3606DAの方が0.1kgほど軽いですが、微々たる差なのであまり気にする必要はありません。同電圧タイプと比較しても標準な重さです。
・HS002G 3.3kg
・C3606DA 3.2kg
回転数の違い
回転数はHS002Gの方が最大で1200回転も多く回転します。
・HS002G スピードモード:5,500min-1 仕上げモード:4,100min-1
・C3606DA パワーモード:4,300min -1 サイレントモード:2,000min -1
回転数=パワーではありませんが、それでも作業効率はHS002Gの方が良いと言えます。
一方で、仕上げモード及びサイレントモードは、機能こそほぼ同じですが使用用途が異なるため、一概にどちらが良いとは言えません。
仕上げモードは断面をキレイに仕上げることができますが、消音効果はあくまでオマケです。
サイレントモードは消音効果が高いものの、回転数では仕上げモードより劣ります。目的によって優先順位が異なりますので、一概に優劣は付けづらいです。
最大切込深さの違い
最大切込深さは、90°は66mm、右45°は46mmなのは同じですが、左15° のみC3606DAの方が15mmほど深いです。
・HS002G
90° :66mm
右45°:46mm
左15°:42mm
・C3606DA
90° :66mm
右45°:46mm
左15°:57mm
切込深さは深いほど汎用性が高く、絶対ではないものの基本的に数値が多いほど便利な傾向があります。
切込深さのみであれば、C3606DAの方が優秀と言えるでしょう。
マキタ HS002GとHiKOKI C3606DA の決定的な違い
HS002GとC3606DA、ここまで両製品を比較してきた結果、決定的な違いは『モード』『回転数』『最大切込深さ』『電圧』の4つだということが分かりました。
どちらかを購入する際はこれらの違いを考慮して選ぶことになります。
回転数と最大切込深さはスペックを比較する際に解説したので、モードの違いと電圧の違いについて触れていきます。
仕上げモードとサイレントモードの違い
先ほど、スペック比較の回転数の項目でも少し触れましたが、通常モードとは異なる両モードはそもそも優先順位が違うため、一概にどちらがおすすめだとは言えません。
仕上げモードは、回転数を4,100min-1に制御することで滑らかでキレイな断面にすることを目的にしており、消音効果は副次効果と言えます。
そのため、「消音はあったら嬉しいけど、それよりも早くてキレイな断面になるように切断したい」という人におすすめです。
サイレントモードは、仕上げモードでは副次効果だった消音効果に重点を置いており、回転数を2,000min -1に抑えることでパワーモードよりも騒音を5dB低減することを目的にしています。
そのため、「近所に家があり騒音トラブルになりたくないけど材料を切断したい」という人におすすめです。
40VMaxと36Vの違い
ある意味、最も大きな違いはこの電圧にあります。
40VMaxはバッテリーを従来のものとは異なり、完全に40VMax専用に調整しており、18Vや36V対応製品には当然ながら使えません。
マキタもまだまだ18V対応製品が主流であることを考慮すると、汎用性の点では劣ります。ただし、今後はマキタも40VMax対応製品を増やしてくる可能性が高く、新たな主流として活躍することも十分に考えられます。
36VのC3606DAは、HiKOKI自慢のマルチボルトに対応しており、従来の36V、18V対応製品(一部を除く)にもバッテリーを使いまわすことが可能です。
HiKOKIの主流が今後もマルチボルトを主軸に展開されていくことが予想されるため、汎用性ではマキタよりも確実に上でしょう。
マキタ HS002GとHiKOKI C3606DA どっちを買うべきか
ここまで両製品についてまとめてきましたが、総合的な性能に大差はなく、『どちらが優れているか』という点では測れないほどどちらも優秀な製品です。
ですが、両製品では先ほど触れた『モード』『回転数』『最大切込深さ』『電圧』の4つの違いにより差別化できているため、それぞれにおすすめできる人はある程度絞れてきます。
ここからはHS002Gがおすすめな人と、C3606DAがおすすめな人について触れていきます。
マキタ HS002Gがオススメな人
マキタ HS002Gがおすすめな人は
・HiKOKIの充電式製品を持っていない人
・とにかく作業効率を重視する人
・仕上がりのキレイさを重視する人
・今後、40Vmax製品を優先的に購入したい人
以上のタイプです。
先ほどの違いから、HS002Gは40Vmax専用である代わりに、とにかくハイパワーかつ仕上がりの良さにも気を使っている製品ということが分かりました。
その上、今はまだラインナップが少ないですが、今後は40Vmax専用機も増えていくことが考えられます。同じ40Vmax専用機ならバッテリーも共有できますし、ラインナップが少ないが故の不満点は時間が解決してくれる可能性が高いです。
また、回転数の高さや仕上げモードの存在から、総合的な作業効率はHS002Gのほうに軍配が上がります。現場で働くプロはもちろん、本格的なDIYが好きという人にもおすすめできます。
HiKOKI C3606DAがオススメな人
HiKOKI C3606DAがオススメな人は
・HiKOKIの充電式製品を持っている人
・騒音トラブルをなるべく避けたい人
・各種スペックのバランスを気にする人
以上のタイプです。
パワー重視だったHS002Gと比べ、C3606DAはとにかく総合スペックに拘った印象。騒音対策、十二分な回転数とパワー、汎用性抜群のマルチボルト、とにかく欠点を無くした優等生のような製品です。
マキタとHiKOKIとの比較のようにもなってしまいますが、やはり最大の差別化はマルチボルト。いままで使用していたHiKOKIの製品とバッテリーを共有できるメリットは大きいですし、なにより新しく展開された40Vmaxとは違い、マルチボルトは対応製品も考慮するとラインナップの数が非常に多い点が魅力的です。
回転数ではHS002Gに劣りますが、それでも切断性能は高い方で、「HS002Gでは切れたのに、C3606DAでは切れなかった」というような事態も滅多に無いでしょう。
総合スペック、汎用性の高いマルチボルト、そして今後もマルチボルトが主流として活躍するであろうことも考えると、C3606DAを選択することは無難かもしれません。
まとめ
今回は、充電式丸ノコ HS002G(マキタ)とC3606DA(HIKOKI)の違いについてご紹介しました。
電動工具を購入する前に知っておきたい知識はまだまだあります。ぜひ、その他の関連記事も確認して、工具選びの参考にして見て下さい。
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