電動草刈り機とエンジン刈払い機の違いや使い分けについて解説します
目次
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皆さんは電動の草刈り機とエンジン式の刈払い機の違いをご存知でしょうか。
伸びてきた雑草の手入れを行う際、慣れると除草剤より安全で環境負荷が少ないという観点から、電動式の草刈り機やエンジン式の刈払い機を利用される方が増えています。
その一方で、草刈り機や刈払い機には様々な種類が存在するため、導入するハードルが高いと感じる方もいます。
ということで今回は、電動草刈り機とエンジン刈払い機の違いに焦点を当てて解説していきたいと思います。
また、電動式草刈り機とエンジン式の刈払い機のメリットやデメリットについて解説していきますので、ぜひ最後まで読んで、参考にされてみてください。
電動草刈り機とは?
電動草刈り機とは、動力源に電力を採用したモデルのことです。
電動草刈り機とありますが、電動刈払い機とも呼ばれることがあります。基本的には「どちらも草を刈り払うもの」という認識で大丈夫です。
近年ではバッテリー技術が進歩したことにより、電動工具だけではなく、草刈り機にもバッテリー式のブームが来ています。
もちろん電動式の草刈り機にはバッテリータイプだけではなく、電源コードから電力を供給するタイプも存在します。
ですが、エンジン式の刈払い機やバッテリー式の電動草刈り機と比べても利便性や取り回しの悪さから、近年ではあまり使われなくなりつつあります。
以前まではバッテリー式は稼働時間が短く、広範囲を作業するには向いていないことから、エンジン式の一強だと言われていました。
しかし、バッテリーの小型化と高出力化、高容量化など、バッテリーの品質が大幅に向上したことで、利用シーンが大幅に増えました。
これにより、エンジン式の刈払い機よりも電動式の草刈り機の方がコストパフォーマンスが良いケースが増えたことで、バッテリー式の電動草刈り機を導入しようとされている方が増えています。
次に、エンジン刈払い機について解説していきます。
エンジン刈払い機とは?
エンジン刈払い機とは、燃料を使用したエンジンの力で、回転部を高速に動作させる仕組みの刈払い機(草刈り機)です。
よく河原や道路の整備で、草を刈る際に使用しているシーンを見かけると思います。
エンジン刈払い機は、小型のエンジンを採用していることがほとんどなため、作動音は車というよりも原付バイクの音に似ています。
刃を回転させる際に出力が上がるため、「ブーン、ブーン」と断続的に音が変化。普段は「ボボボ」という、まさに原付バイクのような挙動がイメージしやすいです。
エンジンは慣性を利用しているため、エンジンが止まると再始動しなくてはなりません。そのため普段は低出力で回転させる「アイドリング」が必要です。
もちろんエンジンを利用している以上、刈払い機であっても同じ仕組みとなっています。常に音を発生させるので、振動と騒音は避けられません。
そのため、場合によっては使用場所が制限されることもあるようです。
電動草刈り機とエンジン刈払い機の特徴の違いについて
電動草刈り機とエンジン刈払い機の特徴は、似ているようで全く異なります。それぞれ特徴を下記の表にまとめました。
|
電動草刈り機 |
エンジン刈払い機 |
騒音 |
静音 |
騒音 |
メンテナンス |
ラク |
手間がかかる |
駆動時間 |
短い |
長い |
パワー |
小さい |
大きい |
作業までの準備 |
早い |
手間がかかる |
長期保管 |
ラク |
手間がかかる |
こうしてみると、エンジン刈払い機はエンジンパワーによる出力の大きさが特徴的です。燃料を使用するため、長い時間の運転も可能。
しかし稼働時は騒音が鳴り響くので、使用環境を選びます。電動草刈り機であればモーターの静音性に分があるでしょう。
全体的にモーターを使用しているか、エンジンを使用しているかで特徴が異なっています。
やはりエンジン式は手間がかかる一方で、出力は駆動時間、作業性で有利です。
対して電動草刈り機はモーターを使っているため、バッテリーの容量がなくなれば使用できません。
バッテリー技術が進化したと言っても、まだまだエンジン式の稼働時間・パワーには及ばない状態です。
電動草刈りのメリット・デメリット
実際に電動草刈り機を検討している方は、どういったメリット・デメリットがあるのか気になりますよね。
電動草刈り機は今後のバッテリー技術がさらに進化した際、エンジン式に代わるほどのポテンシャルを秘めています。
現時点では一歩及ばないものの、そのメリットとデメリットを踏まえたうえで検討してみてください。
電動草刈りのメリット
電動草刈り機のメリットは、下記の4つです。
- 静音性が高い
- 準備や作業の手間が少ない
- 小型軽量
- 振動が少ない
電動草刈り機はモーターを使用しているため、静音性が非常に高いです。
作業時はエンジン式の場合だと原付バイクのような音がするものの、電動草刈り機ならモーター音はほぼ聞こえません。(草を刈る音のほうが大きい)
電動モーターとバッテリーの充電だけなので、運転前のガソリン給油やエンジンオイルの管理といった手間も最小限です。
充電器にバッテリーを差し込んでおけば、思い立ったときにすぐ使えるのは大きなメリットと言えるでしょう。
またエンジン式と比較して構造がかんたんなため、軽量に設計できるのも特徴です。お年寄りが使う場合でも、負担が少なく取り回しできます。
電動モーターは振動が少ないのも強いメリット。エンジン式はどうしても常に振動するエンジンを抱えるため、振動するのは避けられません。
常にアイドリングで細かい振動も発生するので、思った以上に体への負担が感じられます。
電動草刈りのデメリット
電動草刈り機のデメリットは、下記の2点です。
- パワーが小さい
- 稼働時間が短い
電動草刈り機はエンジン刈払い機と比較して、パワーが劣ります。稼働時間が短いのもデメリットです。
このデメリットは、どうしてもバッテリーに起因します。いくらバッテリー技術が進歩したとはいえ、エンジンにはまだ敵いません。
たくさんの雑草を刈る、長時間仕事で使うといった場合、充電式の電動草刈り機では非常に使い勝手が悪いと言えるでしょう。
雑草の種類にもよって、茎が固くパワーを必要とする場合もあります。
しかし実はモーターのパワーが少ないのではなく、使用できる電力に限りがあるからパワーも弱いのです。
将来的にバッテリー技術がさらなる飛躍を遂げ、大容量かつ大出力で小型化できたとしましょう。
そのときはエンジン式に引けを取らないパワーと、長時間の稼働をものにするはずです。
モーターは使える電力が適切であれば、エンジンに負けないパワーを発揮します。長時間の稼働も、電力の容量がたっぷりあるなら電池切れを起こしません。
いずれもバッテリーの進化が著しいとはいえ、もう一歩足りないところの状態です。
ただ電動工具では高電圧化により、AC電源並みの出力を実現できているシリーズも出てきました。今後はこのデメリットも解消されていくでしょう。
エンジン刈払い機のメリット・デメリット
もっとも一般的な刈払い機と言えば、エンジンを使用した「エンジン刈払い機」です。
今でも多くの方が使用しており、手軽かつパワフルに雑草を刈っていけます。ではどういったメリットがあって、どんなデメリットがあるのでしょうか。
詳細にまとめましたので、エンジン刈払い機の特徴を押さえたい方はぜひ参考にしてください。
エンジン刈払い機のメリット
エンジン刈払い機のメリットは、下記の4つです。
- パワフルに作業できる
- 長時間の作業に向いている
- 寿命が長い
- 安価に購入できる
エンジン刈払い機は非常にパワフルなので、障害物に当たって途中で止まるケースがあまりありません。
パワーが少ない電動式の場合、どうしても硬い茎や障害物に当たって止まってしまうケースがあります。
そのためスムーズに作業できる、という点でエンジン刈払い機はストレスがかかりにくいです。
また燃料を持ち歩けば、補充するだけで再稼働が可能。充電する手間もなく、燃料の価格もバッテリーと比較して安価です。
エンジン自体が頑丈で、適切なメンテナンスをしていれば長く使えるのも魅力。
原付バイクも小型エンジンを使用しておりますが、多少雑に扱ってもすぐ壊れることはないですよね。
そしてエンジン刈払い機は広く普及しており、安価に購入できるのもメリットです。
パワーがあって長く使える刈払い機が安く手に入るなら、間違いなくこちらを選んでしまうでしょう。
エンジン刈払い機のデメリット
エンジン刈払い機はメリットが多い一方で、デメリットもいくつか存在します。具体的には下記の3つです。
- 作業時の騒音が大きい
- メンテナンスの手間がある
- 燃料を個別に購入しなければならない
原付バイクをイメージしてもらえれば分かるように、エンジンは稼働時にけっこうな音が響きます。
エンジンを使用しているエンジン刈払い機も同様で、刃を回転させて刈払いする際に騒音が出てしまうでしょう。
ある程度騒音が響いても大丈夫な環境なら問題ないものの、住宅街や場所・時間によってはトラブルに発展するケースもあります。
またエンジンを使用している以上、エンジンのメンテナンスは避けて通れません。
点火プラグやフィルターの清掃、その他必要な箇所を自分でメンテナンスする必要があります。
メンテナンスを怠ると壊れやすくなり、結果として高い出費となるでしょう。
そして燃料を個別に購入する必要があるのも、デメリットです。現在では燃料の購入に手間がかかり、購入できる場所が限られるのと書類記載が必要となります。
セルフスタンドであれば自分での注油はできませんし、スタッフがいても携行缶への注油を断っている店舗も増えてきました。
購入できても容量制限があり、使用目的と身分証の提示を求められます。手間が少しかかるため、エンジン式の購入を見送る方もいらっしゃるほどです。
電動草刈り機とエンジン刈払い機の使い分けについて
実際に電動草刈り機とエンジン刈払い機があったとして、どう使い分けるのが良いでしょうか。
ここでは具体的な使い分けと、その理由についてご紹介します。
どちらを購入したらいいか迷われている場合も、使い分けシーンに合わせてご自身の作業状況を照らし合わせてみてください。
電動草刈り機を使用するシーン
電動草刈り機は、初心者や軽作業をメインとした除草に向いています。
現在市販のバッテリーを使用した電動草刈り機の場合、稼働時間がおおよそ30分から1時間と短いです。
パワーもエンジン式の20cc相当しかパワーがないため、山林作業やハードな草刈りは向きません。
しかしエンジンオイルやガソリンを使用しないので、取り扱いが容易です。バッテリーを倉庫にそのまま置いておくだけでも、劣化の心配はほぼ無いでしょう。
例えば自宅付近の雑草を刈る、という状況なら電動草刈り機のほうが最適です。
思い立ったときにすぐ動かせて、長期保管でもメンテナンスはほぼ要りません。バッテリーのみ充電しておけばOK。
またメーカーによってバッテリーの使い回しができるため、普段は電動工具に使用して除草時に電動草刈り機へ転用する。そんな使い方もできます。
軽作業、もしくは短時間の利用であれば電動草刈り機を使用するのにちょうど良いでしょう。
エンジン刈払い機を使用するシーン
エンジン刈払い機は、ハイパワーと長時間稼働でプロ向けの使用に向いています。
例えば広い土地を除草する場合や、山林作業のような負荷が大きい作業です。このような作業はパワーがないと、なかなか作業がスムーズに進みません。
負荷が少なくても広い土地を作業する場合、バッテリー式だと稼働時間が少なすぎます。バッテリーを作業ごとに交換・充電するのは現実的ではないでしょう。
エンジン刈払い機はガソリンを給油すれば再度使えますし、高価なバッテリーを購入しなくても良いです。
作業負荷はエンジンの排気量を変更すれば、柔軟に対応できます。
ただし長時間使用しない場合、内部のガソリンやエンジンオイルが劣化するのは避けられません。
定期的に使用したり入れ替えたりして、メンテナンスをする必要に迫られます。
このようなメンテナンスが手間な方は、エンジン刈払い機よりも電動草刈り機のほうが無難です。
稼働時間の少なさはバッテリーを追加購入するか、AC電源式を検討しましょう。
迷ったらレンタルを利用して試してみるのもアリ
どちらに使用か迷った場合、一度レンタルして試してみるのもおすすめです。
とくに多いのは、「エンジン刈払い機を持っているけど電動草刈り機はどうなのだろう…?」と悩まれる方。
電動草刈り機をわざわざ購入するほどではなく、一度試してみたい。そんな方にこそ、レンタルをおすすめします。
レンタルであれば期間が定まっていますし、購入するよりも遥かに安価です。
実際に使用してみて、思わぬメリット・デメリットに気づくこともあるでしょう。試したほうが早い場合も多いです。
購入して売却する流れだと想定以上に価格が下がってしまい、もったいないからと物置に保管したまま放置してしまうことも。
ただ大半の作業はエンジン刈払い機でカバーできます。どうしても電動草刈り機に魅力を感じるなら、一度レンタルで試してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、電動草刈り機とエンジン刈払い機の違いやメリットやデメリットについて解説していきました。
この他にも、電動工具にまつわる知っておきたい知識は、まだまだあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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