インパクトドライバー用ソケットの種類と違い、選び方について解説します
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インパクトドライバー用のソケットがあれば作業の幅が広がり、プロアマ問わず、作業効率が上がる場合があります。
今回は、複数の種類や用途の違いがある、インパクトドライバー用ソケットについて、その選び方などを中心に解説していきます。
インパクトドライバー用ソケットについて
インパクトドライバー用のソケットは、下記のような商品です。
出典元:Amazon
主にインパクトドライバーの先端を変えて、レンチのように使えるアダプターを指します。
一般的にインパクトドライバーは、ネジ締めで使われることが多い電動工具です。
つまり小さなビスやネジを対象としており、大きなボルトやナットを締めたり緩めたりする作業の想定はされていません。
画像のように対象が細いため、締め付けるドライバーも先端が細いものとなっています。対してボルトやナットの場合、締め付ける対象が大きいです。
そのため先端が細いドライバーに対し、レンチは高い負荷に耐えられるような作りとなっています。
つまりソケットを使用していても、インパクトドライバーに使用されている6.35mm六角軸は少し細く負荷が大きいです。
軸が折れやすくなる状況は避けられず、力がうまく伝わらないために期待するほどの締め付けが得られない場合もあるでしょう。
ソケットに関しては軸の構造や用途、機能をよく考えて選定する必要があります。
インパクトドライバー用ソケットの種類について
インパクトドライバー用のソケットは複数種類があり、販売しているメーカーや機能によっても大きな違いがあります。
この項目ではインパクトドライバー用のソケットをまとめましたので、選び方で悩む方はまず種類を押さえておくと良いかもしれません。
どんな作業に使うのか、どういう用途に適しているのかを事前に考えた上で選びましょう。
軸の構造別の違い
インパクトドライバー用ソケットは、軸に負担がかかりやすいので構造を工夫しているものが多いです。
安価なものから工夫を凝らしたものまで、以下の3種類ほどがあります。
- 一体型
- 軸圧入式
- 軸交換式
一体型は軸やソケットを一体に作っており、安価に作れる一方で負担がかかりやすい部分の強度はあまり高くありません。
安いけど軸への負担がかかった際に折れやすく、高負荷作業や頻度が高い場合には適さないでしょう。
軸圧入式はソケットと軸を別々に熱処理し、軸をソケットへ圧入しています。つまりソケット部は摩耗に強い処理が施され、軸は折れにくい構造です。
個別に負荷のかかりやすい状況へ対応した処理のため、耐久性も高く一般的に広く販売されています。軸交換式は負荷がかかる軸を交換できる構造で、軸を消耗品と捉えている部分の違いが大きいです。
破損時のコストを抑えられるほか、同じ六角軸であればそのまま利用できるメリットがあります。
用途別の違い
ソケットにはそれぞれ用途があり、どんなものを締め付けるかで形状が変わります。具体的には下記のような違いです。
- 六角ソケット(一般的な形状)
- 十二角ソケット(六角よりも差し込みやすい)
- ホームタイ用
- Pコン用
- 蝶ネジ用
- レースウェイ用
- 寸切りボルト用
- 軽天用
六角や十二角は一般的なボルトに使われます。十二角のほうが利便性は高いものの、角が丸くなったボルトは「なめり」防止の観点から六角のほうが最適です。
ホームタイ用は、コンクリート型枠に使われるボルトを指します。小判型のホームタイに適した、通称ラッパ型と言われるものです。
Pコンはコンクリートの型枠を固定させるため、プラスチックコーンとセパレーターというものを使います。このPコンに使うソケットです。
蝶ネジは指で締められる蝶の羽型ボルトを指し、手で締めずとも高速で締められるようにソケットが作られています。
レースウェイは、照明器具を取り付ける際に使用される設備です。レール状となっていて、作業に適したソケット形状となっています。
寸切りボルトは全ネジとも呼ばれ、頭がなくネジ部だけのボルトです。寸切り用はネジ部をがっちりキャッチするため、ネジの端を潰さず締め付けが行えます。
軽天用はソケットの奥行きが深く、軽天作業に適した形状です。
機能別の違い
インパクトソケットはそれぞれに機能がついており、各作業に合わせた形状が販売されています。
具体的な機能は下記の6つです。
- 首折れタイプ
- ショートタイプ
- ロングタイプ
- 薄肉タイプ
- サーフェースタイプ
- ダブルorトリプルサイズ
首折れタイプはソケットが途中で曲がるようになっていて、斜めからしか差し込めない作業時でも大活躍します。
ショートタイプは短く作られており、取り回しもラクなので作業性が高いです。ロングタイプは奥行きが深く、手が届きにくい場所でも使用できます。
薄肉タイプはソケットの厚みが薄く作られており、ボルト周辺が狭い場合でも差し込めるのが利点です。サーフェースタイプは内側の面が少し丸みを帯びており、ボルトの角ではなく面に当たるよう調整されています。
高いトルクと角の保護があり、少し角が潰れているボルトやナットも回せる画期的なソケットです。
ダブルorトリプルサイズのソケットは、異なるサイズに対応できるソケットとなっています。付け替えが多い現場では非常に効率が高いです。
インパクトドライバー用ソケットの選び方について
ではインパクトドライバー用のソケットは、どのようにして選べばいいのか分かりづらい面もありますよね。
具体的には下記2つの点から絞ると、迷わず選びやすくなります。
- 作業内容
- 耐久性と価格
まずインパクトドライバー用のソケットを使う作業は、どんなものがあるでしょうか。ご自分の作業内容を考えて、必要なソケットを絞ってみましょう。
例えば一般的なボルトやナットを締め付けるのであれば、六角タイプが一般的です。差し込みしやすさを考えるなら、十二角を選んでも問題ありません。
またボルトの形状に合わせて蝶ネジやPコン、そのほか作業に合わせたタイプを選んでください。複数の作業がある場合は、作業に合わせたソケットを用意しましょう。
その上で作業スペースも考えてみます。狭いスペースであれば首折れタイプやロング、薄肉タイプが便利です。
複数のサイズを付け替える手間があるなら、ダブルorトリプルサイズのものを選ぶと作業性が高まります。
次に耐久性と値段を見てみましょう。作業内容が決まれば、あとは予算がどのくらいあるのかによって選べる価格が変わります。
頻度が高く、高負荷な作業であれば軸折れしやすく出費も増える可能性が高いです。多少お金をかけてでも耐久性の高いものを選んでおけば、無用な出費は減ります。
あまり使用頻度も高くなく、負荷が低いのであれば低価格なもので十分役目を果たすでしょう。
ソケットとアダプターとアタッチメントの違いについて
ソケットのほかにも似たようなもので、アダプターやアタッチメントがあります。
ソケットは一般的に筒状の受け口や接合部です。インパクトドライバー用であれば、筒状となった「ボルトやナットを締め付けられる変換器」のみを指します。
アダプターは異なる2つの器具を使えるように接続するもので、インパクトドライバー用ソケットも厳密にはソケットアダプターとも言えるでしょう。
※ネジ締めに適したインパクトドライバーを、ボルトやナットも締め付けられるよう変換するアダプター。
そのため広い意味ではアダプターで、狭い意味だとソケットという使われ方です。
またアタッチメントは付属品の意味を指し、付け替えて機能を変えるものに使われます。
ただし中身はつまりアダプターとなっていて、「アダプターが入っている」といっても「アタッチメントが入っている」といっても意味はあまり変わりません。
「L字型のアダプターがアタッチメントとして同梱されている」というように、変換器と付属品という扱いで見ると意味の違いがわかりやすいです。
まとめ
今回はインパクトドライバー用ソケットについて、複数の種類や用途の違い、選び方などを中心に解説していきます。
電動工具選びには、この他にもまだまだ知っておきたい事前知識がたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで、工具選びの参考にされてみて下さい。
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