グルーガンの選び方や種類、出来ることについて解説します
目次
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皆さんはグルーガンについてご存知でしょうか。
グルーガンは工作作業には欠かせないアイテムで、多くの方が一度は使ったことがある工具だと思います。
今回はそんなグルーガンについて、種類や出来ること、用途などを中心に解説していきます。
グルーガンとは?グルーガンで出来ること
グルーガンは、DIYや工作の際に使用される便利な工具です。
簡単に言えば熱を使って樹脂を溶かし、その溶けた樹脂を使用して物をくっつけます。
外観と構造
グルーガンは通常、ピストルのような形状です。握り部分には溶融した樹脂を押し出すトリガーがあります。
電源をON(もしくはコードをコンセントに差す)と、グルーガンの後部にあるグルースティック(熱で溶ける樹脂の棒)を加熱。溶融状態にします。
この溶融した樹脂がトリガーを引くことで、ノズルから出てくる構造です。基本的にこの溶けた樹脂を使い、ものを接着する仕組みと覚えておくと良いでしょう。
使用するグルースティックとは
グルーガンに使用される樹脂の棒を「グルースティック」と呼びます。
このスティックを本体に挿入し、加熱して溶融。接着したい部分に付けて、冷えたら固まります。
グルースティックはさまざまなサイズや色が販売されているので、使用するシーンに合わせて選べるのが利点です。
接着方法
電源を入れてグルーガンを作動させると、グルースティックが加熱。
十分に加熱されると樹脂が溶融するので、トリガーを引けばノズルから溶けた樹脂が出てきます。
この溶融樹脂を目的のものに塗布し、素材同士をくっつけた状態で固定しましょう。
するとグルーは冷却されると固まる性質を持っているため、素材同士がしっかりと接着されます。冷却は数秒程度で完了です。
メリットと用途
グルーガンは非常に便利で、接着剤を素早く簡単に使えるのが大きな利点です。そのためDIYやハンドメイド品の制作に広く利用されています。
さまざまな素材を接着できるので、木材や紙、布からプラスチックといった材料に対応可能。接着も早い点から、作業効率が向上します。
ほかにもグルーガンには、コード式と充電式もあるのが特徴です。
コード式はコンセントに接続して使用し、充電式はバッテリーで動作。作業の自由度が高まります。
グルーガンは手軽に素材を接着できるので、DIY愛好家や工作好きの方々にとって重要なツールです。
グルーガンの様々な呼び方について
グルーガンには、様々な呼び名があります。とはいえ基本的な機能は一緒ですので、呼び名が違う場合は機能に差異が無いか注意しましょう。
以下にそれぞれの呼び名とその特徴をまとめました。
グルーガン(Hot Glue Gun)
グルーガンという呼び名は、その基本的な機能を示す名称として適切と言えるでしょう。
なぜならこのツールは熱を使って溶けた接着剤(グルー)を用いて、物をくっつけるために使用されるからです。
グルーガンは一般的にピストルのような形状で、グルースティックと呼ばれる熱可塑性の棒を使います。
接着が迅速に行えるため、DIYや工作に便利。ほとんどの同じ構造を採用するツールは、グルーガンと呼ばれることが多いです。
ホットメルトガン(Hot Melt Gun)
「ホットメルト」という呼び名は、熱で溶ける接着剤を使用するツールを指します。つまりグルーガンと構造は同一です。
じゃあなぜ「ホットメルト」なのか?という点が疑問に残るでしょう。
この名前はグルーガンが使用する、「グルースティックが加熱されて溶けるプロセス」を表現しています。
素材に着目するか、プロセスに着目するかの違いですね。ホットメルトガンは素材を迅速にくっつけるため、広く使用されています。
ホットボンドガン(Hot Bond Gun)
「ホットボンド」という呼び名は、「加熱された接着剤を使用してものを結合させるプロセス」を意味します。
この名称もグルーガンの作業原理を表現しているものです。日本では「ホットボンド」のほうが馴染み深いかもしれません。
ホットボンドガンは、手作業での接着作業を効果的に行うため使用されます。
上記の呼び名はいずれも同じ「基本的な概念」を指しており、熱で溶ける接着剤を使って素材をくっつけるためのツールです。
グルーガンはその名の通り一般的ですが、その他の呼び名も特定の業界や地域でよく使用されているでしょう。
どの呼び名でもDIYから工業用途まで、幅広い場面で役立つ重要なアイテムです。
グルーガンでくっつかないもの
グルーガンで接着が難しい素材には、いくつかの特徴があります。具体的には下記の3つです。
- 滑らかな表面の素材(鉄やガラス、プラスチック)
- 高温に弱い素材(ポリスチレンフォーム)
- 重い物や高負荷がかかる場面
以下にいくつかの例を挙げて説明しますので、接着前の参考にしてください。
滑らかな表面の素材(鉄やガラス、プラスチック)
グルーガンは熱で溶かされたグルーを素材に塗布し、接着する仕組みです。しかし滑らかな表面ではグルーの特性上、素材に密着しづらい場面があります。
滑らかな表面では十分な密着を得られず、接着してもすぐ剥がれてしまうことがあるでしょう。
強力な接着が求められる場合には、ほかの接着方法が検討したほうが良いかもしれません。
高温に弱い素材(ポリスチレンフォーム)
グルーガンは高温で作動するため、一部の熱に敏感な素材は変形や損傷のリスクがあります。
特に発泡スチロール系のポリスチレンフォームは高温に弱く、グルーガンの熱がフォームを溶かしてしまう可能性も。使用時には注意が必要です。
重い物や高負荷がかかる場面
グルーガンの接着は一般的に強度があるものの、非常に重いものや高負荷がかかる場面では不十分です。
その際はより強力な接着剤や、別の接着方法を検討しなくてはなりません。
グルーの持つ強度や耐久性が不十分な場合、接着部が剥がれてしまう可能性があるでしょう。状況により事故が起きる可能性もあり、危険性が高いです。
事故を未然に防ぐ意味でも、接着方法は事前にしっかり検討してみてください。
例えば滑らかな表面の素材には物理的な固定や、特殊な接着剤を使用してみましょう。
高温に弱い素材は、低温で作用する接着剤を利用する工夫が求められます。
グルーガンの種類と特徴について
グルーガンにはいくつか種類があり、それぞれの特徴が異なっています。
自分が想定している用途に合うものを選べば、とても役立つものになるはずです。
それぞれ詳しく解説していきますので、どんなグルーガンを選べばいいか悩む際は参考にしてください。
コンセント式
電源コードタイプのグルーガンは、コンセントに差して使うタイプのグルーガンです。
そのため使用する場所のコンセント位置や、作業スペースの配置に合わせてコードの長さを考慮しなくてはなりません。
コードが短すぎると、作業範囲が制限されてしまうでしょう。適切な長さのコードを選ぶことが重要です。
例えば100円ショップのグルーガンは、割とケーブルが短くなっています。延長ケーブルを利用するのも手ですが、延長しすぎると火災リスクも高くなるでしょう。
そして電源コードタイプはコードを差し込んで電力供給が行われるため、電池交換や充電の心配が不要です。
長時間作業を行うなら、電源コードタイプを選べば電池切れの心配がありません。安心して作業ができます。
また電源コードを利用しているため、電力供給に制約が少ないです。高出力のグルーガンは、ほぼ電源コードタイプとなっているでしょう。
より厚い素材や大きな作業を行う際にも、電源コードタイプの使用はメリットが多めです。
コンセントに接続して使用するため、連続して作業を行えるのもメリットの1つ。
電源の心配がないので一定の作業効率を維持しながら、作業を進められます。
温度管理が容易な点も見逃せません。グルーガンの温度を適切に調整して作業を行うことで、さまざまな素材に対して適切な接着を実現できます。
電源コードタイプのグルーガンは、作業範囲や出力のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
連続して長時間作業を行う際や、強力な接着が必要な際に選ぶと良いでしょう。
電池・充電式
電池使用や充電式のグルーガンは、コードが不要です。どこでも持ち運んで使用できます。
作業スペースの制約がなく、電源の位置に縛られません。ポータビリティが高いのは大きなメリットです。
電池式か充電式でも特性が異なるものの、持ち運びができると電源が取れない場所での使用も行えるでしょう。
屋外に持ち運ぶ際や、移動時でも作業を続けられます。
また充電式のグルーガンは充電が必要なものの、近年ではUSBで充電できる機種も増えてきました。
乾電池式であれば、替えの電池を用意しておけば長時間の作業も問題ありません。
逆にバッテリーの消耗が影響を及ぼすこともあります。例えば溶融時の温度が安定しづらい場合です。
長時間の連続作業を行う際はバッテリーの残量に注意しながら、適切な温度で作業を続けましょう。
ほかにも一部の電池や充電式のグルーガンは、コード式のものに比べて出力が低いことがあります。
厚い素材や強力な接着が必要な場面ですと、使用には適していないこともあるのでご注意ください。
そしてバッテリーの寿命は有限であり、長期間の使用によって性能が低下する可能性もあります。寿命が尽きた場合、バッテリーか本体を交換しなくてはなりません。
電池や充電式のグルーガンは利便性の高さから、特に屋外や電源がない場所での作業に適しています。
しかしバッテリーの消耗や、出力制限には注意が必要です。作業内容に応じて、どのタイプのグルーガンが最適か入念に検討しましょう。
ペン型
グルーガンは一般的に、ピストル型です。しかし中には、ペン型という機種も存在します。
多くのペン型グルーガンはコードレス設計となっていることが多いでしょう。充電式であるため、コンセントがない場所でも使える利点があります。
屋外や移動中でも作業が可能で、ポータビリティが高いです。
またペンのような形状は握りやすく、繊細な作業に適しているのもポイント。この形状は、作業性を向上させる要素となっています。
ペンのように持って操作すれば、細かい部分への接着が容易です。
そしてノズルの穴が一般的なグルーガンよりも小さいため、ホットメルト接着剤が細かく少なめに吐出されます。
より繊細な作業時だと吐出量が多いと調整しづらいので、ペン型グルーガンはまさに細かい作業向けと言えるでしょう。
小さな部品や細かいディテールに接着する際は、非常に役立つはずです。
さらに必要なだけの接着剤を使用できるので、無駄なく接着剤を使い、作業の効率を向上させられます。
ホットメルト接着剤は一般的に速乾性があり、接着が迅速なのもポイント。
さらにペン型グルーガンの小さな吐出量は、グルーが迅速に固まる状況をサポートします。作業の進行を促進してくれるでしょう。
用途によって必要なグルーの量や作業スタイルが異なるため、このようなペン型のグルーガンは特定の用途に適した選択肢です。
より繊細な作業を行う場合には、ぜひペン型グルーガンも選択肢に入れてみてくださいね。
グルーガンの選び方
グルーガンを選ぶ際のポイントを簡単に説明します。
【電源方式を選ぶ】ハンドメイドやDIYで使用する場合は、コード式のグルーガンが便利です。コードがコンセントに繋がっているため、長時間の作業が行えます。
【ノズル温度と予熱時間を確認】グルーガンのノズル温度や予熱時間を確認しましょう。温度が適切で予熱時間が短いほど、作業がスムーズに進行します。
【液ダレの有無を確認】細かい作業を行う場合は、液ダレしない設計のグルーガンを選んでください。グルーの余分な滴りを防げます。
【持ちやすさを考慮】細かい作業を行う際、持ちやすいサイズ感のグルーガンを選びましょう。操作性や作業の疲労を軽減するために重要です。
【付加機能や形状をチェック】効率的な作業をサポートする付加機能や特殊な形状がある場合、自身のニーズに合ったものを選びましょう。
例えばペン型や、より細かい作業に向いたモデルがあります。
上記のポイントを考慮して、作業内容や自身の作業スタイルに合ったグルーガンを選んでください。用途や使い勝手に合わせて、最適な選択をすることが何よりも大切です。
グルーガンの高温タイプと低温タイプの違い
グルーガンには、高温タイプと低温タイプがあります。
それぞれどういった違いがあるのだろう?と気になることがありますよね。
そこでこの項目では、それぞれの違いについて特徴をまとめました。ぜひ参考にしてください。
低温タイプについて
低温タイプのグルーガンは、低い温度で溶けやすいグルーを使用します。比較的低い温度でグルーを溶かすため、固まりやすく火傷リスクも少なめ。
迅速な作業や急な接着が求められる場面で利用しやすいです。
また低温タイプのグルーガンは高温タイプよりも低い温度で固まるため、一部の素材や熱に敏感なものも安心して使用できます。
特に溶ける可能性のある素材や、デリケートな物への接着は低温タイプを選ぶと良いでしょう。
グルーが迅速に固まるため、素早い作業を行えるのも特徴です。慣れている方はどんどん接着を行っていけます。
ただし注意が必要な点も。低温タイプは素材によって、高温タイプより接着強度が低い場合もあります。
そして低温タイプは固まる速度が速いため、微調整が難しい点も考慮しなくてはなりません。
大量にグルーが出てしまうこともあり、使い始めは慎重に操作することが求められるでしょう。
低温タイプのグルーガンは、素早い作業や繊細な素材の接着に適しています。しかし素材や作業の性質によって、適切なタイプを選ばなくてはなりません。
高温タイプについて
高温タイプのグルーガンは、強度の高い接着が可能です。
より高い温度でグルーを溶かして固まるため、広範な種類の素材に対して強力な接着が行えます。
- 木材
- プラスチック
- 金属
上記のように、さまざまな素材に使用可能です。
また高温で固まるため、接着の強度が高くなります。特に強力な接着が求められる場面や、耐久性が必要な場面で活躍するでしょう。
低温タイプと比較して、高温タイプはグルーが固まるまでの時間がやや長いです。そのため長時間の作業や微調整が必要な場面で選ばれます。
固まるまでの時間を利用し、接着したあとの微調整も可能。初心者の方が工作物を作る際、ちょっとした手直しでも高温タイプなら容易です。
ただし高温タイプは、グルーの吐出量が多い場合もあります。高出力でグルーを溶かすため、トリガーを引いた際にグルーが出すぎてしまうことも。
作業中に思わぬ大量のグルーが出てしまうと、火傷リスクが高まります。慎重な操作と素早い作業が必要となるでしょう。
高温タイプのグルーガンは、強力な接着性と多様な素材への適用性を持ちます。
特に耐久性や接着の強度が必要な作業は適性が高いです。とはいえ操作時に注意が必要で、作業中の安全と効率を確保するためにも注意深く取り扱いをしましょう。
低温タイプと高温タイプで何が違うのか?
グルーガンの低温タイプと高温タイプの、主な違いについて解説します。
接着温度と固まり速度
低温タイプ:低温タイプのグルーガンは、比較的低い温度で接着剤を溶かし、固まります。
そのため迅速に固まりますが、接着強度は高温タイプに比べてやや低いことも。
高温タイプ:高温タイプのグルーガンは、高い温度で接着剤を溶かし、固まります。
固まるまでの時間はやや長い場合もあるものの、接着強度は高く、多様な素材に適しているでしょう。
接着対象の種類
低温タイプ:おもに繊細な素材や、熱に敏感な素材への接着に向いています。溶ける可能性のある素材やデリケートな物に対し、安心して使用できるでしょう。
高温タイプ:多様な素材に対応し、木材、プラスチック、金属といった強力な接着が求められる素材に適しています。
作業時間と微調整
低温タイプ:低温タイプは速乾性があり、グルーがすぐに固まります。作業がスムーズに進行し、素早い接着が可能です。
高温タイプ:高温タイプは接着剤が固まるまでの時間はやや長いものの、その間に微調整や位置調整ができます。
長時間の作業や精密な調整が必要な場面に向いているでしょう。
接着強度と用途
低温タイプ:接着強度は高温タイプよりもやや低い傾向があるものの、繊細な作業や一時的な接着に適しています。
高温タイプ:接着強度が高く、耐久性や強力な接着が求められる場面や素材に適性が高いです。
それぞれタイプを選ぶ際には、作業の性質や接着対象の種類、接着強度の要求に応じて検討をよく行ってみてください。
スティック径の選び方について
グルーガンには、11mmと7mmの二種類が販売されています。
スティック径の特徴と使い分けについても、購入前によくわからないことがあるでしょう。
それぞれの特徴をまとめましたので、購入時の参考にしてください。
11mmと7mmの違いや使い分けについて
グルースティックの11mmと7mmは、その名の通り直径が異なります。11mmは太めのスティックで、7mmは細めのスティックです。
一般的に11mmのスティックは、より多くの接着剤が含まれているでしょう。そのため11mmのスティックを使用すると、接着剤の量が多く強力な接着が可能です。
7mmのスティックは接着剤の量が少ないため、軽い接着や繊細な作業に適しています。
11mmのスティック:太いスティックを使用するので、大きな面積に塗布する際や耐久性を求める作業にピッタリ。木工や家具の修理、重い素材の接着に使用されます。
7mmのスティック:細いスティックは細かい作業や軽量な素材の接着に最適。手芸や模型作成、細部の修復に使用されます。
11mmのスティックを使用するグルーガンは、通常は11mmのスティックに対応しているでしょう。しかし7mmのスティックも使用可能な場合があります。
7mmのスティックを使用するグルーガンだと、同径のスティックにしか対応していないです。使用前に適合スティックは確認してみてください。
使い分けのポイントとしては、プロジェクトの性質や素材、接着の強度を考慮することが重要です。
大きな接着面や強力な接着が必要な場合には11mm、細かな作業や軽い素材の接着には7mmが適しています。
まとめ
今回はグルーガンについて、選び方や種類、用途などについて解説しました。
グルーガンについては、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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