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エアーインパクトレンチの選び方や充電式インパクトレンチとの違いについて解説します

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エアーインパクトレンチと充電式インパクトレンチは、それぞれ異なる特性を持っています。

例えば、エアータイプは高トルクと持続力が魅力ですし、充電式タイプのインパクトレンチは、携帯性と利便性に優れています。

という具合に、それぞれの動力タイプで強みと弱みが存在しますので、インパクトレンチの動力源についての知識は、知っておきたい知識のひとつです。

ということで今回は、インパクトレンチの動力源に関する基礎知識とエアー式タイプのインパクトレンチの選び方などについて解説していきます。

用途や作業環境に応じて適切なインパクトレンチを選ぶことで、作業効率も改善されていきますので、ぜひ、最後まで読んで参考にされてみてください。

まずは、エアー式のインパクトレンチと充電式のインパクトレンチの違いについて解説していきます。

エアーインパクトレンチと充電式インパクトレンチの違い

エアーインパクトレンチと充電式インパクトレンチには、いくつかの重要な違いがありますが、もっとも大きな違いは、「動力源の違い」です。

■それぞれの動力源

  • エアーインパクトレンチ:圧縮空気
  • 充電式インパクトレンチ:バッテリー

エアー式のインパクトレンチの動力源は圧縮空気で、コンプレッサーを利用して高トルクを発生させます。

一方で、充電式のインパクトレンチの動力源は電力です。バッテリーの性能に応じてトルク値や稼働時間が変わります。

パワーと持続力では、まだまだエア式のインパクトレンチが優勢

パワーと持続性の面だけで見ると、現在もエアー式タイプのインパクトレンチの方が高トルクで持続性にも優れています。

充電式タイプのインパクトレンチはバッテリーの性能に依存しますので、エアー式のインパクトレンチと比べると、長時間の稼働や連続使用には向いていません。

ですが、近年発売されているハイエンドモデルでは36V機などの高電圧帯のシリーズが台頭してきたため、短期的なパワーでは、充電式のインパクトレンチでもエア式との性能差をあまり感じなくなっています。

携帯性と利便性では充電式に軍配が

一方で「携帯性と利便性」の観点から違いを見てみると、圧倒的に充電式が優れています。エアーインパクトレンチはコンプレッサーが必要なため、移動性に大きな制限があるでしょう。

しかし充電式はバッテリー駆動なので、充電さえ持つなら場所を選ばず使用できます。

「サイズと重量」については、エアーインパクトレンチは同等能力の電動工具より小型軽量です。

充電式はバッテリー込みの重量があるものの、単体では比較的軽量と言えるでしょう。

導入コストは充電式、ランニングコストならエア式

導入コストの観点で両者の違いを見てみると、エアー式のインパクトレンチは本体の価格が比較的安価ですが、コンプレッサーがないと使用できないため、トータルコストで考えると充電式よりも高額になります。

一方で、充電式のインパクトレンチの場合は本体価格はエア式よりも高いものの、バッテリーまで含めた金額で考えるとエア式よりも安いです。

ちなみに、ランニングコストの面で考えると3年から4年前後でバッテリーを買い替える必要があるため、長く使うことを考えると、エア式の方が維持費は安くなります。

ですが、使い方や利用シーンによって、どのタイプがおすすめなのか変わってきますので、コストや性能面だけで動力源を選ぶのではなく、しっかりと用途を確認し、どちらがより合っているのかを吟味することが大切です。

エアー式のインパクトレンチのメリット

エアーインパクトレンチには、非常に多くのメリットがあります。

まず圧縮空気を動力源とするため、高いトルクを発揮できる点が大きな特徴です。

例えば自動車整備や建築現場のような、強力な締め付け力が断続的に要求される作業に適しています。

またエアーインパクトレンチは、電動工具に比べて小型で軽量なのをご存知でしょうか。

この理由は内部にモーターや電気部品が不要なためだからです。長時間の使用や取り回しが必要な作業をするなら、エアー式は非常に有利と言えるでしょう。

さらにエアーインパクトレンチは過負荷に強く、モーターの焼き付きリスクがありません。耐久性とメンテナンス性にも優れています。

感電やスパークによる引火の危険も少なく、さらに耐水性が高いため、化学プラントや可燃性物質を扱う工場、水場での作業にも最適。

上記特性により、エアーインパクトレンチは多様な環境で安全かつ効率的に使用できるのが魅力です。

このメリットを考慮すると、エアーインパクトレンチは「高トルクが必要な作業」や「長時間の使用が求められる現場」に向いています。

エアー式のインパクトレンチのデメリット

メリットが多いエアーインパクトレンチにも、いくつかのデメリットが存在します。

まず重要なのは、エアーインパクトレンチは「エアーコンプレッサーが必要」という点。そのための初期投資と設置が必要です。

このコンプレッサーの存在により作業場所が制限され、移動性が低くなる点は大きなデメリットとなるでしょう。

さらに、エアーホースの取り扱いも考えなくてはなりません。ホースが絡まったり、作業中に障害物となったりする可能性があります。

そのうえホースの長さにより作業範囲が制限されるため、大規模な作業現場では不便です。

エアーインパクトレンチは動作音も大きく、作業環境によっては騒音問題を引き起こす可能性があります。

実は工場や整備工場では騒音対策が必要となり、耳栓や保護具の使用が推奨されることも。

エアーコンプレッサーの定期的なメンテナンスも必要で、追加の手間とコストを伴います。

高トルクを期待できる一方、エアー圧の変動によってトルクの一貫性が失われる点も無視できません。場合によっては、作業の精度に影響を与えることがあります。

充電式インパクトレンチのメリット

充電式インパクトレンチ最大の利点は、その携帯性です。バッテリー駆動なので、エアーコンプレッサーや電源コードは不要。どこでも自由に使用できます。

移動が多い現場や屋外作業も、気軽に持ち出せてとても便利です。

エアーホースや電源コードがないため、作業中に絡まる心配もありません。狭い場所や複雑な作業環境でも取り回しが容易です。

また充電式インパクトレンチは軽量でコンパクトなデザインが多く、長時間の作業でも疲れにくい設計になっています。

メンテナンスが少ない点も魅力です。エアーコンプレッサーが不要なため、定期的なコンプレッサーのメンテナンスやエアーホースの管理が不要。

バッテリーさえ充電していれば、ほぼメンテナンスフリーと言っても良いかもしれません。

充電式モデルはエアー式に比べて動作音が静かで、騒音問題を軽減できます。

以前まではバッテリー技術が低く、パワーや持続時間がどうしても劣っていました。しかし近年ではパワーも上がり、持続時間も必要十分になってきています。

充電式インパクトレンチはその携帯性を活かし、特定の固定された環境以外での使用に最適です。

充電式インパクトレンチのデメリット

充電式インパクトレンチは、携帯性が高い一方で制限があります。本体自体は軽量ですが、予備バッテリーを含めるとかさばってしまうのは避けられません。

長時間の作業や移動が多い現場だと、この重量と体積が負担になる可能性もあるでしょう。

次にトルクの不安定性が挙げられます。バッテリーの残量によって、トルク(締め付け力)が変化しやすいです。

使っているとパワーが徐々に低下し、一定の締め付け力を維持するのが難しくなる場合も。

※ただし近年の電動工具、とくにマキタやHiKOKIはトルク維持ができるよう制御しているものも多い。その代わりバッテリー切れが突然起きる。

連続使用時間の制限もデメリットの一つです。バッテリー駆動のため、長時間の連続使用には適していません。

大規模な作業や長時間の作業では、バッテリー交換や充電の必要性が作業中断を招くことも。

また充電式インパクトレンチは高価格です。同等の有線モデルやエアー式モデルと比較して、初期投資が高くなります。

とくに高電圧や高容量といった高性能バッテリーや、充電器を含むセットを購入する場合はコストが高いです。

充電の手間も考えなくてはなりません。使用前にバッテリーの充電状態を確認し、必要に応じて充電する必要があるでしょう。

上記のデメリットは準備時間を増加させ、急な作業にすぐ対応できない場合があります。

エアーインパクトレンチの選び方

エアーインパクトレンチを選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮しなくてはなりません。

1つはトルク。トルクはエアーインパクトレンチの性能を決定するもっとも重要な要素です。単純にトルクが高いほど、強力な締め付けが可能になります。

使用するボルトやナットのサイズに応じて、適切なトルクを持つモデルを選びましょう。

※過剰なトルクはボルトやナットの破損を引き起こす可能性があるため、適切なトルク設定が重要です。

次に角ドライブサイズを見てください。角ドライブサイズは、エアーインパクトレンチの先端に取り付けるソケットのサイズを指します。

  • 1/2インチ:一般的な自動車整備や建築現場で広く使用されるサイズ
  • 3/8インチ:中型のボルトやナットに対応し、家庭用や軽自動車の整備に最適
  • 3/4インチ:大型のボルトやナットに対応し、重機や大型車両の整備向き

一般的に上記のようなサイズから、用途に合ったものを選んでください。

エアーインパクトレンチの形状も選定のポイントです。ピストル型やストレート型、アングル型やDハンドル型と、用途に応じて扱いやすい形状を選びましょう。

※狭い場所での作業にはストレート型やアングル型が適しています。

最後に、エアーインパクトレンチを使用する環境も考慮してみてください。エアーコンプレッサーが必要なため、作業場所に適切な設備が整っているか確認が必要です。

エアーインパクトレンチを選ぶ際は上記ポイントを考慮し、自分の作業環境や用途に最適な製品を選びましょう。

エアーインパクトレンチを購入する前に知っておきたい注意点

エアーインパクトレンチを検討している際、購入前に知っておきたい注意点があります。

1つは騒音です。エアーインパクトレンチは使用時に大きな騒音を発生します。住宅街や屋内で使用する場合、騒音がどのくらい影響を及ぼすか想定しておきましょう。

またエアーインパクトレンチはコンプレッサーと連動して使用するため、コンプレッサーの吐出空気量がエアーインパクトレンチの空気消費量を満たす必要があります。

空気消費量に対し、10%以上の余裕を持ったコンプレッサーを選定してください。

意外と忘れがちなのは、定期的なメンテナンスです。とくに潤滑油の管理が重要で、定期的にオイルを注入しなくてはなりません。

エアーホースもあるため、作業範囲が制限される点も認識しておきましょう。広範囲での作業や移動が多い場合、ホースの長さも確認しておくと安心です。

購入前は意外と上記ポイントをイメージしにくいので、購入後に後悔してしまう可能性もあります。

十分にこの内容を理解し、検討したうえでエアー式か充電式かを選択してみてください。

車のタイヤ交換なら充電式とエアー、どっちがおすすめ?

車のタイヤ交換を効率的に行うため、充電式とエアー式のインパクトレンチどちらがおすすめか考える方もいらっしゃるでしょう。

それぞれ利点があるものの、タイヤ交換なら一般的には「充電式インパクトレンチが多くの場面でおすすめ」です。

まず充電式インパクトレンチはバッテリー駆動のため、エアーコンプレッサーやホースが不要。どこでも使用できます。

車を置いてある場所に電源がなかったり、屋外だったりするとエアー式は難しいでしょう。コードやホースも充電式ならないので、スムーズに作業を進められます。

動作音が静かなのもポイントです。住宅地や夜間の作業でも周囲に迷惑をかけにくくなります。

また最新の充電式インパクトレンチは、300~400N・mのトルクを発揮するようになりました。ほとんどの乗用車にも使える、必要にして十分な性能を持っています。

ではエアー式だと、どんな場面で利用するのが良いでしょうか。高いトルクと持続力が必要な場合なら、エアー式インパクトレンチが適しています。

とくに自動車整備工場やプロのメカニックだと、ハイパワーかつ作業量からエアー式の方がおすすめです。

まとめると家庭でのタイヤ交換や移動が多い作業なら、充電式インパクトレンチが適しています。

一方でプロ用途や固定された作業場所では、エアー式インパクトレンチが優れた選択肢です。

もちろんガレージを所持していて、高トルクかつ何度も交換する作業があるならエアー式のほうが良いでしょう。状況に合わせ、最適なものを選んでみてください。

エアーインパクトレンチを買うならオススメしたいメーカーと特徴

エアーインパクトレンチを購入する際、信頼できるメーカーから購入したいと思う方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、おすすめのメーカーを3社紹介します。

  • TONE(トネ)
  • KTC(京都機械工具株式会社)
  • SP AIR(エスピーエア)

今回ご紹介するメーカーは、高品質で信頼性の高い製品を提供しています。ラインナップも幅広いので、ぜひ参考にしてください。

TONE(トネ)

TONE(トネ)は、日本国内外で高い評価を受けている総合工具メーカーです。エアーインパクトレンチにおいても、その耐久性と性能の高さが際立っています。

とくに自動車のタイヤ交換やボルト・ナットの着脱作業に最適で、プロにもよく使われるほど。

例えばモデル「AI4161」は右回転で最大510N・m、左回転で最大570N・mのトルクを発揮。効率的な作業をサポートします。

また軽量でコンパクトなデザインの「AI4201」は、狭い場所や奥まった箇所での作業に最適です。使いやすさとメンテナンスのしやすさも評価されています。

TONEの製品は信頼性と高性能を兼ね備えており、プロ向けとして高品質なツールがほしい方にピッタリです。

KTC(京都機械工具株式会社)

KTC(京都機械工具株式会社)は、高品質な工具で知られる日本の老舗メーカーです。車両関連の工具で、馴染み深い方もいらっしゃるでしょう。

実際に自動車整備や工場での使用が最適で、KTC系列で工具を揃える方もいらっしゃるほどです。

例えば12.7sqインパクトレンチ「JAP438」は、ハイパワーと軽量化を両立したツインハンマ機構を採用。効率的な作業を可能にします。

ほかにも「JAP418」はコンパクトでありながら、高いパワーを実現したシングルハンマ採用モデルです。狭い場所での作業に適しています。

環境に配慮した製品開発も行っており、「JAP451」は低騒音、エアー低消費タイプの特殊強化樹脂ボディを採用した軽量ハイパワーモデルです。

「JAP491」のようなアングルタイプも用意されており、エアー大トルク250N・mを実現。正逆回転切替スイッチの操作性も向上させています。

KTCのエアーインパクトレンチは耐久性やパワー、使いやすさのバランスが抜群です。幅広い作業ニーズに対応できるラインナップも取り揃えています。

プロから一般ユーザーまで、高品質なツールを求める方々に適した選択肢と言えるでしょう。

SP AIR(エスピーエア)

SP AIR(エスピーエア)は、エアーツールの専門メーカーとして高品質なエアーインパクトレンチを提供しています。

軽量かつコンパクトなデザインが特徴で、狭い場所での作業にも最適です。強力なトルクと低振動設計により、快適な作業環境も得られるでしょう。

具体的な製品で言うなら、「SP-1145A」は左右切替レバー式。エアーレギュレーターとスロットルが一体化されていて、組立や整備作業で活躍します。

ほかにも「SP-1150EX」は軽量コンパクトな設計で、逆回転時に最大パワーを発揮。整備作業に最適です。

「SP-7144A」は強靭な樹脂ボディを採用し、ハイパワーとコンパクトさを両立しています。

SP AIRのエアーインパクトレンチは、プロだけではなく一般ユーザーまで幅広く支持されているほどです。

自動車整備や一般家庭での使用にも適しているため、さまざまな作業ニーズに対応できるでしょう。

まとめ

今回は、インパクトレンチの動力源に関する基礎知識とエアー式タイプのインパクトレンチの選び方などについて解説していきました。

この他にもDIYや電動工具に関する知識は、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。

ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。