グラインダーの砥石や砥材、砥粒について解説します
目次
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グラインダーに使われる砥石は、砥材という物質が固まってできており、加工方法や加工する素材の種類によって使い分ける必要があります。
ということで今回はグラインダーの砥石についての理解や砥材についての知識、適切なグラインダーの砥材の種類が選べるよう解説していきますので、ぜひ参考にされてみてください。
砥石にまつわる専門用語について
砥石の購入を検討したときに出てくる専門用途の中に「砥材」や「砥粒」、「砥粉」などの言葉が挙げられます。
それぞれの用語の意味を知っておくことは砥石選びにも重要な知識ですので、ぜひ参考にされてみてください。
砥石(といし)
砥石の砥材は大きく分けると「天然砥石」と「合成砥石」に分けられます。
天然砥石は自然にできた鉱石や岩石から採掘された自然由来の研磨材が使用されている砥石です。代表的なものには、仕上げ砥石や研ぎ砥石などがあります。
一方、合成砥石は人工的に作られた材料をもとに作られた砥石で、粒度や硬度を制御しやすく、安定した研ぎ作業ができるメリットが挙げられます。
合成砥石にもさまざまな種類が存在し、コーシブ(研磨剤)の種類や結合剤の違いにより特性が異なります。
砥粒(とりゅう)
砥粒とは、砥材や砥師(とし)に混ぜられた微細な粒子のことを指します。砥石は砥粒が刃物の刃を磨いて鋭利にすることで、微細な傷を取り除いて滑らかな仕上げを可能にしています。
砥粉(とふん)
砥粉とは、砥石から削り取った微細な粉末状の研磨材のことを言います。砥粉は通常、刃物に均一に塗って使用します。
次に砥材の種類について解説していきます。
砥材の種類
砥材には様々な種類がありますが、主な砥材の種類は以下のとおりです。
- ダイヤモンド(Diamond)
- 窒化ホウ素(Cubic Boron Nitride)
- 炭化ケイ素(Silicon Carbide)
- 酸化アルミニウム(アランダム、コランダム)
- 褐色アルミナ(ブラウンアルミナ)
- 白色アルミナ
- ジルコニア(Zirconia)
この砥材は、それぞれの特性に基づいて異なる素材や作業に使用されます。そのため、砥材ごとの特性を知っておくことは砥石選びには欠かせない大切な知識です。
ダイヤモンドの特徴と用途
ダイヤモンドはもっとも硬い物質の一つであり、その硬度と耐摩耗性からとても優れた砥材として知られています。おもな特徴は以下のとおりです。
硬度と耐摩耗性
ダイヤモンドは非常に高い硬度を持ち、ほかの研磨材よりも耐摩耗性が優れています。
この特性から長期間使用しても劣化が少なく、一貫して高い研磨能力を維持できるでしょう。
優れた研磨能力
鋭利で高い切削力を持ち、素早く効果的に研磨できます。とくに精密な仕上げや、精密加工が可能です。
広範な用途
ダイヤモンドの砥材は硬い素材や、高精度な加工が必要な素材の研磨や切削に幅広く使用されます。
鋼やセラミックス、硬質合金、宝石といった加工にも最適です。
高価な素材
ダイヤモンドは高価な素材であり、その高価格のために一般的な研磨作業ではコストがかさんでしまいます。
そのため特定の産業や、精密加工に使用されることが多いです。
ダイヤモンドの砥材は高精度な加工や硬度の高い素材の研磨といった、高い性能が要求される作業で広く利用されています。
窒化ホウ素の特徴と用途
窒化ホウ素はダイヤモンドに次ぐ硬度を持つ素材で、高い耐摩耗性と耐熱性を兼ね備えています。
熱や圧力に強く、高速切断や精密研削では優れた性能を示すほど。おもに鋼材の切断や研磨、加工の際に使用されることが多いです。
高温環境下での作業や硬度が要求される金属加工、砥石や研磨材として広く用いられます。
しかし高価な素材です。一般的な用途よりも、特定の要求を満たす高度な加工作業で使用されます。
炭化ケイ素の特徴と用途
炭化ケイ素は硬さが非常にあるほか、耐摩耗性に優れ、高温にも耐える性質を持っています。
おもに砥石や研磨剤として利用されており、金属や非金属材料の研磨、研削、切削に用いられる素材です。
また鉄鋼や非鉄金属、合金の加工に最適。表面仕上げや研磨の際、幅広く利用されています。
その硬さと耐摩耗性から、研磨や研削において長い耐久性と高い効率を提供するものです。
酸化アルミニウムの特徴と用途
酸化アルミニウムは非常に硬く、耐摩耗性に富んだ特性を持つ研磨剤です。工業的な加工作業で幅広く使用されています。
その特徴により、様々な用途に応じて多様な分野で活躍する素材です。
この研磨剤の特徴的な点として、高い硬度が挙げられます。この硬度により金属や非金属の表面を効果的に研磨可能です。
また耐摩耗性が高く、磨耗しにくい性質も持っています。酸化アルミニウムは耐熱性にも優れており、高温での使用にも最適です。
用途としては、金属や非金属の研磨が主となっています。鋼材や非鉄金属、プラスチック、ガラス、セラミックスといった幅広い素材の研磨に最適。
金属の切削工具や部品の研削、表面仕上げ作業に広く利用されており、工業製品の仕上げや精密加工にも重宝されています。
また粒度のバリエーションが豊富で、微細なものから粗いものまで種類が豊富です。それぞれの作業や目的に応じて選択されます。
粒度の細かい酸化アルミニウムは表面の仕上げに適しており、滑らかで緻密な研磨が可能です。
一方で粒度の粗いものは素材の形状を整えたり、急速な研磨を行ったりするのに有効。
この研磨剤は鋼材や非金属の加工工程で広く利用され、素材の表面処理や仕上げに適しています。
酸化アルミニウムはその堅牢な性質から、機械加工や製造業の工程において精密な研磨作業を支えている素材です。
褐色アルミナの特徴と用途
褐色アルミナは酸化アルミニウム(アルミナ)の一種であり、特定の特徴を持つ研磨剤です。
その特徴として、高い硬度と優れた耐摩耗性が挙げられます。鋭い研磨粒子が特徴で、対象物の優れた表面加工が特徴的。
耐熱性もあり、高温での研磨にも適しています。
一般的な用途としては、一般鋼や非鉄金属の研削に広く利用されている点です。
とくに鋼材の研磨や研削、表面仕上げ作業といった様々な金属の仕上げに用いられます。
褐色アルミナの粒度やタイプによっては、異なる加工に適した特性を持つことも。
また粉砕・整粒されたボーキサイトを基に製造されるため、一般鋼材への軽研削や一般的な研磨作業に利用されることが多いです。
白色アルミナの特徴と用途
白色アルミナは酸化アルミニウム(アルミナ)の一種で、特有の特性を持つ研磨剤です。
おもな特徴として、高い硬度と耐摩耗性が挙げられます。粒子が鋭く、硬度が高いため、対象物の研磨や研削に効果的です。耐熱性もあり、高温での作業にも最適。
白色アルミナは、ステンレス鋼といった硬い金属の研磨に広く利用されます。
ステンレス鋼の表面仕上げや磨き作業、精密機器の仕上げ加工に好んで使用されるものです。
また粉砕・整粒されたアルミナから製造されるため、一般的な金属の研磨において効果的かつ精密な仕上げが可能。
ジルコニアの特徴と用途
ジルコニアは高い硬度と耐摩耗性を持つ砥材の一種です。その特性から、重研削作業に適しています。
おもな特徴として硬度が高く耐熱性に優れており、対象物の研磨や切削を行う際に優れた性能を発揮。鋭利な性質も持っていて、目的に応じて精密な作業が可能です。
ジルコニアは一般鋼やステンレス鋼といった金属の加工、粗削り、切削、または鋳造材料の研磨、硬い素材の重研削に広く利用されています。
このような作業では効率的で精密な研磨や切削を行うために、ジルコニアの特性を活かした砥材がおすすめです。
まとめ
今回はグラインダーの砥石についての理解や砥材についての知識、適切なグラインダーの砥材の種類が選べるよう解説しました。
工具にまつわる知識はまだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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