マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫の違いについて解説します
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キャンプブームが落ち着いたとはいえ、最近では自然災害などで再度注目を浴びているマキタやHiKOKIの充電式冷温庫。
バッテリーで稼働しますのでアウトドアシーンだけではなく、震災などの被害にあった際の備えとしても重宝されています。
そのため、DIYなどに興味がなかった方でも、このマキタやHiKOKIの充電式冷温庫の購入を検討している方は意外と多いのではないでしょうか。
ということで今回は、マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫との違いについて解説していきたいと思います。
「冷温庫ってどんな物?」「どんな使い方が出来るの?」などの疑問にも解決できるよう解説しますので、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫、何が違う?
まず、マキタとHiKOKIの冷温庫を説明する前に「冷温庫とは?」と疑問に感じる方もいると思いますので、簡単に解説していきたいと思います。
冷温庫は「冷やす機能」と「温める機能」が1台でまかなえる家電製品のことで、冷蔵庫との違いは、「冷蔵や冷凍のみ」か「温めにも対応しているか」、「容量」などが挙げられます。
製品によっては温度設定を細かく切り替えることができますので、自宅のサブ機としての活用だけではなく、アウトドアシーンでの利用も増えていました。
また、ペット用食べ物やおやつを保管する用途としても利用されていたりと、幅広い用途でしようされています。
マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫との違い
マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫との大きな違いは、設計思想に現れています。
マキタやHiKOKIの冷温庫の利用シーンとしては、工事現場やアウトドアなど、屋外使用に特化した内容になっているのに対し、一般的な冷温庫の場合は、ご家庭内での使用やオフィスなどの屋内用途での利用が想定されています。
そのため、電源の供給方法が異なっていたり、冷却機能や加温能力、容量などに大きな違いがあります。
そうしたコンセプトの違いもありますので、購入する際には「どういった用途で使用するのか?」をしっかりと決めておく必要があります。
電源方式の違い
Amazon等で安価に販売している冷温庫は100V のコンセントを利用している事が多くペルチェ式の物が多いです。
リチウムイオンバッテリー内蔵のペルチェ式冷温庫もあります。
マキタやHiKOKIはコンプレッサー、ワイヤヒーター式バッテリー駆動になります。
コードレス電動工具を使用する方にはなじみ深いマキタの40Vmax「BL4050F」やHiKOKIのマルチボルト「BSL36B18X」が使用出来ます。
バッテリー以外にもコンセント、車載電源に繋いで使用する事が出来、どの様な場面でも使用でき汎用性がとても高いです。
想定された利用シーンの違い
基本的にコンセントタイプの冷温庫は室内のコンセントが近くにある場所で使用するような場合です。
2階建てで1階に冷蔵庫があるけど、2階にも欲しい、仕事場で冷蔵庫が遠い場合は大変便利です。
バッテリー駆動の冷温庫は電源の無い所を想定して使用します。
現場、キャンプなどではとても重宝します。例えば高層マンションの現場等、移動に時間がかかりますが冷たい、温かい飲み物を飲む時間が無い時には大変便利です。
「ペルチェ式」「コンプレッサー式」「ワイヤヒーター式」の違い
実は、冷温庫が「冷やしたり、温めたりする仕組み」には、いくつかの種類が存在します。
その違いが「ペルチェ式」や「コンプレッサー式」、「ワイヤヒーター式」といった違いです。
ペルチェ式は保温性能があまり高いわけではないため、「外気温-25度」という表記がされていることが多く、たとえば外気温が40度の場合、「外気温-25度」ですから、冷温庫内は15度前後しか保つことができません。
一方、コンプレッサー式は外気温に左右されづらいメリットが挙げられます。
ペルチェ式の場合は、温度を急激に変化させる事が苦手で、常温の飲み物を入れると冷たくなるまで時間が必要となります。
■ペルチェ式
異なる金属を接触させて電流を流すと熱を吸収する面と、熱を発する面が出来る事をペルチェ効果と言い、これを利用した仕組みになります。
■コンプレッサー式
マキタ、HiKOKI共に冷媒ガス圧縮方式になり、冷媒ガスが室内の熱を奪い、圧縮され高温になり室外に出ます。
高温になった物が冷まされまた室内に行き、室内の熱を奪う循環をする仕組みになります。
■ワイヤヒーター式
コンプレッサー式は冷却のみになりますので温める場合は特定の素材に電流を流すと抵抗により熱が発生する仕組みを利用する仕組みになります。
マキタやHiKOKIの冷温庫のメリット
それではマキタ 20L「CW001G」、HiKOKI 25L「UL18DBA」の冷温庫とAmazonで販売しているEENOUR製の一般的なぺエルチェ式冷温庫のメリット、デメリットを解説します。
保冷時間が長い
マキタ製BL4050Fを2個使用
- 外気温30度、庫内温度5度設定にすると約28時間
- 外気温0度、庫内温度60度設定にすると約5時間30分
- Hikoki製BSL36B18Xを2個使用・外気温30度、庫内温度5度設定にすると約18時間
- 外気温0度、庫内温度60度設定にすると約7時間
冷やす場合コンプレッサー式になるので消費電力が低くマキタは1日以上使用する事が出来ます。
熱を発生させる場合通常コンプレッサーを動かすより多く電力を消費するので1日持ちません。しかし日帰りで使用する分には使用できる時間になります。
バッテリーの使用出来る種類が多い
HiKOKIはマルチボルト対応バッテリーですが、BSL36A18XとBSL36B18X両方使用出来ます。マキタも18V用、40V用バッテリー両方使用出来ます。
特にマキタはどちらかしか使用出来ない電動工具も多い中、CW001Gは両方使用できると言う強みがあります。
■電源確保が豊富
マキタ、HiKOKI共にAC100V、シガーソケットも使用する事が可能です。
急遽バッテリーが必要になった時は100Vコンセント等に接続し使用出来ます。HiKOKIは100Vコンセントに繋ぐと冷温庫の電気をコンセントから取り、更にバッテリーも充電してくれます。
■出力が豊富
マキタ、HiKOKI共にUSB出力出来、スマートフォンの充電が可能です。HiKOKIは更に12V出力のソケットがついており色々な使い方が可能になります。
マキタやHiKOKIの冷温庫のデメリット
■重量がある
バッテリー2個装着時の重量はマキタ16.1kg、HiKOKI17.7kgと重いです。
内容量の少ないHiKOKIのUL18DD(10.5L)でもバッテリー無しの状態で10.2kgあります。中に物を入れると更に重くなります。タイヤがついていますので移動時は問題ないですが、上げ下げする時は注意が必要です。
■音がする
コンプレッサーが動作する時には音が発生します。静穏性が高くなってきたと言っても、気になる方はいらっしゃると思いますので、キャンプで利用する方は購入前に確認をおすすめします。
■高価
ペルチェ式と比べると価格も高価になりがちです。更にバッテリーをお持ちでない場合はバッテリーと充電器を購入する必要があります。(マキタはマルチボルトではないので充電器を購入する時、アタッチメントがありますが基本的にはVに合わせた充電器が必要です)
■万能ではない
外気温が高すぎるとバッテリーの消費が早くなります。炎天下の車内の様に50度を越える様な場所ではあっという間にバッテリーが消費され停止してしまいます。
使用時には置く場所をある程度考える必要があります。
一般的な冷温庫のメリット
■安価である
マキタやHiKOKIと比べると圧倒的に安価です。ペルチェ式コンセントタイプですと10,000円位から購入する事が出来ます。
■軽くて小さい
10Lで約5kg、25Lで10㎏以下とコンプレッサーが無い分大変軽量になり、小型になります。
■電源があれば常に動かせる
マキタやHiKOKIもついていますが、小型で軽量の為一定の場所で使う場合、場所を取らず使用出来大変便利です。
一般的な冷温庫のデメリット
■保温性能は思ったほど高くない
気温が高い場所で、常温の飲み物を入れ、設定温度になるまでに相当な時間が必要になり、それまで動き続ける為、消費電力も高いです。
更に飲み物を取る為開け閉めすると冷気が逃げあまり冷えないと言う欠点があります。よく外気温に影響されます。
■水が出る
ペルチェ部分が結露して滴り落ち、水浸しになる場合があります。冷温庫の下に受け皿があると便利です。
では次にマキタとHiKOKI、一般的な冷温庫の具体的な向いている使い方を説明したいと思います。
マキタやHiKOKIの冷温庫と一般的な冷温庫、どっちがおすすめ?
最後にマキタやHiKOKIの冷温庫がオススメな使い方と、一般的な冷温庫がオススメな使い方について解説していきます。
マキタやHiKOKIの冷温庫が向いている使い方
マキタとHiKOKIは基本的にはバッテリーを使用した使い方になります。
■キャンプ、車中泊
バッテリーを複数お持ちの場合、連泊も可能です。
食材を冷やして保存する事も可能ですし、冬場は温かい飲み物を常備しておく事も出来ます。タイヤがついていますので、テント泊をされる場合も食材等入れたまま移動する事が出来ます。
■現場仕事に最適
電気がまだ通っていない現場や、休憩所が遠い場合等は大変便利です。
お持ちの電動工具がマキタやHikokiの場合、使っていないバッテリーを使用するといつでも冷たい、温かい飲み物を飲むことができます。
一般的な冷温庫が向いている使い方
■冷蔵庫、キッチンが遠い場所で
キッチンやリビングに冷蔵庫やレンジ等置いてある場合が多く、離れた場所に温かい、冷たい物を持っていこうとすると手間になります。
そういう時に冷温庫があると移動する手間が省け大変便利です。
■ポータブル電源をお持ちの方
50Wから60W程度の消費電力なので1200Whの容量のポータブル電源をお持ちであれば60Wの場合17時間程度使用でき、キャンプ等で使用する事が出来ます。
保温保冷と思い使用すると大変便利です。冷たい物の場合、凍らせたペットボトルを入れ、冷やしたい物を入れると効率よく長く保冷する事が出来ます。
まとめ
マキタやHikokiの冷温庫も自宅で使用や、バッテリーが無い状態で本体のみ購入してしまう等、現状確認せず用途に応じて購入しないと大きくて不便や、バッテリーが弱くすぐ切れる等々そのうち使わず無用の長物になってしまいます。
一般的なペルチェ式の冷温庫の場合が良い場合があるので使用用途を必ず確認して購入する事をおすすめします。
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