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トルクレンチとは?用途や種類ごとの違い、おすすめの選び方について解説します。

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トルクレンチはボルトやナットを規定トルクで締める作業に使用する手工具の一種です。

最も代表的な作業としては、自動車のホイールナットを締める作業が挙げられます。

車のホイールナットは緩んでしまうとホイールが外れてしまう大事故に繋がってしまう危険性があるため、正確にトルク値を把握する必要があります。

そんなときに役立つのが、トルクレンチです。

ということで今回は、トルクレンチについてお話していきたいと思います。

具体的にはトルクレンチの選び方や種類、オススメな販売メーカーの特徴などを中心に解説していきますので、ぜひ、工具選びの参考にされてみて下さい。

トルクレンチの必要性について

トルクレンチはトルクを細かく設定することができ、精密さが求められる作業に使用します。

たとえば、先述した「自動車のホイールナットを締める作業」の他にも自転車やバイクなどのナット締め作業によく利用されます。

また、工場などで組立作業がある場合などにも、現場によっては利用されることがあります。

工業製品の多くは、どんな箇所でも規定トルクや推奨トルクが決められていることが意外と多く、トルクレンチは必要不可欠な工具の一つです。

トルクレンチの種類と用途について

トルクレンチはボルトやナットの締め付けトルクを正確に管理するための工具で、多種多様な種類が存在します。

それぞれの種類には独自の特徴があり、用途に応じて適したタイプを選ぶことが重要です。

ここでは代表的なトルクレンチの種類と、その具体的な用途について詳しく紹介します。

シグナル式と直読式

トルクレンチは大きく分けて、シグナル式と直読式の二種類に分類されます。

シグナル式トルクレンチはあらかじめ設定したトルク値に達すると、音や振動で知らせるタイプです。

プレセット型や単能型が代表例で、トルク値をリアルタイムで表示する目盛りはありません。

設定したトルク値に到達したことを明確に知らせるため、作業者が確認しやすいです。連続作業や、目盛りの読み取りが難しい場所での使用に向いています。

一方で直読式トルクレンチはデジタル表示や針式の目盛りがついており、現在のトルク値を直接読み取れるタイプです。

デジタル型のトルクレンチは液晶画面にトルク値を表示し、設定トルクに達すると光や音で知らせます。

またトラックモード(リアルタイム表示)とピークモード(最大トルク値表示)の2パターンから表示方法を選べるものも。

直観的に使用できるのがメリットと言えるでしょう。

種類と推奨用途

トルクレンチはさまざまな種類があり、それぞれに適した用途があります。

選ぶ際には作業内容や求められる精度に応じ、適切なタイプを見極めなくてはなりません。

そこで主要なトルクレンチの種類と特徴、推奨される用途を大まかに表で作成いたしました。

トルクレンチ選びに迷ったらそれぞれの特徴や用途を確認し、適切なトルクレンチを選ぶのに役立ててください。

トルクレンチの種類

特徴

用途

シグナル式

クリック音や振動で設定トルクに達したことを知らせる

一般的な自動車やバイクの整備

直読式

目盛りを直接読み取るタイプでシンプルな構造

複数のトルク設定が必要な作業やトルク測定

プレセット型

設定トルクに達すると自動的に知らせる機能

複数のトルク値での頻繁な作業

単能型

特定のトルク値に固定され設定ミスがない

同じトルクでの連続作業(生産ライン)

デジタル型

デジタル表示でトルク値を正確に確認

データ管理が必要な作業や高精度が求められる場面

ダイヤル型

ダイヤルでトルクを確認できるシンプルタイプ

検査やトルク測定で正確なトルク値が求められる作業

プレート型

針と目盛りでトルク値を表示するシンプルなタイプ

検査や測定作業、耐久性が求められる場面

外付け型

ハンドルとソケットの間に取り付けて使用

さまざまなトルク設定が必要な作業、現場での使用

左右ネジ対応型

右ネジと左ネジの両方に対応

自転車のペダル取り付け、左ネジを使用する作業

表の見方としては、まずシグナル式と直読式で大まかに用途を分けます。そのうえでどんな「型」が良いのか見ていきましょう。

次の項目からはそれぞれの型を詳しく紹介していきますので、特徴を知りたい項目をぜひ参考にしてください。

デジタル型

デジタル型トルクレンチは、液晶画面にトルク値をデジタル表示するタイプです。現在のトルク値をリアルタイムで確認しながら作業できます。

あらかじめ設定したトルクに達すると、光や音で知らせる機能が付属。設定トルクの変更もかんたんです。

またデジタル型にはトルク表示モードとして、トラックモードとピークモードの2種類があります。

トラックモードは現在のトルクをリアルタイムで表示し、ピークモードは加えたトルクの最大値を表示。

例えば最大値は力を抜いても表示され続けるため、どのくらいのトルクで締め付けたのかを確認する際に便利です。

デジタル型はさまざまなトルク設定を必要とする作業や、複数のトルクで締め付けする作業に適しています。

とくに初めてトルクレンチを購入する方や、頻繁に使用する方は利用しやすいでしょう。(デジタル表示も直感的で分かりやすいです)

とくにデジタル表示だと目盛りの読み取りミスを防げるため、精度の高い作業が求められる現場でも活躍します。

プレセット型

プレセット型トルクレンチはあらかじめ設定したトルク値に達した際、「カチッ」という音や手に伝わる軽いショックで締め付け完了を知らせるタイプです。

よく使われるトルクレンチはこのタイプが多く、カー用品店で最終チェック時に見かけた方も多いのではないでしょうか。

このシグナルによってトルク値の達成が視覚や聴覚、触覚で確認可能。正確な締め付けが容易に行えます。

プレセット型トルクレンチは設定範囲内でトルク値の変更が可能になっており、幅広い作業に対応できるのが特徴です。

とくに連続作業や目盛りの読み取りが困難な場所での使用に向いており、トルク値の設定ミスが起きにくくなっています。

信頼性の高い作業を求めるならプレセット型が良いでしょう。

プレセット型トルクレンチはもっとも普及しているタイプであり、迷ったらこのタイプを選ぶ方も多いです。

単能型

単能型トルクレンチは、特定の作業向けにあらかじめトルク値が設定されているタイプです。

設定されたトルク値に達すると、「カチッ」という音や手に伝わる軽いショックで締め付け完了を知らせます。

プレセット型と似ていますが、トルク値の変更ができない点は大きな違いと言えるでしょう。

特定のトルク値のみで作業を行う場合、単能型を使うと非常に便利です。

例えば自動車のホイールナット専用や、空調配管のフレアナット専用トルクレンチが該当します。

特定作業用の単能型トルクレンチはトルク値の設定が変更できないため、設定ミスが起こりにくいです。特定の作業に対し、高い精度と信頼性を提供してくれます。

単能型トルクレンチは特定の作業向けに最適化されているため、一般的なプレセット型やデジタル型と比べてシンプルな構造です。

使い方もかんたんで、作業用途が決まっているなら単能型を選ぶと良いでしょう。

特定トルクでの締め付け作業が頻繁に行われる場合、単能型トルクレンチがあれば効率的かつ効果的な選択となります。

ダイヤル型

ダイヤル型トルクレンチは、アナログの「ダイヤル式目盛り」と「針」でトルク値を表示するタイプです。

このタイプは設定トルクに達したとき、音や振動で知らせる機能がありません。シンプルにトルク値を測定するだけの構造となっています。

そのためおもに、検査やトルク測定時に使用されることが多いです。

ダイヤル型トルクレンチは、リアルタイムでトルク値を視覚的に確認できるのが特徴と言えるでしょう。精密なトルク測定が必要な場面で選ばれます。

またシンプルな構造により耐久性が高く、摩耗部品も少ないため、長寿命なのも特徴です。

ただし前述したとおり、設定トルクに達したときに特別な通知がありません。

作業者の注意力が求められる一方で、細かなトルク調整が必要な場面や、トルク管理が厳格に求められる場面で重宝されます。

ダイヤル型トルクレンチは信頼性と精度を兼ね備えた工具として、多くのプロに支持されているツールです。まさに上級者向けのトルクレンチと言えます。

プレート型

プレート型トルクレンチは、アナログの目盛りと針でトルク値を表示するタイプのトルクレンチです。

ダイヤル型との違いは目盛りにダイヤルを使うか、プレートを使うかの違いとなっています。

デジタル型やプレセット型、単能型のような、設定トルクに達したときのお知らせ機能がありません。

このタイプはダイヤル型と同様に、シンプルにトルク値を測るだけの構造です。おもに検査やトルク測定に使用されます。

プレート型トルクレンチも構造がシンプルで摩耗部品が少ないため、耐久性が高く比較的長寿命です。

リアルタイムでトルク値を視覚的に確認できるので、精密なトルク測定が必要な場面やトルク管理が求められる場面で使われます。

こちらもプロ向けのツールとして、非常に多くの方が愛用しているトルクレンチです。

外付け型

外付け型トルクレンチはラチェットハンドルやスピンナハンドルといった、手動用ハンドル類とソケットの間に取り付けて使用するタイプのトルクレンチです。

デジタル型のトルクレンチと同様に、液晶画面にデジタル表示でトルク値を表示し、設定したトルクに近づくと光や音で知らせる機能があります。

このタイプのトルクレンチは設定トルクの変更が簡単にできるため、さまざまなトルク設定を要求される作業にも対応可能。

デジタル型だけではなく、プレセット型も存在するのがポイントです。幅広い作業、ニーズに対応できます。

外付け型トルクレンチの特徴は、既存のハンドルやソケットに取り付けて使用できるので汎用性が高いことです。

多用途に使用できるため、特定の作業に専用のトルクレンチを購入する必要がなく、コストパフォーマンスにも優れています。

このタイプはおもに現場作業や多様なトルク管理が必要な場合に適しており、効率的にトルク管理を行える便利なツールです。

左右ネジ対応型

左右ネジ対応型トルクレンチは、右回転のほか左回転にも対応するトルクレンチです。

通常、トルクレンチは右回転で右ネジの締め付けに使われるでしょう。ほとんどのプレセット型や単能型トルクレンチは右回転専用になっています。

しかし左右ネジ対応型トルクレンチは、右ネジだけでなく左ネジ(逆ネジ)の締め付けにも対応できるよう設計されました。

デジタル型トルクレンチの場合はセンサーでトルクを測定するため、両回転に対応することが一般的です。

プレセット型や単能型にも、一部ではありますが両回転対応のモデルがあります。

ただし両回転対応のトルクレンチでも、緩め作業には使用できません。緩め作業に使用すると、トルクレンチの精度が大幅に落ちる可能性があるので注意が必要です。

ダイヤル型やプレート型といったトルクレンチは、トルク測定や検査に使用されることが多いです。このタイプは基本的に両回転対応となっています。

この場合だと緩めトルクの測定も行えるでしょう。詳細は製品の取扱説明書を熟読してからご使用ください。

左右ネジ対応型トルクレンチは、自動車やバイクのメンテナンス、工場での組立作業といった多様な用途での使用が可能です。

一本で右ネジ・左ネジの両方に対応でき、作業効率が向上します。

次によく似ている工具として挙げられる、トルクドライバーについて解説していきます。

トルクドライバーとの違いや使い分けについて

トルクレンチと非常に用途が似ている工具として、トルクドライバーが挙げられます。

トルクドライバーはトルクレンチと同様に、トルク管理を正確に行なう必要がある製品などのネジに使用されます。

そのため、用途の違いとしてはトルクレンチが「ボルトやナット」に対して使用する道具であるのに対して、トルクドライバーは「ネジ」の締め作業に使用する点が挙げられます。

ボルトやナットと比べると、ネジは小径です。またネジ山に対して大きなトルクを加えることもできないため、トルクドライバーはトルクレンチに比べると小さな値のトルク値しか設定することができません。

ですので、大きな違いとしては「使用する部品の違い」と「最大トルク値」の違いが挙げられます。

トルクレンチを選ぶ際は、行う作業によって種類を決めていく必要があります。

自動車のホイールナットを締める場合はプリセット型、もしくはデジタル型のトルクレンチがおすすめです。

プリセット型のメリットはコストパフォーマンスの良さと、誤操作しづらい点です。価格が安価なので、トルクレンチを頻繁に使わない人でも購入しやすいと感じます。

またホイールナットを締める場合は誤操作は命取りです。

誤ったトルクでナットを締めれば、ホイールが脱落する危険があるからです。

デジタル型のトルクレンチは、トルクの設定が簡単ですがその反面、誤操作や設定ミスなどによる事故も多いことがデメリットとしてあげられます。

このあたりはどんな作業に使用するのかで、リスクと利便性とで天秤にかける必要があります。

トルクレンチ使用時の注意点について

次にトルクレンチ使用時の注意点について解説していきます。

トルクレンチは精密さが求められる作業に用いられるため、ちょっとしたミスがきっかけで大事故へと発展させやすい性質を秘めています。

この章ではトルクレンチ使用時の注意点、安全に使用するためのポイントについて解説していきます。

とても大切なポイントですので、ぜひ参考にされてみて下さい。

設定トルクの値に要注意

トルク設定は必ず規定トルクに設定する必要があります。もし誤ってしまうと、ボルトやナットが損傷してしまう恐れがあったり、緩んだりしてしまい、場合によっては事故に繋がります。

安全に使用するためにも、トルクレンチ使用とは再度、トルク値が規定を満たしているか確認することをオススメします。

音を聞き流さない

プリセット型に限定した話にはなってしまいますが、トルクレンチは「カチッ」という音、もしくは電子音で設定トルクに到達したことを知らせるタイプが存在します。

このお知らせを聞き逃したり、見逃したりすると設定トルクを超えてしまい、ボルトやナットを破損させる可能性があります。

トルクレンチ作業を行う際は必ず音を聞き流さないようにしましょう。

トルクレンチの用途別におすすめしたい種類とその理由

トルクレンチはさまざまな用途に応じて、異なる種類を選ぶのが重要です。

  • 自動車やバイクの整備
  • 自転車のメンテナンス
  • タイヤ交換
  • エアコンの取り付け
  • 工場や建設現場

それぞれの用途に最適なトルクレンチを選べば、効率よく安全に作業を行えるでしょう。

ここでは上記5つの用途に合わせ、おすすめのトルクレンチについて詳しく解説します。

自動車やバイクの整備向けのトルクレンチ

自動車やバイクの整備をするなら、トルクレンチは欠かせない工具です。代表的な整備内容は下記2点が挙げられます。

  • エンジンオイル交換時のドレンボルト締付け(30~40N・m、アルミ製だと20~30N・m程度)
  • エンジンプラグの締付け(10~35N・m程度)

上記の作業に対応するなら、10~60N・mのトルクレンチを用意しましょう。

また一箇所の締付けのみに使いたいなら、締付けたい箇所の指定トルクが「最大トルクの70~80%になるようなトルクレンチ」を選んでください。

例:40N・mのみの締付けを行いたい場合、トルク調整範囲の最大値が50N・m程度のトルクレンチを選択。

たまに使用する程度で、複数トルクの締付けを行いたいなら、トルク調整範囲の広いトルクレンチやデジタル型のトルクレンチがおすすめです。

頻繁にさまざまなトルクでの締付けに使いたい場合は、5~25N・m用と20~110N・m用と2本のトルクレンチを持つ使い分けが良いでしょう。

デジタル型のトルクレンチもおすすめです。

タイヤ交換向けのトルクレンチ

タイヤ交換時のホイールナット締付けには、車両の種類に応じたトルク設定が必要です。

一般的に軽自動車のホイールナット締付けトルクは約90N・m、普通自動車では約10N・mが推奨されています。

※車両整備で必要とされる締付けトルクの中でも最大クラス。

各メーカーから、軽自動車や普通自動車のホイールナット用に専用トルクレンチがラインナップされています。

専用品は特定のトルクに設定されており、使いやすく信頼性が高いです。

専用トルクレンチ以外にも、デジタル型やプレセット型のトルクレンチを使用できます。複数のトルク設定が可能で、ほかの整備作業にも対応可能です。

普通自動車・軽自動車のタイヤ交換では、おもに12.7Sqのソケットを使用します。

大型トラックやバスでは19.0Sq以上のソケットが使用されるため、車両の種類に応じたソケットサイズを選択してください。

自転車の整備向けのトルクレンチ

自転車の整備には、とくに低トルクでの正確な締付けが求められます。

ロードバイクでは15~20 N・m程度のトルクが必要となります。

トルクレンチの選び方としては低トルクが多く要求されるため、最低トルクの値が低い値まで正確に測ることができるトルクレンチを選ぶのがおすすめです。

※一般的な整備では15~20 N・m程度のトルクが必要です。

ちなみにパーツ交換や大掛かりな整備では、最大60 N・m程度のトルクが必要になることもあります。

ですので、測れる値の広いトルクレンチ(トルク調整範囲の幅が広いもの)を選べば、さまざまな整備作業に対応可能です。

また自転車には逆ねじ(左ねじ)が使われている箇所も多いので、両方向に対応したトルクレンチをおすすめします。

そうすることで、ペダルの逆ねじにも対応できます。

エアコン取付に適したトルクレンチ

エアコンの取り付け作業では、フレア間継手やフレアナットの締め付けに適したトルクレンチが必要です。

そのため、ルームエアコンや冷媒機器のフレア間継手・フレアナットを締め付ける際には、スパナ型のトルクレンチが適しています。

このタイプは専用設計されており、サイズごとに互換性がありません。そのため締め付けるフレアナットのサイズを確認するのが重要となります。

モンキー型のトルクレンチならさまざまなサイズ、種類のボルトやナットの締め付けに使用可能です。

エアコンの取り付けに限らず、他の作業にも対応できる汎用性があります。

ただし新冷媒用と旧冷媒用ではサイズや口径が異なるため、選ぶ際には使用冷媒の種類を確認しなくてはなりません。

工場や建設現場でのトルク管理向け

工場や建設現場では、品質管理の一環としてトルク管理がとても重要です。

そのため、デジタル型トルクレンチは正確なトルク値をデジタル表示するため、工場や建設現場でのトルク管理に適しています。

測定したトルク値を正確に記録できるため、品質管理の信頼性が向上するでしょう。

ほかにも測定したトルク値を本体に保存し、USBケーブルやUSBメモリを使用してパソコンに転送できるUSBタイプもあります。

測定結果をリアルタイムにパソコンへ転送する、無線タイプのトルクレンチも使われることが多いです。

上記のトルクレンチは工場の組付けラインや建設現場だけではなく、太陽光パネルの施工といった多くの現場で品質管理を求める際に利用できます。

規定のトルクで締め付けが行われたかどうかを記録、測定するための必須ツールです。

トルクレンチを買うならおすすめしたい主要なメーカー

トルクレンチを選ぶ際には、信頼性と品質が何よりも重要です。

数多くのメーカーが存在する中でとくに信頼性が高く、幅広い用途に対応できるトルクレンチを提供しているメーカーを選びましょう。

この項目では、トルクレンチの購入を検討する際におすすめしたい主要なメーカーを3社紹介します。

アストロプロダクツ

アストロプロダクツは1995年に設立した日本の企業です。国内に189店舗の実店舗とオンラインショップがあり、自動車やバイク整備用の工具をメインに販売しています。

アストロプロダクツは販売だけでなく、自社製品が3000種類以上もあり、今後1万アイテムまで増やす予定となっており、今後も更に拡大予定となっています。

車やバイクの整備に特化しており専用の整備工具も多く、安くて品質が良いのが特徴です。実店舗は国内ならどこでもあるので、実際に見て工具を選ぶことが可能となります。

スナップオン

Snap-on(スナップオン)は、アメリカの高品質工具メーカーとして世界的に知られています。

1920年の創業以来、精密さと耐久性を兼ね備えた工具を提供しており、多くのプロから絶大な信頼を得るまでに至りました。

現在では、自動車整備用途の製品が多く愛用され、アメリカ国内で働く多くの自動車整備士(メカニック)の間では高いシェア率を誇ります。

そして、Snap-onのトルクレンチは、とくに自動車整備や航空機メンテナンスのような厳しい精度が要求される現場で使用されています。

特徴としては独自の技術を駆使した高い精度と信頼性、そして使いやすさを追求したデザインです。

こちらもデジタル型やクリック型と、幅広い種類のトルクレンチを展開しています。

Snap-onは優れた顧客サポートと製品保証を提供しており、購入後のメンテナンスやサポートも充実しているのでおすすめです。

独自の関連製品としてツールストレージや診断機器も展開中なので、総合的な作業環境の改善を目指すならSnap-onが良いでしょう。

KTC(京都機械工具株式会社)

KTCは京都に本社を構えるスパナやレンチを中心に製品を世に送り出している日本のメーカーです。

KTC(京都機械工具株式会社)は、日本を代表する工具メーカーです、とくに自動車整備や産業用工具の分野で高い評価を得ています。

国内シェアNO1を誇るメーカー老舗メーカーで、その成り立ちは戦前から続きます。

京都機械工具という会社自体が戦前より存在し、染色機械工具メーカーの京都機械にルーツがあるとされています。

ちなみに、KTCはKyoto Tool Co.Ltdの略称です。

1947年の創業以来、KTCは高品質な工具の製造に力を注ぎ、世界中のプロから信頼されるようになりました。

トルクレンチの特徴としては、東日製作所と同じくプレセット型やデジタル型、単能型と多岐にわたる製品ラインナップを提供中です。

人間工学に基づいたデザインがユーザーの間で高く評価されており、KTCの製品は使いやすさにも定評があります。

もちろん、日本メーカーですので、アフターサービスやサポート体制も充実していて、長期間にわたって安心して使用できる点も魅力です。

TONE

1938年にプロ向け高級作業工具メーカーとして創業したTONE株式会社。利根川のTONEを自社の会社名にしました。

利根川は関東地方の中央を貫流し、灌漑・水運等さまざまな役割を果たす日本を代表する悠久の大河です。

現在では東証二部に上場する会社で、全国に営業所を構えています。

工具全般的に製造、販売を行っており、プロからDIY用途で使用されているメーカーです。

MAC Tools(マックツールズ)

MAC Toolsは1938年にアメリカのオハイオで創業した会社です。最初は古いガレージでレンチを製作する事から始めました。

自動車やバイクの整備工具メーカーとして知られ、世界中のメカニックに愛されています。車のバンパーと同じ樹脂で作られた工具箱が非常に人気で、ファンからとても愛されています。

スナップオンよりも高額なのが特徴で、工具箱とセットのものなら100万円を超えるものも。品質に関しても世界トップといっても間違いはありません。

東日製作所(Tohnichi)

東日製作所(Tohnichi)は、トルクレンチ業界のパイオニアとして知られる日本のメーカーです。

創業以来、高精度なトルクレンチをはじめとするトルク管理機器の開発に注力。その信頼性と品質は、国内外で高く評価されています。

とくに産業用から自動車整備用まで幅広い用途に対応する多様な製品ラインナップが特徴です。

デジタル式やアナログ式、プレセット型といった、用途に応じた多種多様なトルクレンチを取り揃えています。

幅広いラインナップから揃えたいなら、東日製を選ぶと良いでしょう。

さらに東日製作所はユーザーのニーズに応じたカスタマイズやアフターサポートにも力を入れており、プロからの信頼を獲得しています。

トルク管理の重要性が高まる中、東日製作所の製品はその信頼性と品質から非常におすすめです。

まとめ

今回はトルクレンチについて、用途や種類の違い、選び方などの中心に解説していきました。

この他にもDIYに関する知識や電動工具に関する知っておきたい情報は、まだまだあります。

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