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マイクログラインダーとは?リューターとの違いや使い分けについて解説

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ハンズクラフト西日本最大級の工具専門リユースショップです。

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マイクログラインダーは小型グラインダーの一種で精密な研磨や切削加工に適していることから、DIYを始め、模型製作や彫金、歯科技工など、幅広い分野で使われてきました。

金属はもちろん、プラスチックやセラミックのような材料の加工に使用できますので、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

ということで今回は、マイクログラインダーについて用途や種類の違いなどの基礎知識から、リューターとの違いや使い分けなどを解説していきます。

これからマイクログラインダーの導入を検討している方はぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

マイクログラインダーとは?

マイクログラインダーは、グラインダーの小型版です。名前にマイクロとあるように、精密な研磨や切削加工に適しています。

金属、プラスチック、セラミックの材料を扱えて、ペン感覚で手に持ちながら細やかに削ったり磨いたりするツールです。

マイクログラインダーの主な特長は下記2点。

  • 回転数が調整可能なこと
  • 低回転域においても十分なトルクが維持できること

この特長によりサンダーやブラシといった、高速回転で回せない工具に対して最適な回転数とトルクを与えられます。

また先端工具の種類が豊富で、付け替えによりさまざまな作業に対応可能です。

実は電動式とエアー式の2種類があるため、特長が異なる点も押さえておく必要があるでしょう。

電動式は静粛性に優れ、回転数を1,000min-1単位で制御可能。安定した加工ができます。

一方でエアー式は、圧縮空気が動力源です。電動式と比較すると静粛性は劣るものの、より高速な回転が可能。

形状もストレートタイプとアングルタイプ(90°、120°タイプ)があり、作業性に応じて選択できます。

マイクログラインダーの用途

マイクログラインダーは小型で柔軟性の高い特性から、幅広い分野で活躍しています。

精密かつ正確な作業が要求される、多様な業種の作業現場で活躍中です。(バリ取り・研削・仕上げに使用)

メインとなる金属加工分野では、部品加工時のバリ取りや面取り作業ではもちろん、溶接部の仕上げなど研磨作業や整形作業にも利用されます。

特にプラスチックやセラミック加工分野では、ダイキャスト部品のバリ取りや精密部品加工に最適とされ、歯科技工や石工、エンジン加工の分野でも活用されています。

上記のように幅広い分野で使われており、趣味からDIY、プロの提供する製品づくりを支える重要な工具と言えるでしょう。

マイクログラインダーの種類について

マイクログラインダーは、駆動方式と形状によっていくつかの種類に分類されます。

駆動方式には電動式、エアー式、超音波式があり、それぞれ異なる特長を持つのもポイント。

形状によってはストレートタイプとアングルタイプがあり、作業性に応じて選択できます。

ここではマイクログラインダーの種類について、駆動方式と形状に分けて詳しく解説しましょう。

駆動方式による分類

マイクログラインダーの駆動方式には、

  • 電動式
  • エアー式
  • 超音波式

上記の3種類があります。

電動式マイクログラインダーは静粛性に優れ、回転数を1,000min-1単位で制御可能。トラブルや故障を検出するエラーコード表示機能も備えています。

エアー式マイクログラインダーは圧縮空気を動力源としており、電動式と比較するとやや音は大きめ。しかし高速な回転が魅力です。

電動式製品と比べると回転制御がしにくいものの、価格は安価。エアーを扱える方はおすすめと言えるでしょう。

超音波式マイクログラインダーは電気駆動で静粛性に優れ、振動数を維持して安定した加工が行えます。

トラブルや故障も検出可能ですが、価格はほかの方式と比べて高めです。

それぞれの駆動方式には長所と短所があるので、用途や予算に応じて最適な方式を選択してください。

形状による分類

マイクログラインダーは形状によって、ストレートタイプとアングルタイプの2種類に分類されます。

まずストレートタイプはペンシルタイプの直線型で、握りやすく軽いボディが特徴的です。

細かい部分の加工や、狭い場所での作業に最適。ストレートタイプは、φ3mmやφ6mmの軸付砥石を取り付けて使用するのが一般的です。

アングルタイプは先端が曲がっているタイプで、90°と120°の2種類があります。ストレートタイプでは届きにくい場所での作業に良いでしょう。

とくに90°タイプは側面の加工に、120°タイプは狭い場所での作業に選ぶのがおすすめです。

ストレートタイプとアングルタイプの特長が異なるので、用途を踏まえつつ使い分けてみてください。

マイクログラインダーの選び方

マイクログラインダーを選ぶ際は、以下のポイントに注目して選ぶとよいでしょう。

  • 駆動方式
  • 回転数の範囲
  • 形状
  • 先端工具の取り付け方式

マイクログラインダーには、電動式とエアー式の2種類があります。電動式は静粛性に優れ、回転数を細かく制御可能。安定した加工なら電動式が良いでしょう。

エアー式は圧縮空気を動力源とするため、電動式より高速回転が可能です。静粛性は劣りますが、価格は電動式より安価となります。

また用途に合わせ、幅広い回転数を調整できるマイクログラインダーを選ぶのがおすすめです。

形状としてはストレートタイプとアングルタイプ(90°、120°)があり、特性に合わせて選ぶと作業性が高まります。

ストレートタイプは握りやすく、細かい部分の加工や狭い場所での作業向き。アングルタイプは届きにくい場所での作業に適しています。

90°タイプは側面の加工に、120°タイプは狭い場所の作業に選びましょう。

最後に使用する先端工具の軸径や、取り付け方式を確認してください。

軸付き工具の場合は、コレットチャック方式で軸径がφ3mmやφ6mmが一般的で、カップ砥石の場合はねじ込み式でM7×0.75などのサイズが一般的です。

マイクログラインダーを導入するメリットとデメリット

マイクログラインダーは小型で柔軟性が高く、メリットの多い工具です。精密かつ正確な作業が要求される多様な業種の作業現場で、非常に重宝されています。

しかしマイクログラインダーを導入する際は、メリットだけではなくデメリットも考慮しなくてはなりません。

ここではマイクログラインダーを導入するメリットとデメリットについて、詳しく解説していきます。

メリット

マイクログラインダーを導入すると、精密な加工が可能になります。小型で高速回転するため、細かい部分の研削や研磨、切削加工が可能です。

彫刻や模型製作、アクセサリー制作といった、精密な作業にも良いでしょう。

また金属やプラスチック、セラミック、木材と幅広い材料の加工に使用できます。用途に合わせて先端工具を交換すれば、作業幅に悩む心配はありません。

そしてマイクログラインダーは小型で取り回しがよく、ペン感覚で扱えます。細かい作業をするなら、作業効率が上がるのも嬉しいメリットです。

手作業では難しい細かな加工も、マイクログラインダーを使えば短時間で仕上げられるでしょう。

電動式マイクログラインダーなら回転数を調整でき、低速でも十分なトルクを維持できます。長時間の作業でも安定した性能を発揮し、作業者の負担も軽減可能です。

実は初心者でも手が届きやすい価格帯の製品があるので、少ない投資で高精度な加工を実現できます。

初心者でも入手しやすい点から考えると、コストパフォーマンスに優れている工具と言えるでしょう。

精密な加工を効率よく行うなら、マイクログラインダー導入はメリットが非常に大きいです。

長時間の使用にも耐えうる性能と、優れたコストパフォーマンスが両立しています。

デメリット

マイクログラインダーを導入する際には、いくつかのデメリットも考慮する必要があるでしょう。

まず安全面での注意が必要です。高速回転する先端工具を使用するため、使用時には保護メガネや防塵マスクといった適切な保護具を着用しなくてはなりません。

そして使用には習熟が必要で、初心者にはハードルが高い場合もあります。

マイクログラインダーを効果的に使用するなら、適切な先端工具の選択や材料に合わせた回転数の調整、ある程度の知識と経験も必要です。

意外と操作に慣れが必要なのと、仕上がりの優劣が経験に左右されてしまいます。

最後に用途が限定的である点も考えておきましょう。マイクログラインダーは精密な加工に適していますが、大型の加工や重量のある材料の加工には不向きです。

用途に合わせてほかの工具と併用したり、使い分けしたりしなくてはなりません。。

マイクログラインダーとリューターの違いについて

マイクログラインダーとリューターはどちらも回転工具の一種で、切削や研磨、バリ取りに使用されます。しかし両者は、正直なところ明確な違いがありません。

ハンドリューターをハンドグラインダーと呼んだり、メーカーによって呼び名が違ったり。大きさでの区別もあるようですが、しっかり定められたものも無いです。

しかしそんな状態では違いが分からないままですので、マイクログラインダーとリューターの違いについて考察を踏まえながら見ていきましょう。

リューターとは?マイクログラインダーとの違いについて

リューターは「日本精密機械工作株式会社が製造する電動切削工具のブランド名」で、ハンドグラインダーに類似した精密グラインダーを指す一般名称でもあります。

細身で握りやすいハンドグラインダーをリューターとして、彫金や木彫、模型製作、ネイルアートのような専門業者、ホビー愛好家の間で重宝されるものです。

一方でマイクログラインダーは、ペン感覚で手に持ちながら細かく削ったり磨いたりする小型高速グラインダーの総称。

バリ取りや一般的な研削・研磨・鏡面研磨仕上げに使用され、金属、プラスチック、セラミックに対して細かく、小さく磨けます。

少し分かりにくいと思うので、リューターとマイクログラインダーのおもな違いについて項目ごとに見てみましょう。

  • 回転速度:リューターは約5,000から約35,000回転/分(rpm)の範囲で回転、マイクログラインダーはより高速な回転が可能。
  • 用途:リューターは彫刻や溝加工、穴加工に最適。マイクログラインダーはバリ取りや研磨、鏡面仕上げに適しています。
  • 先端工具:リューターは彫刻カッター、軸付砥石、研磨ホイールを使用するのに対し、マイクログラインダーは先端工具の種類がより豊富。
  • 精度:マイクログラインダーはリューターと比較して、より精密な加工が可能。

リューターとマイクログラインダーは、どちらも小型で高速回転する電動工具です。しかし用途や性能、分類に若干の違いがあります。

使い分けについては次の項も参考にしてください。

リューターとの使い分けについて

リューターとマイクログラインダーは特長が異なるため、使い分けが重要です。

まずリューターの用途としては、

  • 彫金や木彫
  • 模型製作
  • ネイルアート

上記の用途が大まかなものです。回転速度は約5,000から約35,000回転/分(rpm)の範囲で調整可能で、彫刻や溝加工、穴加工などに適しています。

ガンプラの表面処理や彫金、ガラスへの加工といったホビー用途で使われることが多いでしょう。

次にマイクログラインダーの用途としては、

  • バリ取りや一般的な研削
  • 研磨
  • 鏡面研磨仕上げに使用

金属やプラスチック、セラミックの材料に対して細かく小さく磨けます。リューターよりも高速な回転が可能で、リューターよりも本格的です。

総括するとリューターは彫刻や溝加工、穴加工に最適。マイクログラインダーはバリ取りや研磨、鏡面仕上げに適しています。

マイクログラインダーのほうがより高速な回転と、より精密な加工が可能です。

例えばガンプラの表面処理にはリューターが適しているのに対し、金属部品のバリ取りや鏡面仕上げにはマイクログラインダーを選ぶと良いでしょう。

ただしメーカーによってどちらも同じ使われ方をしている場合や、境目が正直分からない部分もあります。

悩んだら取扱説明書をよく読み、適切な使い方を選んでみてください。

マイクログラインダーを買う前に知っておきたい注意点

マイクログラインダーを購入する際は、用途に合った機種選定が重要です。

駆動方式(電動式、エアー式)や形状(ストレートタイプ、アングルタイプ)といった項目があるので、用途に合った機種を選ばなくてはなりません。

また回転数の範囲や調整機能も確認し、幅広い回転数が選べるマイクログラインダーを選ぶと良いでしょう。

使用する先端工具の軸径や取り付け方式を確認し、マイクログラインダーとの互換性を確認することも大切です。

安全面での注意も必要です。高速回転する先端工具を使用するため、使用時には保護メガネや防塵マスクを着用し、安全に作業を行ってください。

意外と小さなものなので、安全を軽視する方が増えています。

長時間の使用もしやすいため、気づいたら手や腕に負担がかかっていた…なんて事態も。適宜休憩を入れて、負担を抑えながら作業しましょう。

まとめ

今回はマイクログラインダーについて用途や種類の違い、リューターとの違いなどを中心に解説していきました。

この他にもDIYに関する情報や電動工具にまつわる知っておきたい知識は、まだまだあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にしてみてください。