ハンマードリルではつり作業はできる?電気ハンマーとの違いも解説
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はつり作業(斫り作業)は建築や土木工事の現場では欠かせない作業の一つですが、最近では古民家のセルフリノベーションが流行っている影響もあり、DIYユーザーの間でも注目されています。
そんな中、はつり作業で使用する工具について、多くの疑問をいただくことがあります。
ということで今回は、はつり作業についての基礎知識からハンマードリルと電気ハンマーの違い、両者の使い分けについて解説していきます。
はつり作業に興味がある方はぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。
はつり作業とは?
はつり作業(斫り作業)とは、建築や土木工事の現場で、コンクリートや石材、タイルなどの硬質な素材を削り取ったり、穴を開けたり、壊したりする作業全般を指します。
この作業は、建物のリフォームや改修工事、解体工事の一環として行われることが多く、不要な部分を除去したり、形状を整えたりする目的で実施されます。
具体的には、コンクリート壁の一部を削って配管スペースを確保したり、老朽化した構造物の部分補修を行う際に用いられます。
また表面仕上げとしてデザイン性を高めるためにコンクリートを削る「はつり仕上げ」も含まれます。
解体工事と異なり、小規模かつ繊細な作業が多く、人力による作業が中心となる点が特徴です。
はつり作業には以下のようなものがあります。
■コンクリートはつり工事
コンクリートはつり工事は、マンションなどの玄関ドアやサッシを建物躯体にはめる際、コンクリートの壁を削る作業を指します。
■はつりこわし工事
はつりこわし工事は、コンクリートを壊す作業で、クラッシャーによる粉砕作業と削岩機による壊し作業により、建物の一部を壊す場合に用いられる工事です。
■はつり仕上げ工事
はつり仕上げ工事は、コンクリート表面にデザインを施す作業で、特殊なノミを用いて削る作業とハンマーで叩く作業により、コンクリート表面に多彩な表現を演出します。
ハンマードリルと電気ハンマー(はつり専用)の違い
ハンマードリルと電動ハンマー(はつり専用)は、どちらもコンクリートなどの硬い素材を加工する電動工具ですが、用途や機能に違いがあります。
比較項目 |
ハンマードリル |
電気ハンマー(はつり専用) |
主な用途 |
穴あけ・はつり(軽作業) |
はつり・破砕 |
機能 |
回転+打撃 |
打撃のみ) |
出来ること |
コンクリートへの穴あけ はつり |
コンクリート・床・壁の解体 タイル剥がし |
打撃力 |
中程度 |
強力 |
それぞれの特徴を比較して解説します。
ハンマードリル
ハンマードリルはコンクリートに穴を開ける際に使う電動工具です。
コンクリートの穴あけは木材や鉄のようにドリルビットに付け替えただけでは簡単にはあけられません。
コンクリートは非常に硬い素材なので、回転方向だけの力ではなく垂直方向の「打撃」の力が必要になります。
ハンマードリルは、回転と打撃の2つの機能をもつため、コンクリートへの穴あけや簡単なはつり作業であれば、問題なくこなせます。
コンクリートの穴あけなんて必要なの?と思われがちですが、穴あけの用途は多くアンカーを打ち込むための下穴や、配線を通す際の穴あけなので、現場にはなくてはならない工具のひとつです。
電気ハンマー(はつり専用)
電気ハンマーとは、コンクリートを破壊・削ることの出来る電動工具です。
「はつりハンマー」「コンクリートハンマー」「電動ピック」とも呼ばれる工具です。
電動ハンマーは打撃に特化した工具なので、コンクリートの破壊以外にも「溝掘・突き固め作業」など様々な用途で使用されます。
電動工具なので電源が必ず必要になりますが、電動ハンマーの電源はAC(電源コード式)と充電バッテリー式に分かれます。
作業場所の近くに電源があれば「電源コード式」で作業時間を気にせず使えます。
電源が無ければ「充電バッテリー式」がおすすめです。
また、作業中にコードが気になる方も「充電バッテリー式」をおすすめします。
ハンマードリルとは?どんな作業で使用する?
ハンマードリルは、コンクリートの穴あけやはつり作業などに使用する電動工具です。
回転と打撃を組み合わせた機能を持ち、コンクリート、石材、レンガ、タイルなどの硬質な素材に穴を開けることができます。
また軽度のはつり作業であれば、先端のビットをブルポイントに替えることで可能になります。
■主な用途と特徴
- コンクリート穴あけ:アンカーを打ち込むのに必要な下穴加工に使用されます。
- はつり作業:打撃のみのモードで、ビットをブルポイントに変えて行います。
- 木材・金属穴あけ:回転のみのモードで可能です。
- 多機能性:穴あけ、ネジ締め、はつり、ランマ作業など、様々な作業に対応します。
ハンマードリルは、回転と打撃を同時に行う「回転+打撃」モード、「回転のみ」モード、「打撃のみ」モードの3種類の動作を選択できます。
25mm以上の穴あけが必要な場合や、はつり作業を行う場合は、ハンマードリルが最適な選択肢となります。
電気ハンマーとは?どんな作業で使用する?
電気ハンマーとは、はつり作業で使用する電動工具です。
はつり作業とは、コンクリートなどの石材の削りや穴あけ・切削などの加工全般を指します。
■主な用途と特徴
- 解体作業:コンクリートやアスファルトの破砕・タイルや床材の剥がし
- 穴あけ:コンクリート、レンガ、石材などへの穴あけ(適切なドリルビット使用時)
- 微細な作業:チゼルを用いた細かい部分の取り壊しや目地の除去。
電気ハンマーは、建設現場や解体現場で特に重宝される工具であり、その多機能性からさまざまな用途に対応します。
電気ハンマーとハンマードリルの違い
電気ハンマーとハンマードリルは、どちらも打撃力を利用してコンクリートや硬い素材を破砕する電動工具ですが、用途や機能に違いがあります。
下記にて一覧にまとめましたので参考にしてください。
|
電気ハンマー |
ハンマードリル |
機能 |
ハンマー(打撃)機能に特化 |
回転と打撃両方の機能を併せ持つ |
用途 |
はつりや解体など大規模の工事向け |
コンクリートの穴あけや軽度のはつり作業向け |
打撃力 |
強力な打撃力をもつ |
電気ハンマーには劣る打撃力 |
ハンマードリルで、はつり作業は行える?
ハンマードリルでは、軽度のはつり作業が可能です。
「打撃のみ」モードを使用することで、コンクリートやタイルの除去などの作業が行えます。
ただし、ハンマードリルは穴あけと軽いはつり作業を兼用する工具であり、本格的なはつり作業には向いていません。
長時間や高負荷の作業を行う場合は、電気ハンマー(はつり専用機)の使用がおすすめです。
電気ハンマーは耐久性が高く、効率的な作業が可能です。ハンマードリルを使用する際は、専用のビットを装着し、作業範囲や対象物の硬さに応じた適切な機種を選ぶことが重要です。
また、安全対策として防塵メガネや防振手袋などの装備も忘れずに準備してください。
電動ハンマーが必要になる作業
電動ハンマーは、主にコンクリートや硬い素材を破砕する作業に特化した電動工具です。
以下の作業で電動ハンマーが必要な作業になります。
- コンクリートのはつり作業:電動ハンマーは、コンクリートを効率的に砕くことができます。
- レンガ、ブロック、石材の破砕:これらの硬い建材を取り壊す際に使用されます。
- 穴あけ作業:コンクリート、床スラブ、レンガの壁、石材に大口径の穴を開ける際に適しています。
- タイルやブロックの剥がし作業:チゼル刃を使用して、表面材を剥がす作業に活用できます。
- 溝つけ作業:コンクリート表面に溝を作る際に使用されます。
- 単管打ち込み:建設現場での足場設置などに活用できます。
- 土掘りや地固め:先端工具を変更することで、これらの作業も可能。
電動ハンマーは、これらの作業を連続的かつ長時間行う必要がある場合に特におすすめです。
その高い打撃力と耐久性により、本格的なはつり作業や破砕作業に適しています。
ハンマードリルが必要になる作業
ハンマードリルは、主にコンクリートへの穴あけ作業に特化した電動工具です。
以下の作業でハンマードリルが必要な作業になります
コンクリートへの穴あけ
高強度のコンクリート、レンガ、石材などに穴を開ける作業に最適です。特に直径20mm以上の大きな穴を開ける場合や、硬い素材に対して効率的に作業を進める必要がある場合に使用されます。
はつり作業
コンクリートやタイルの表面を削ったり、壊したりする作業。「打撃のみ」のモードを使用することで、繊細な破壊作業が可能です。
溝掘り・解体作業
コンクリートや硬い素材に溝を掘る作業や、小規模な解体作業にも利用されます。
木材・金属への穴あけ
「回転のみ」のモードを使用し、木材や金属への穴あけも可能です。
アンカー打ち込み
コンクリート構造物にアンカーを固定するための下穴加工など。
ハンマードリルは「回転+打撃」「回転のみ」「打撃のみ」の3つのモードを持つため、用途に応じて柔軟に使えます。
まとめ
今回は、はつり作業についての基礎知識からハンマードリルと電気ハンマーの違い、両者の使い分けについて解説していきました。
この他にもDIYに関する知っておきたい知識は、まだまだあります。
ぜひ、この他の関連記事も読んで参考に参考にされてみてください。
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