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ピンタッカー・フィニッシュネイラ・タッカーの違いについて解説します

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ハンズクラフト西日本最大級の工具専門リユースショップです。

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当店は創業20年以上、工具・家電を中心に扱うリユース専門館です。お買取りした中古品を綺麗にメンテナンスして新たな価値を吹き込み、福岡・北九州地域を中心に沖縄や山口・広島まで13店舗を展開中です。各記事は工具専門のスタッフや、工具・家電の修理専門部門が監修・執筆しています。

皆さんは、ピンタッカーやフィニッシュネイラ、タッカーの違いについてご存知でしょうか。

今回は用途の違いや使い分けなどについて説明していきたいと思います。

ピンタッカーやフィニッシュネイラ、タッカーの違いは?

工具には似たように見える機種がたくさんあります。

しかし似たように見えても適した用途が異なるため、場所や作業内容に合った工具を選んで使い分けることが重要です。

釘を打ち付ける道具も、作業内容や建材によって使い分けます。

  • 内装や仕上げに使う、釘打機や鋲打機
  • 外装や躯体用の釘打機
  • 石こうボードの取り付けに最適なビス打ち機

とくに混合されやすいのは、内装作業に使う工具です。

ここでは混合されやすいピンタッカーとフィニッシュネイラ、タッカーの特性をお伝えします。

ピンタッカーとは

ピンタッカーはピン釘を打ち付ける工具で、ピン釘打機とも呼ばれています。

数本の釘がシートになっており、そのまま装填する仕組みです。


出典元:Amazon

 

釘が非常に細く、頭部分がないので針金のような見た目をしています。

打ち付けた際の特性は、以下のとおりです。

  • 固定状態を維持する力が弱い
  • 釘が目立たない

固定を維持する力が心もとないので、接着剤を使う際の仮止めとして使うケースが多いです。

美しく仕上がるため、人の目に多く触れる場所でも用いられています。

フィニッシュネイラとは

フィニッシュネイラは仕上げ釘を打ち付ける工具で、仕上げ釘打機と呼ぶ場合もあります。

釘には頭のでっぱり部分があり、頭部の径は約1.9mmです。


出典元:Amazon

 

頭径がさらに小さい超仕上げ釘も販売しています。どちらの釘もシートのまま装填する仕組みです。

フィニッシュネイラの特性を、下記にまとめました。

  • ほどほどの力で固定を維持できる
  • 打ち込み跡がやや目立つ
  • 色の種類が豊富

さまざまなサイズの釘に対応できる製品が多いので、1つの機種で幅広く活用できます。

タッカーとは

タッカーはステープルを打ち付ける工具なので、ステープル用エアネイラとも呼ばれています。

ステープルはコの字型をした、ホッチキスの芯とよく似た鋲です。

出典元:Amazon 

素材に打ち付けると、2本の足部を折り込まずに刺した状態で固定します。

貫通させる必要がないため、壁や家具といった厚い板への打ち付けが可能です。

コの字型をした鋲には、以下の特性があります。

  • しっかりと2本の足部で固定するので、保持する力が強い
  • 2本の足を繋ぐ部分がむき出しになるため、打ち込み跡が目立つ

ピンタッカーやフィニッシュネイラ、タッカーの用途の違いや使い分けは?

釘打機や鋲打機は、素材同士を固定する際に使う道具です。基本的には内装材を木材へ固定する作業で使われます。

それぞれの道具は特性が異なるため、用途に合わせて使い分けましょう。

ここではそれぞれの用途をお伝えするので、ぜひ使い分けの参考にしてください。

 

ピンタッカーの用途

ピンタッカーは住宅の内装作業で活躍している工具です。釘が細いという特性を活かし、美しく仕上げたい場所の内装工事に用いられています。

内装工事に適した形状なので、部屋の角でも使用可能です。とくに美しく仕上げたい場所は、素材に近い色の釘を使います。

保持力を維持できるよう、接着剤と一緒に使われることも多いです。

接着剤と使う場合は仮止めとして使用します。

  • 化粧材の取り付け
  • 巾木や回り縁の取り付け

住宅内装の化粧材は見えている木材を指します。(鴨居や垂木、壁に隠れていない柱)

巾木や回り縁は、壁の境目に取り付ける部材です。床と壁の境目には巾木を、天井と壁の境目には回り縁を取り付けます。

フィニッシュネイラの用途

フィニッシュネイラは内装やリフォーム、型枠や木工といった幅広い作業で用いられています。

その中で最も多く活躍しているのは、住宅の内装工事です。

  • 巾木や回り縁、化粧材の取り付け
  • 窓やドア枠、下地の固定

巾木や回り縁、化粧材の取り付け作業は状況によってピン釘と使い分けます。

接着剤の使用が向かない場所や、仕上げ釘だけで固定したい場合にはフィニッシュネイラが最適です。

打ち込み跡が見てわかるため、目を引く場所には素材に近い色の釘を使います。

 

色のバリエーションが豊富なので、目立ちにくい色を見つけやすいです。

素材に近い色が見つからない場合や、美しく仕上げたい場所にはピン釘や超仕上げ釘を使います。

 

タッカーの用途

タッカーは建築や建設現場だけではなく、家具作りやDIYでも大活躍の工具です。手早くしっかりと固定できるので、幅広い材料の貼り付け作業で用いられています。

しかしタッカーは打ち込んだ鋲が目立つので、主な用途は見えない場所での固定です。

  • 防湿や防水、防音シートや気密シートの貼り付け
  • 見切り材(仕上げ材の境目に入れる化粧材)の固定
  • 薄い木の板やベニヤ、石こうボードの設置
  • 断熱材やモルタル下地のラス網を固定
  • 椅子やソファーの布、家具用の革を貼り付ける

フローリング貼り付け用の鋲を使えば、フローリングの固定も可能です。配線用のモールを固定できる、特殊形状のタッカーも販売されています。

しかしタッカーは異なる種類や幅の鋲を装填できません。

そのため予め使いたい鋲を想定して、鋲に合った機種を選ぶ必要があります。

 

どんなときにどの工具を使えばいい?使い分けは?

内装用の釘打機や鋲打機は特性に合わせて使い分けましょう。使い分けるポイントは、保持力と打ち込み跡の目立ち具合です。

鋲が目立つタッカーは見えない場所の固定に使い、見える場所の固定にはピンタッカーやフィニッシュネイラを使用します。

見える場所の固定も、保持力と仕上がりの美しさで工具を使い分けましょう。

保持力や仕上がりの美しさは、釘の径に左右されます。

ピンタッカーで使うピン釘と、フィニッシュネイラで使う仕上げ釘や超仕上げ釘の径を比較しました。

  • ピン釘の軸径は0.6mm(頭部なし)
  • 超仕上げ釘の頭径は約1.4mm
  • 仕上げ釘は頭径が約1.9mm

ピン釘は打ち込み跡がキレイな反面、固定を維持するにはコツがいります。

そのため仕上がりを重視するならピンタッカー、効率よく作業するならフィニッシュネイラを使うのがベストです。

主要メーカーについて

釘や鋲を打ち込む工具は、異なるメーカーの釘や鋲を使うと故障する可能性があります。

そのため交換用の釘や鋲を購入しやすいメーカーは人気が高いです。

ここではとくに人気のある国内メーカー3社と、海外メーカー2社をご紹介します。

国内メーカー

内装用の釘打機や鋲打機は、国内メーカーの人気が非常に高いです。

流通量が多く修理やメンテナンスがしやすいため、長く使いたい方は国内メーカーを選ぶと良いでしょう。

とくに人気の高いのは、以下の3メーカーです。

  • マキタ
  • MAX
  • HiKOKI(旧日立工機)

各メーカーの特徴をお伝えするので、ぜひ購入する際の参考にしてください。

マキタ

マキタは国内シェアトップの電動工具メーカーです。

内装用の釘や鋲を打ち込む工具は、電動式の製品を販売しています。

電動式の釘打機や鋲打機を大きく分けると、以下の2種類に分類可能です。

  • バッテリーを充電して使う充電タイプ
  • コンプレッサーに繋いで使うエアタイプ

充電タイプのバッテリーは、他のマキタ製品と併用できる装着型です。

エアタイプは長い時間使える常圧用だけではなく、ハイパワーな高圧用も取り扱っています。

マキタではフィニッシュネイラを釘打と呼ぶので、探すときは釘打で検索しましょう。

 

MAX

MAXは建設機器や住宅設備機器、文具やオフィス用品を扱う機械メーカーです。

日本で初めてステープラー(ホッチキス)を開発したMAXは、培った技術を釘打機や鋲打機にも反映させました。

そのためMAXのステープラーや釘打機は人気が高く、シェアは国内トップを誇ります。

MAXで取り扱う釘や鋲を打ち込む工具は電動式です。

エアタイプの人気が高く、ラインナップもエアタイプの方が多くなっています。

MAXではピンタッカーをピンネイラと呼ぶため、購入する際は商品名を間違えないように注意してください。

 

 HiKOKI(旧日立工機)

HiKOKIは日立工機の事業を継承した、工機ホールディングスのブランドです。

工具のシリーズやバッテリーも継承しているので、日立製のバッテリーはHiKOKIにも使えます。

 

新しく開発されたマルチボルトバッテリーを購入すれば、36Vと18Vの電圧が異なる工具にも対応可能です。

HiKOKIでは電動式の釘打機や鋲打機を取り扱っています。

装着型の充電タイプだけではなく、エアタイプのラインナップも豊富です。

そのためHiKOKIなら、用途に合わせた機種を見つけやすいでしょう。

 

HiKOKIではピンタッカーをピン釘打機、フィニッシュネイラを仕上げ釘打機と呼びます。

 

国外メーカー

国外メーカーが販売する工具は、リーズナブルな価格の製品が多いです。

そのため購入価格を抑えたい場合や、DIY用の工具には国外メーカーをおすすめします。

 

しかし釘打機や鋲打機は国内メーカーの需要が高く、海外製品を見つけにくいです。

以下の国外メーカーなら、日本でも購入しやすいでしょう。

  • BOSCH(ボッシュ)
  • Black & Decker(ブラックアンドデッカー)

どちらのメーカーも、DIY用の扱いやすい電動タッカーを販売しています。

交換用の釘や鋲も販売しているので、一緒に購入しておくと安心です。

 

BOSCH

BOSCHは自動車部品や電動工具の販売を行う、ドイツの電機機器メーカーです。DIY向けからプロ用まで、幅広いラインナップの電動工具を販売しています。

BOSCHが販売しているタッカーは、リチウムイオンバッテリーを搭載した充電タイプです。

この工具はタッカーとしてだけではなく、ホチキスとしても使えます。

800gと軽量でボディがコンパクトなため、自宅の作業台でも扱いやすいです。

電動工具に慣れていない方でも、DIYシリーズの製品なのでかんたんに使えます。

 

Black & Decker

Black & DeckerはDIY向けのエントリーモデルを中心に扱う、アメリカの電動工具メーカーです。DIY用の工具から園芸道具まで、本格的な性能のエントリーモデルを幅広く取り揃えています。

Black & Deckerの電動タッカーは、10.8Vのバッテリーを装着して使う充電タイプです。

装着型バッテリーが別売りなので、持っていない場合は別途購入する必要があります。この電動タッカーは、フィニッシュネイラとしても使用可能です。

タッカーとして使う際はステープルを、フィニッシュネイラが必要になったら仕上げ釘を装填します。

1台で2役こなすには釘と鋲を交換する必要があるため、使用頻度が少ない方におすすめです。

 

まとめ

今回は、ピンタッカー・フィニッシュネイラ・タッカーの違いや使い分けについて解説してきました。

電動工具選びには、この他にもまだまだ知っておきたい事前知識がたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで、工具選びの参考にされてみて下さい。