アングルドリルの選び方やドリルドライバーとの違い、使い分けについて解説します
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皆さんはアングルドリルについてご存知でしょうか。
アングルドリルは狭い場所での使用に特化した工具で、穴あけやネジの取り付けはもちろん、ビスを打ち込む際にも利用できます。
そんなアングルドリルですが、ドリルドライバーとの違いや使い分けに悩む方が多いです。
ということで今回は、アングルドリルの選び方やドリルドライバーとの違い、使い分けなどについて解説します。
これからアングルドリルを導入しようと検討されている方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
アングルドリルとは?どんな用途で使う?
アングルドリルは狭い場所での使用に適した、穴あけやネジの取り付け、ビスを打ち込む際に使用する電動工具です。
ハンマードリルや振動ドリルなど他にも穴を開ける電動工具はありますが、狭い場所で使用するにはサイズが大きく作業に支障が出る場合もあります。
アングルドリルは小型・軽量で、大きな工具が使いづらい狭い場所での作業に最適です。
ドリル先端が本体に対して90度直角に曲がり、横から差し込めることから「コーナードリル」とも呼ばれており、狭いすき間の穴あけやネジ締めも容易にこなせるのが強みです。
パワーは一般的な電動ドリルに比べて劣りますが、小回りが利いて作業性が全般的に向上するため、現場では重宝されています。
アングルドリルの呼び方はメーカーによって異なる点に注意
マキタは通常通りアングルドリルと呼びますが、その他のメーカーでは呼び方が異なる場合があるので注意が必要です。
お目当ての商品が見つけられず、購入を断念することにならないように、メーカーごとの呼び方の違いは覚えておきましょう。
マキタ以外のメーカーではアングルドリルを以下のように呼びます。
メーカー名 |
呼び名 |
ハイコーキ |
コーナードリル |
パナソニック |
アングルインパクトレンチ |
アネックス |
強靱L型アダプター |
アングルドリル自体が初めてであり不安という場合は、念のため販売元に問い合わせてから購入してもよいでしょう。
アングルドリルの必要性と具体的な利用シーン
主に鉄板やコンクリートの穴あけに使用される電動ドリル。
電動ドリルで穴あけをする場合は、ドリルを両手でしっかり支えて真っ直ぐ対象物にあてる必要があります。
しかし、作業現場が狭い場合は上手く動きづらいため、ドリルがなかなか真っ直ぐ入らず作業に支障が出るケースも少なくありません。
また狭い場所で無理に作業することで、建物の角や上部にドリルがあたり工具が破損してしまうリスクも生じてしまいます。
そもそも、切りたい部材が物理的にドリルの入らない奥まった場所などにある際は、部材の分解が必要になる場合もあります。
その点アングルドリルを上手く使用すれば、穴あけのために分解が必要な場面を極力減らすことができ、作業時間の短縮につなげられるのが魅力です。
DIYにおいても、穴あけの際にアンクルドリルを有効に活用できます。
パワーはそこまでないものの、軽量で扱いやすいため、ちょっとした家具を作る場合には非常に使い勝手がよい工具なのです。
アングルドリルを導入するメリットとデメリットについて
作業しづらい環境でも穴あけがしやすくなり、DIYなど様々なシーンで活用できるアンクルドリルの魅力・必要性を説明してきました。
しかし、アングルドリルを導入するメリット・デメリットは表裏一体の関係にあります。要するに、アングルドリルを導入して作業上で色々な恩恵を受けられていたとしても、ひとたび使う環境や用途が変われば、デメリットに変わる可能性もあるということです。
メリットはもちろん、デメリットも考慮して導入すべきか検討しましょう。
導入するメリット①:狭い場所での作業も容易にできる
アングルドリルを導入する最大のメリットといえます。
狭いすき間にある部材の側面に穴を開ける場合に、アングルドリルは最適でしょう。
ドリル先端が90度直角に向き横からでも差し込むことができ、ヘッド部分も非常にコンパクトな作り。さらにドリルチャック(工具本体とドリル(先端工具)をつなぐ部品)も、狭いすきまにスムーズに入るような薄い作りになっています。
またドリルが届かず部材の分解が必要になり、作業後に再度組み直さなければいけなかったケースも、アングルドリルを使えば解消できる可能性があります。
導入するメリット②:軽量のため扱いやすい
製品によって仕様は異なりますが、アングルドリルには重さ1キロ程度のものもあり、総じて軽量・小型な製品が多いです。
そのため、力に自信がない女性でも持ち運びやすく小回りも利くため、ちょっとした穴あけ作業を行いたい場合も手軽に使用できます。
通常の電動ドリルが使える場面でも、アングルドリルを好んで使う人もいるぐらい扱いやすい電動工具です。
導入するメリット③:使用時の反動が少ない
アングルドリルはパワーがそれほど高くないのですが、その分使用時の反動が小さく使いやすい点も魅力の1つです。
通常の電動ドリルだと使用時に機械のパワーで体が振り回される感覚になりますが、アングルドリルを利用すればその問題を最大限解消できます。
導入するデメリット①:大きな穴を開けづらい
アングルドリルの穴あけ能力は鉄工で10mm、木工で25mmほどが一般的です。
さらに大きな穴をあけられる製品もありますが、ヘッド部分が大きくなる場合が多く、狭い場所でも作業しやすいアングルドリルのメリットが薄れてしまいます。
より大きな穴をあけたい場合には、基本的には電動ドリルが必要になります。
導入するデメリット②:力を入れづらい
一般的な電動ドリルは、自分の体重を利用することで対象物に対して真っ直ぐに力を入れられるため、そこまで苦労することなく穴を開けられます。
一方のアングルドリルは、スイッチがヘッド部分周辺になるので、持つ場所によってはスイッチを押せない場合もあります。
また、形状が特殊なことや使用時の体勢などから、押し込む際に力を入れづらくなる場面も少なくありません。
導入するデメリット②:持ちづらい
アングルドリルは形状が特殊なため、利用状況を問わず、そもそも最初から持ちづらい・使いづらいと感じる人もいます。
最終的に慣れれば問題ありませんが、人によっては時間がかかってしまうかもしれません。
家の補修など大切な場面でいきなり使うのではなく、DIYなど簡単な作業から徐々に感覚を慣らしていくのがよいでしょう。
アングルドリルの選び方について
アングルドリルは以下のポイントを意識して選びましょう。
サイズ
アングルドリルは狭い場所でも快適に作業できることを前提に設計されています。
そのため、全般的にコンパクトなサイズの製品が多く、ラインナップも豊富です。
狭い場所での作業が可能かどうか以外にも、高い場所や障害物がある場所でも問題なく使用できるかどうかも考慮してサイズを検討していきましょう。
重さ
電動工具を選ぶうえで重さは大切です。
軽い分だけ作業性がアップし、疲労も軽減できます。
例えばマキタ製だと、バッテリーが内蔵されている重いもので6キロ程度、軽いもので1キロと、同じアングルドリルでも重さに幅があります。
作業時間が長くなるほど、少しの重さの違いが体の負担としてあらわれてくるので、使用時の総重量は大まかにでもチェックしておきましょう。
業務で使用するのであれば「バッテリー性能がよい、高性能モデル」、簡単な作業で使うなら「軽量・小型モデル」など用途に応じた使い分けも必要です。
使用可能時間
長時間に及びアングルドリルを使用するという場合は、バッテリー容量が多い、かつ持ちがよいタイプを選ぶとよいでしょう。
8時間以上稼働させてもバッテリーが切れなければ、充電する手間が無くなり、効率的に作業を進められます。バッテリーの持ちは、トータルの作業量に直結すると言ってもよいでしょう。
充電式のアングルドリルでは、以下のように数値でバッテリー容量が表記されています。
- 40V max
- 18V
- 10.8V
数値が高いほどパワーが大きくなり、連続で使用できる時間も長くなります。
40Vmaxのように、末尾にmaxがついているタイプは現場で1日使う場合などにおすすめです。
パワー
アングルドリルを含めて電動工具のパワーは「トルク」で表現され、値が高いほどパワーが強いことを意味し、一般的に作業スピードが向上します。
アングルドリルには「プロ向け」タイプも展開されており、よりパワーが必要な作業に使用することを前提に設計されています。
例えば、大規模な工事などで硬い部材を切断する機会が多い場合には、より強力なパワーが必要です。
作業を効率的に滞りなく遂行するためにも、このような現場ではアングルドリルがどの程度のパワーを持ち合わせいるか確認することは欠かせないでしょう。
DIYでも「扱う部材が何か」「どのくらいの作業量」かによって必要なパワーは変わってくるため、確認が必要になります。
機能性
アングルドリルは機能性を重視した様々なタイプが展開されています。
回転式タイプは、回転式のハンドルで作業時の姿勢に合わせてポジションを変更でき、体の負担を軽減できるのが魅力です。
作業範囲が限られて動きづらい環境では、回転式タイプの使い勝手のよさを一層感じるでしょう。
作業量の多い方は、作業負荷に応じて自動的に回転数を調整してくれるタイプがおすすめです。
作業負荷が軽い時には高速回転に、重い時には高トルクに自動で切り替えてくるため、自分でつど切り替える必要はありません。
また、自動で切り替える以外にもレバー操作でワンタッチ切り替えるできるタイプもあります。
その他、LEDライトやサイドグリップ付きで安定性を維持できるタイプなど、様々な付加機能が搭載された製品があるので参考にしてみてください。
作業性の高さ
アングルドリルの機能や性能に目が行きがちですが、まずは作業性に着目して自分が使いやすいものを選んでみてください。
作業性が高ければ、素早く効率的に作業を進められるだけではなく、ミスを発生する確率も減らせます。
いくら売れ行きの商品で性能や見た目が良くても、重くて扱いづらかったり手元が狂いやすかったりすると使い物になりません。
可能な限り実際にアングルドリルの使い心地を確認して、自分で納得したうえで購入するようにしましょう。
アングルドリルとドリルドライバーとの用途の違いについて
ドリルドライバーはドリルとドライバーの機能を組み合わせた電動工具で「ドライバドリル」と呼ばれる場合もあります。
右回転・左回転のみにできる機能もあり、先端のビットを付け替えればドリルとして使用可能です。
ここまで解説した通り、アングルドリルは狭い場所でも無理なく穴あけ作業ができることをコンセプトに作られています。
ドリル先端が90度直角の方向を向きL字型のようになっているため、狭く入り組んで通常の電動ドリルでは入らないような場所でも作業できるのが大きな強みです。
一方のドリルドライバーは穴あけ作業の他、ネジ締め(小~大)など「繊細な作業」に向いているのが特徴です。
主にDIYなどでの家具の組み立てや家具の設営などに使用されています。
組み立て作業を行う際にネジ締めの数が多いと、慣れていなければ大変な作業になります。
その点、ドリルドライバー1つあれば穴あけからネジ締めまで繊細な作業全般を無理なく対応できるため、ストレスなく作業を進められるでしょう。
まとめ
今回は、アングルドリルの選び方やドリルドライバーとの違い、使い分けなどについて解説していきました。
この他にもDIYや電動工具について知っておきたい知識は、まだまだあります。
ぜひ、この他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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