カセットガス発電機の選び方とメリット・デメリットを解説します
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カセットガス発電機は、身近にある「カセットボンベ」をエネルギー源とした発電機です。
非常に扱いやすく、身近にある燃料を使用できるため、災害時の非常用電源としても重宝されています。
ですが、その種類も多く、また一般的な発電機との違いにピンとこない方もいるのではないでしょうか。
ということで今回は、カセットガス発電機についての解説や一般的な発電機との違い、カセットガスボンベ式の発電機のメリット・デメリットについてまとめました。
カセットガス発電機とは?普通の発電機との違い
カセットガス発電機とは、燃料に「カセットボンベ」を使用した発電機のことで、DIYやキャンプ、災害用の電源確保など様々な場面での利用に便利な発電機です。
とくに災害用の電源確保としては優秀で、カセットコンロでも使用できるガスボンベが燃料となっていますので、一つの燃料でふたつの用途で使用できるメリットが存在します。
また、実際にカセットコンロを使用したことのある方ならご存知のとおり、燃料備蓄が容易な点も魅力。
ガソリンを燃料としないため、管理が簡単で劣化しづらい特徴も持ち合わせている点も有事の際の備えとして最適です。
そのため最近では、カセットガス発電機を災害対策用の電源設備として購入する方も増えてきました。
もちろん、災害時の非常用電源として優秀な点が評価されているのも理由の一つですが、本体価格も一般的な発電機と近い水準になっており、導入コストの面から見ても選択肢の一つとして考えている方が増えているようです。
さらに、近年発売されているモデルでは1300Wタイプも発売されており、デメリットのひとつであった出力の弱さも緩和されつつあります。
一般的な発電機との違い
カセットガス発電機と一般的な発電機との違いは、使用する燃料の違いが大きな違いとなっています。
一般的な発電機でよく使われるのはガソリンで、車のエンジンと似たような仕組みを持っているのが特徴です。
一方、カセット発電機の燃料はガスボンベから供給されるLPガス(ブタンガス)となっています。
そのため、メリット・デメリットの部分で細かい違いが存在します。
次にカセット発電機のメリットとデメリットについて解説していきます。
カセットガス発電機のメリット・デメリット
カセットガス発電機のメリットには「燃料の保管期限が長い」「燃料が比較的入手しやすい」「手軽に持ち運びできて普段遣いもしやすい」の3点が挙げられ、デメリットには「運転時間が短い」「災害用としてはやや頼りない」の2点が挙げられます。
この章では上記記載のカセットガス発電機のメリット・デメリットについて解説していきます。
それぞれ特徴を押さえ、ガソリン式とどっちが合うのかを総合的に判断してみてください。
メリット
カセットガス発電機のメリットは、下記の3つです。
- 燃料の保管期限が長い
- 燃料が比較的入手しやすい
- 手軽に持ち運びできて普段遣いもしやすい
カセットガス発電機の燃料として使用されるカセットガスボンベは、使用期限が約7年と非常に長持ちです。
ガソリンでしたら半年で劣化が始まるため、長期間の備蓄には向いていません。
またカセットガスは周辺のドラッグストアやコンビニでも手に入るので、どこでもすぐ購入できるのがメリットです。
ガソリンの場合は携行缶への注油に対応したガソリンスタンドに行き、用途の記載と身分証明書の提示を求められます。
※セルフスタンドでユーザーが注油をするのは禁じられているため、勝手に注油しようとするのは辞めましょう。
ほかにもカセットガス発電機は軽量に作られているものが多く、持ち運びもしやすいです。
災害備蓄用のほか、キャンプや普段遣いもしやすくなっています。
デメリット
カセットガス発電機のデメリットは、下記の2つです。
- 運転時間が短い
- 災害用としてはやや頼りない
カセットガス発電機の仕様を見てみると、おもにカセットボンベを2本使用するものが多いと気づくはずです。
しかも2本使用して、1時間しか発電できないようなものばかり。ガソリン式の発電機だと、12時間ほど発電するものもあります。
こういった点から災害用としては、やや頼りない面もあるでしょう。使い方次第だったり、燃料の保管次第だったりする点も否めません。
このデメリットを知った上でどうするか、検討しながら選択するのがおすすめです。
短期的な使用を繰り返すシーンであれば、カセットガス発電機のメリットが活きます。
カセットガス発電機の種類
カセットガス発電機には、いくつか種類があります。具体的には下記3つです。
- 2本使用タイプ
- 1本使用タイプ
- 2WAYタイプ
※ほかにもインバーター式といった種類があるものの、カセットガス発電機のほとんどはインバーターを搭載しているので割愛。
それぞれ特徴ごとに紹介しますので、自分に合ったカセットガス発電機を選びましょう。
2本使用タイプ
もっとも一般的で広く普及しているのが2本使用タイプです。ほとんどのカセットガス発電機は、2本使用タイプとなっています。
なぜ2本使用がメジャーなのかというと、やはり2本使用しないと出力・発電時間が一定値を割り込んでしまうからです。
基本的に発電機はおおよそ900W以上ないと不安を感じやすく、用途も限られてしまうでしょう。
この900Wを出すためにも、2本使用したほうが効率は良いのです。
災害時の使用を考えてカセットガスボンベを保管しておくなら、一度に2本使用すると覚えておく必要があります。
いざ使おうと思ったときに本数が足りない、もしくは1本しかなくて発電できなかった…という状況は避けたいもの。
なるべくカセットボンベは、想定よりも多めに保管しておくと良いでしょう。
1本使用タイプ
2本使用がメジャーと言ったものの、中には1本使用のタイプもあります。(併用できる場合もあり)
ただし出力は2本使用タイプのものと比較して、約半分程度の出力・稼働時間しかないと思っておきましょう。
あくまで用途を限定し、大出力を使用しない状態ならおすすめです。キャンプ時にある程度の家電を使いたい、というニーズにも応えられます。
出力が低い一方で価格も比較すると安いため、まず手軽に試してみたい!と思う方にも人気のタイプです。
カセットボンベも1本しか使用しないので、用途が決まっていて総出力を抑えられるならコストパフォーマンスも抜群。
本体も軽量なものが多く、女性でも運びやすくなっています。
2WAYタイプ
2WAYタイプは、カセットボンベとガソリン式の両方を選べるタイプです。
どちらも利用できるので、用途に応じて自由な使用ができます。よく使われるのは、ガソリン式をメインにして非常時にカセットガスボンベを使用するもの。
あくまでカセットガス発電機は補助的に利用し、発電コストが安く、長時間稼働が可能なガソリン式を1番に使うのが効率的です。
2WAYで2つの燃料に対応している点から、メンテナンスの手間も倍となっています。
価格も比較的高価なものが多く、やや扱いに困る機種と言えるかもしれません。
カセット発電機の選び方
実際にカセットガス発電機を選ぼうと思った際、どういったポイントに注意して選んだら良いのでしょうか。
ここではカセットガス発電機の選び方について、3つの項目に分けて解説します。
定格出力を確認する
カセットガス発電機を選ぶ際、もっとも重要なのは「定格出力」を選ぶことです。
この定格出力は、実際に使う電力量を見越して計算しなくてはなりません。
例えば合計で1500Wの家電を使う際、1000W出力のカセットガス発電機では出力が足りないでしょう。
災害時に非常用の電源として考えていて、いざ使おうと思ったら電力が足りなかった…という事態になったら元も子もありません。
非常用電源として考える際、余裕を持たせるなら2000W出力があれば安心です。
一般的なカセットガス発電機は1000W前後が標準ですので、2台用意するか使用家電を考えるか検討する必要があります。
どうしても高出力の家電を非常時でも使いたい!という方なら、ガソリン式の発電機を検討しなくてはなりません。
そういった意味でも、最初の時点で定格出力をチェックしておきましょう。
駆動音を確認する
カセットガス発電機は、思った以上に音が大きいです。具体的には60~90dB(デシベル)くらいの音量になります。
このデシベルがどのくらいの音なのか、下記の例も参考にしてみてください。
- 60dB:洗濯機や掃除機、乗用車の車内。声を大きくすれば会話は可能。
- 70dB:セミの鳴き声ややかんの沸騰音、騒々しい事務所。大きな声を出さないと会話は不可。
- 80dB:地下鉄の車内、布団たたき。うるさくて我慢できないレベル。
- 90dB:騒々しい向上の中、カラオケ、犬の鳴き声。かなり耳障り。
カセットガス発電機は、メーカーや機種によって上記の音量差があります。とくに一番静音性が高い60dBと、やかましい90dBでは相当の差です。
どういった環境で使うかも大切ですが、騒音が我慢できるかどうかを想定しておくのも非常に重要と言えるでしょう。
静音性を重視する方は、できるだけ60dBクラスのカセットガス発電機を選ぶのがおすすめです。
使用場所を想定する
どういった用途、場所で使用するのかも想定しておきましょう。例えば下記のような使用が想定されます。
- キャンプ
- 非常時、災害時
- 屋外作業時
キャンプやアウトドアシーンでの使用は、電源がない場所でも家電製品を使いたい場合です。
最近ではポータブル式のIHクッキングヒーターもあるため、火を使わずに調理したい場合はよく使われます。
照明を使いたい場合や、外でもパソコン使用やスマートフォンを充電したい場合も使われるでしょう。
こういった場合は多少音が大きくても、離れた場所に設置したり夜は消したりして工夫すると問題有りません。
非常時や災害時を想定し、備えておくことも大切です。この場合、集合住宅や閑静な住宅街だと静音性が重要になります。
夜でも使用しなければいけない熱帯夜だと、騒音がそのままご近所のストレス源になってしまうこともあるでしょう。
屋外作業時で使用する場合、電源が取れない場所で電動工具を使う場合に最適です。
この場合はそもそも工事で音が大きく出るため、ある程度は音量が大きくても許容されるケースがあります。
ある程度の出力を出そうとすれば静音性が犠牲になるので、音量よりも出力を優先する場合が大半です。
カセットガス発電機を買うならおすすめしたいメーカー一覧と製品特徴
カセットガス発電機を実際に検討している方は、どのメーカーと製品が良いのか悩む場合も多いでしょう。
この項目ではおすすめのメーカー、製品を一挙にまとめてご紹介します。
詳しいスペックも載せていますので、具体的に製品比較を行いたい方は参考にしてください。
ホンダ
車でも有名なホンダは、カセットガス発電機も非常に有名です。代表的な製品は「エネポ」というもの。
他メーカーと比べて丸みのあるデザイン、持ち運びのしやすさと操作性の高さは非常に人気があります。
具体的なスペックは下記のとおりです。
|
エネポ EU9iGB 900VA |
メーカー |
ホンダ |
定格出力 |
900W |
重量 |
19.5kg |
本体サイズ |
36.5×52.4×26.2(cm) |
静音性 |
79~84dB |
価格 |
121,000円(税込) |
初めてカセットガス発電機を購入する方なら、3ステップで発電可能な点は安心です。メーカーとしてもホンダ社は信頼性があり、アフターサポートも問題有りません。
ただし他メーカーの製品と比較して、やや静音性が低いです。ほぼ90dB近い騒音が響きますので、使用場所は事前に想定しておきましょう。
工進(KOSHIN)
工進はガソリン式の発電機も幅広く販売しており、発電機を選ぶ際に誰しも検討することがあるメーカーとなっています。
ご紹介する製品は「GV-9ig」です。
この製品はカセットボンベの使用が幅広く、JIA(日本ガス機器検査協会)認証のついたカセットボンベならメーカー縛りはありません。
具体的なスペックは下記の表にまとめました。
|
GV-9ig |
メーカー |
工進(KOSHIN) |
定格出力 |
900W |
重量 |
16.1kg |
本体サイズ |
43.5×25×41(cm) |
静音性 |
61.0~67dB |
価格 |
87,780円(税込) |
「GV-9ig」は発電機を初めて選ぶ方にとって聞き慣れないメーカーですが、操作性が分かりやすく、安価で扱いやすい点からおすすめです。
JIA認証のカセットボンベならメーカー問わず使えて、発電時も表示の数字順に操作をしていくだけ。
電力の使用量もインジケーターですぐ分かりますし、警告ランプで運転状況の把握も行いやすいです。
EENOUR(イーノウ)
EENOURはポータブル電源と発電機、ポータブル冷温庫に強いメーカーとして人気があります。
今回ご紹介する発電機は「GS1800i-B」です。スペックは下記の表を参考にしてください。
|
GS1800i-B |
メーカー |
EENOUR(イーノウ) |
定格出力 |
1300W |
重量 |
16kg |
本体サイズ |
47.3×26.3×41.3(cm) |
静音性 |
58dB |
価格 |
155,880円(税込) |
「GS1800i-B」はカセットガス発電機の中でも出力の高い、1300Wモデルとなっています。
静音性も高く、出力を求める方にピッタリ。また並列運転が可能となっていて、2.7kVAの高出力も実現できます。
カセットボンベは外付けソケットが販売されており、使用すれば最大6本のカセットガスを使用可能。
定格負荷時も2.3時間という、カセットガス発電機の弱点を補える仕様となっています。
まとめ
今回はカセットガス発電機の選び方とメリット・デメリットを中心に解説してきました。
この他にも知っておきたい豆知識はたくさんあります。
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