扇風機と保冷剤の組み合わせで本当に涼しくなるのか?調べてみた
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エアコンが設置できないなど、何かしらの事情で暑さ対策を扇風機だけに頼るケースは意外とある話ですが、皆さんは、こんな話を一度はきいたことがあるのではないでしょうか。
それが扇風機と保冷剤を組み合わせた暑さ対策です。
保冷剤をつけるだけで本当に涼しくなるの?と気になる方も多いと思いますので今回は、扇風機と保冷剤の組み合わせで、本当に涼しくなるのかについて解説していきたいと思います。
扇風機と保冷剤の組み合わせで涼しくなる?
扇風機は、風を直接送り出すことで体温を下げる役割がある家電製品ですが、エアコンのように冷たい風が出てくるわけではないため、あまりに気温が高いとその効果を実感しづらいというデメリットが存在します。
そこで、話題になっているのが扇風機の前や後ろに保冷剤を設置して冷たい風を発生させようという試みです。
このアイディアは専用の製品が販売されるほど効果があるとされています。
またツイッターなどの情報を見てみると、扇風機に保冷剤を設置するだけではなく、氷水を入れたバケツを扇風機の前に置いてより冷房効果が高まるよう工夫されている方もいらっしゃるようです。
口コミも調べてみても「思ったよりも涼しくなった」という肯定的な意見が多く、ある一定以上の効果はあるようでした。
扇風機と保冷剤の組み合わせは涼しくなる理由
扇風機と保冷剤を利用することで、ただ風を送り出すだけではなく、冷気を送り出すことが可能になりますので、エアコンに近い仕組みで涼しくさせています。
ですので、「扇風機&保冷剤」の組み合わせは簡易的なエアコンとも言いかえることができ、保冷剤を使用せず扇風機を回しているよりも快適に過ごすことが可能になります。
ただし、空気そのものを冷やすエアコンとは異なり、お部屋全体の空気までは冷やすことができませんので、この点は注意が必要です。
扇風機と保冷剤で実際どれくらい効果があるのか
扇風機と保冷剤の組み合わせがある一定以上の効果があることは理解できたところで、疑問に感じるのが具体的に、「どのくらい効果があるのか」という点だと思います。
結論からお伝えすると、扇風機と保冷剤ではエアコンほどの冷房効果は見込めず、多少涼しくなるといった程度の効果しかないです。
そのため、あまりにも暑い日の場合には、室温を劇的に冷やす効果はありませんので、別の手段とも組み合わせて利用したほうが良いと感じます。
ただし、扇風機と保冷剤を組み合わせて利用することで、「体感温度マイナス2℃」ほど涼しくなるとも言われていますので、エアコンが使えない状況でしたら、他の手段と合わせた上で試してみる価値はあると思います。
扇風機と保冷剤を組み合わせて使う場合の注意点
手軽に涼しさを得られる扇風機と保冷剤の組み合わせですが、実はいくつかの注意点があります。
- 取り付ける位置に注意する
- 保冷剤から出る水滴に対処する
いずれも対策することで対処が可能ですので、項目ごとに解説していきます。
取り付ける位置に注意する
扇風機に保冷剤を取り付ける際、前面に取り付けたほうが良いのでは?と思われる方が多いでしょう。
もちろん前面に取り付けても良いのですが、効率を考えるなら背面に設置するのがおすすめです。
扇風機は一見すると風を起こしているように見えて、実は背面から空気を吸い込んでいる仕組み。冷えた空気を効率よく吸い込んで送ると、より涼しさが広がります。
また直接風を保冷剤に当ててしまうと、思ったよりも溶けるスピードが早いです。直接風を当てるより、吸ったほうが長持ちします。
前面に取り付けていると頻繁な交換を余儀なくされるため、手間もかかってしまうでしょう。
取り付け位置に注意し、長く快適に使用できるよう工夫してみてください。
保冷剤から出る水滴に対処する
保冷剤の周辺にある空気が冷やされると、空気中の水分が水滴になります。とくに保冷剤と扇風機を併用している場合、水滴は非常に出てくるでしょう。
このとき扇風機に水滴が当たったり、水浸しになったりしてはいけません。扇風機は水浸しになる想定ではないため、故障だけではなく漏電する可能性もあります。
対策としてはタオルやガーゼを巻き、水分が落ちないようにする工夫がおすすめです。
長く使用しすぎると冷えも弱くなりますし、適度なタイミングで交換するのも良いでしょう。
水滴がついたままですと、カビが発生するリスクも高まります。水浸しのままにしないよう注意してください。
※ただしタオルで巻きすぎると冷えが悪くなり、思ったより冷風が起きません。ガーゼなら程よいです。
扇風機と濡れタオルの組み合わせの場合はどうなのか?
扇風機と保冷剤の組み合わせとよく比較される手段の一つに、「濡れタオルを組み合わせる」という方法があります。
こちらについても気になっている方がいらっしゃると思いますので、実際に涼しくなるか詳しく解説していきます。
濡れタオルと扇風機の組み合わせも効果はある!
濡れタオルと扇風機の組み合わせは、打ち水などでおなじみの気化熱を利用したものになります。
では具体的にどのくらい下げられるのか?というと、効果としては「部屋全体をマイナス1℃未満、体感温度はマイナス1℃程度」だと言われています。
保冷剤を活用した扇風機との組み合わせだと、マイナス2℃ほど涼しくなると言われていますので、残念ながら保冷剤と組み合わせたほどの冷房効果は見込めません。
ですが、清潔なタオルを湿らせて、扇風機にかけるだけで簡易的に涼しくすることができますので、保冷剤が無い場合の代替手段としては取り入れてみるもの良いと思います。
ただし、タオルをあまり湿らせ過ぎると、水滴がこぼれ落ちて床を濡らしてしまいますので、この点には注意が必要です。
濡れタオルはどうかけるのがおすすめ?
次に濡れタオルを利用した方法の具体的なやり方について解説します。
保冷剤の場合は直風だと溶けやすくなるため背面に設置するのがおすすめでしたが、濡れタオルの場合は勢いよく蒸発させる方が効果的だと言われています。
また、背面に設置してしまうと、タオルが扇風機に巻き込まれてしまうトラブルがあるようですので、濡れタオルを利用する場合は、扇風機の全面にタオルがかかるように設置しましょう。
あるアイテムを併用すればさらに効果的に!
実は濡れタオルと扇風機の組み合わせと合わせてオススメしたい暑さ対策に保冷剤とハッカ油があります。
扇風機の全面に濡れタオルを配置し、背面には保冷剤を仕込むだけでもかなり暑さは軽減できますが、濡れタオルにハッカ油を染み込ませることで、清涼感のある風を送り出すことができます。
この方法なら直接空気を冷やせるだけではなく、濡れタオルの気化熱とハッカ油の清涼感でエアコンが無いお部屋でもある程度は快適に過ごすことが可能になります。
どうしてもエアコンを設置できないお部屋で過ごす場合は、こちらの方法もぜひ、取り入れてみてください。
扇風機と濡れタオルを組み合わせて使う場合の注意点
最後に扇風機と濡れタオルの組み合わせて使う際に注意しておきたい点がいくつかありますので、ご紹介したいと思います。
- あまり湿らせすぎない
- 扇風機への巻き込みを起こさない
- 気温が高い日は頼りすぎない
それぞれの項目ごとに解説していきます。
あまり湿らせすぎない
扇風機に濡れタオルを組み合わせる際、ついタオルを湿らせ過ぎてしまう場合があります。
あまり湿らせすぎると水が滴り、扇風機のモーター部分へ浸水してしまうリスクが高いです。扇風機も家電製品と同じで、常に通電しています。内部へ浸水すると故障はおろか、漏電するリスクもあるでしょう。
効果を狙ってついたくさん湿らせてしまうこともありますが、できるだけ水が滴らないくらいに留めておくのが良いです。
見た目そこまで湿っていなくても、タオルを掛けているうちに水が滴ることもあります。
少々面倒でもタオルは固く絞って使いましょう。
扇風機への巻き込みを起こさない
タオルを扇風機へかける際、扇風機に近づけすぎると巻き込んでしまうリスクがあります。
扇風機は常に高速で回転しているため、一度羽に絡まると羽が破損・モーターの故障が起こりやすいです。
部品が飛んで怪我を負う可能性もありますし、故障するとまた購入しなくてはなりません。
扇風機に巻き込まないよう注意しましょう。よく100円ショップで売っている扇風機専用のカゴを使っても、巻き込んでしまう可能性があります。
使っているうちにタオルが乾いてしまい、うっかり風で動いて巻き込むことがあるのです。
タオルは粗末に置かず、畳んでセットしておくと良いでしょう。可能であれば重りを乗せておくと確実です。
気温が高い日は頼りすぎない
扇風機と濡れタオルの組み合わせは、どうしても湿度が高まってしまいます。
とある実験で扇風機&濡れタオルの組み合わせを模したところ、部屋の湿度が3時間後に15%もアップしたという結果がありました。
湿度は人の体感温度に直結するため、湿度が高い日の使用は避けたほうが良いかもしれません。
また室内の気温を下げる効果があまり高くないので、気温が高すぎると熱中症リスクが高まります。
気温が35℃以上の場合、扇風機と濡れタオルでは限界があるでしょう。目安としては35℃以上あるならエアコンの併用を考えてみてください。
まとめ
今回はエアコンの代替手段として、扇風機と保冷剤の組み合わせなどの暑さ対策について解説していきました。
扇風機をはじめとする家電製品にまつわる知識は、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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