ドリルドライバー(DF487DとDS18DBL2とEZ1DD1)の違いについて解説します
目次
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ドライバードリルの購入を検討されている方の中に、マキタのDF487DとHiKOKIのDS18DBL2、パナソニックのEZ1DD1で迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、3大メーカーのドライバードリルについて、それぞれの違いや強み・弱みなどを比較しながら解説していきたいと思います。
【マキタ】ドライバードリル DF487Dの特徴
マキタから販売されているDF487Dは、2021年3月に発売された充電式のドリルドライバーです。(製品名はドライバドリル)
その特徴は下記の3つとなっています。
- 軽量で取り回しが快適
- 20段クラッチ
- 防水機能やLEDライト搭載
それぞれ詳しく解説していきます。
軽量で取り回しが快適
DF487Dは、重さがバッテリー込みで1.6kgと非常に軽量です。
DIYやプロの方でも、電動工具が重たいと長時間の作業で疲れてしまいます。すでに重さは軽量化できないため、最初からできるだけ軽い機体を選ぶのが理想です。
DF487Dの場合、バッテリーを装着しても1.6kgほどしかありません。この重さはおおよそ1.5Lのペットボトルとほぼ同等です。
ペットボトルを持ち歩くのはあまり実用的ではありませんが、操作するグリップがついた電動工具ですとかなり持ち運びやすくなっています。
またDF487Dは、全長が150mmとショートなボディを実現しました。従来機では162mmだったので、全長およそ-12mmとなっています。
さらにパワーもあり、使い勝手が非常に良い1台です。
20段クラッチ
DF487Dに搭載されているクラッチは、なんと20段になっています。
クラッチは電動ドリルドライバーに搭載されている特徴的な機構で、一定の力でネジを締められるように調整できるものです。
例えば強く締め付け過ぎると困る場面では、トルクを変更して弱い力で締め付けるようにします。
場合によっては対象とする材木にひび割れを起こしてしまうことがあるため、クラッチは非常に重宝される機構です。
DF487Dでは20段の搭載となっており、あらゆる場面に細かく調整できるよう配慮がされています。
また速度切替レバーもついているので、調整がしやすいのも特徴です。
防水機能やLEDでライト搭載
DF487Dでは、トリガーのすぐ上にLEDでライトが搭載されています。
残照機能がついており、トリガーを引いていないときでも手元を照らせるのは便利です。
また防滴防じん「APT(アプト)」に対応しています。
マキタのAPTは評判が高く、あらゆる場面でも使えるタフさが特徴的です。DF487Dであれば、細かい調整が必要な内装大工の方からも支持を得られるでしょう。
【HiKOKI】ドリルドライバー DS18DBL2の特徴
DS18DBL2は、クラス内でも最強最速と呼ばれる性能を持つドリルドライバーです。(製品名はコードレスドライバードリル)
特徴は下記の4つとなります。
- クラス内最強のトルク
- クラス内トップクラスの作業スピード
- 二層成形のクラッチダイヤル
- ロングサイドハンドル採用
ではそれぞれ詳しく解説していきます。
クラス内最強のトルク
DS18DBL2は、トルク値がなんと136N・mもあります。
※クラス内は2015年12月時点で発売された、国内電動工具メーカー品と比較しての情報です。
このトルク値を電動ドリルドライバーで出しているのは、なかなか無いと言っても良いでしょう。とはいえドリルドライバーの場合、クラッチや回転速度の調節が可能となっています。
パワーが必要な場面では最適な力を発揮し、あまりパワーを必要としない繊細な業務でも活躍するでしょう。
まさにどんな場面でも使えるので、1台あると非常に便利です。従来モデルではおよそ半分の67N・mだったため、約2倍のトルク値を実現しています。
クラス内トップクラスの作業スピード
DS18DBL2は、木ネジ締め作業でおよそ3秒という作業スピードを実現しています。
※こちらも2015年12月頃に発売されたモデルの中でトップクラスの性能です。
従来製品だとおよそ4.5秒だったため、作業スピードを重視する現場でも活躍することは間違いありません。
ただし作業スピードは材料によって変わるので、あくまで参考値として捉えておくと良いでしょう。状況によっては作業スピードよりも、繊細なトルク調整が必要になる場合もあります。
スピードを求める場面ではDS18DBL2が非常に有利ですので、どんな場面でも活躍しそうなスペックです。
二層成形のクラッチダイヤル
DS18DBL2では、二層の成形となっている大形クラッチダイヤルを採用しています。もしクラッチダイヤルが摩耗したとしても、文字がはっきりと見える仕様です。
また二層になって凹凸がついていることから、握りやすさも向上しています。
見やすさと操作性を両立しているため、非常に扱いやすいです。とくにクラッチを多く操作する場面では、この違いが大きくなってしまうことでしょう。
ロングサイドハンドル採用
DS18DBL2では、ロングサイドハンドルを採用しています。一般的な電動ドリルドライバーですと、あまりロングサイドハンドルを採用している機種は少ないです。
しかしDS18DBL2はその特性から、安定した作業を行う目的でロングサイドハンドルが付属しています。
両手でしっかり固定しながら作業が行えるため、しっかり押さえつけた状態での作業が可能です。
【パナソニック】ドリルドライバー EZ1DD1の特徴
パナソニックのEZ1DD1は、2021年9月に発売された充電式ドリルドライバーです。
その特徴は下記の3つとなっています。
- ヘッドサイズが160mmと小型
- モーター制御「+BRAIN」の搭載
- クラッチや回転制御の進化
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
ヘッドサイズが160mmと小型
EZ1DD1は、ヘッドサイズが160mmと非常に小型です。電動ドリルドライバーはヘッドサイズが大きくなりがちなので、このサイズは非常に助かるでしょう。
パナソニックが販売した中でも最短と謳われるほどです。
狭いところでもヘッドが入りやすいため、取り回しのしやすさは随一となっています。
またヘッドサイズだけではなく、重量もパナソニック史上最軽量と言われているほど軽くなりました。
※18V5.0Ahバッテリー込みで1.85kgを実現。
疲れにくく、作業しやすいので人気が集まっています。ただしヘッドの長さや重さに関しては、マキタのDF487Dに見劣りしてしまうのは避けられません。
スペックだけを重視するなら、わずかにマキタのほうが上と言えるでしょう。
モーター制御「+BRAIN」の搭載
「+BRAIN」は、パナソニックのブランド「EXENA」シリーズから搭載された機能です。リアルタイムに動作をセンシングする技術で、高性能なマイコンと同社の独自アルゴリズムが使われています。
従来の制御では機械的な部分に頼っていたため、どうしても最適な回転数を生み出すのは困難でした。
しかし「+BRAIN」なら、より細かい制御が可能となっています。
最適な回転数を維持することで、衝撃の低減や作業スピード・作業量の向上が実現できたのです。
具体的には従来製品と比べ、下記の点で大きく向上を見せています。
- 作業スピード:10%アップ
- 作業量:15%アップ
- 連続作業量:15%アップ
さらに従来よりも大径の穴あけ作業に対応しました。
クラッチや回転制御の進化
EZ1DD1は、さらに機能面での回転制御が進化しています。新たに搭載された「AUTO切粉切り用」モードを使用すると、切り替え無しで正転と逆転モードが使える仕様です。
まずトリガーを握ると正転でタップ加工を開始します。一度指を離すと停止し、もう一度トリガーを握ると半回転ほど逆回転して停止する動きです。
またタップさらいモードを使用すれば、オンオフの動作のみで正転逆転が切り替えられます。
そしてEZ1DD1では、なんと機械式のクラッチが撤廃されました。電子クラッチを採用しているため、クラッチの操作はパネルで行います。
従来の機械式と違い、さらに高精細な制御が可能です。操作時は回転数とトルク段数を組み合わせ、細かいコントロールを実現しました。
4DF487DとDS18DBL2のEZ1DD1の違い
DF487DとDS18DBL2、そしてEZ1DD1の違いについて見ていきましょう。具体的な違いは、スペックシートの違いや機能面から比較してみます。
DF487D、DS18DBL2、EZ1DD1のスペックの違い
それぞれの機種は、スペックで見るとまた違いが見られます。
具体的には下記の表にまとめましたので、それぞれの数値を押さえてみましょう。
それぞれスペックを見てみると、微妙な違いが見られることに気付きます。
ただしスペックだけでは、機能の違いがわかりません。後述する機能の紹介についても参考にしてください。
4DF487DとDS18DBL2のEZ1DD1の機能の違い
DF487DとDS18DBL2、EZ1DD1の機能はそれぞれ下記のように違います。
機能面で見ると、とくにパナソニックのEZ1DD1は新しい技術が搭載されています。
電子制御による電子クラッチを搭載し、さらに細かい調整が可能となりました。
4DF487DとDS18DBL2のEZ1DD1のそれぞれの強みと弱み
DF487DとDS18DBL2、EZ1DD1の強みと弱みも見ておくと良いでしょう。それぞれの違いについては、下記の項目から詳しく解説しています。
どの製品を購入しようか悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
DF487D、DS18DBL2、EZ1DD1の強み
DF487Dの強みは、なんといっても国内シェアNo.1の信頼性です。不具合が起きたとしても、修理3日体制を掲げる安心さはほかにありません。
またバッテリーを使い回せる機種の幅が広く、電動工具を今後揃えていくなら追加投資は必要最小限で賄えるでしょう。
機種自体のスペックも全長162mmと扱いやすく、軽量で価格も安いです。全体的に見てコストパフォーマンスが優秀となっています。
DS18DBL2の強みはクラス最強のトルクと作業スピードがあり、ロングサイドハンドルで安定した作業が可能な点です。
よりパワーを持って安定した作業が行いたいなら、DS18DBL2が最適となっています。
EZ1DD1の強みは、最新の「+BRAIN」ベクトル制御技術が搭載されている点です。
電子クラッチの搭載により、さらにリアルタイムのセンシングで最適なパワーコントロールが可能となりました。
この機能は他社にもないものなので、より早い作業スピードと作業性を両立しています。
DF487D、DS18DBL2、EZ1DD1の弱み
DF487Dの弱みは、ややパワーを求める場面では心もとない点です。
トルク値が40N・mあるので、大半の作業は問題ありません。しかしよりパワーを必要とする場面では、どうしても力不足を感じるタイミングはあるでしょう。
DS18DBL2の弱みは、小回りの利く作業で不利な点です。そもそも使用されているモーターが大径のブラシレスモータで、力のいる作業向けのコンセプトとなっています。
ただし力不足を感じる場面は少ないです。作業範囲を絞れば優秀な機種と言えるでしょう。
EZ1DD1の弱みは、最先端の技術以外は真新しいものではない点です。
電子クラッチや+BRAINは素晴らしいものの、トルク値や全長・重量はマキタに一歩及ばずといった状態となっています。
結局どの機種を選ぶのがおすすめ?
結論からお伝えすると、一番コストパフォーマンスに優れているのはマキタのDF487Dです。
あまりパワーを求めていないのであれば、DF487Dを選ぶと幅広い作業でも使えます。
またバッテリーを使い回せる機種が多いため、電動工具を増やしていく予定であれば非常に扱いやすいです。
パワーが必要な作業が多いなら、HiKOKIのDS18DBL2を選びましょう。サイドハンドルを外せば、小回りの利く作業でも使いやすいです。
電子クラッチや最先端の技術を使う方や、パナソニック製品に信頼がある方はEZ1DD1を選んでください。
作業スピードが従来製品よりも速くなっているため、快適な作業が行えるはずです。
まとめ
今回はマキタのDF487DとHiKOKIのDS18DBL2、パナソニックのEZ1DD1の違いなどについて解説してきました。
電動工具については、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
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