ソフトインパクトの選び方やメリット・デメリット、おすすめな製品について解説します
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DIY作業や現場作業で騒音が気になるケースは意外と多いです。
特にDIYユーザーの場合は、近隣の方とのトラブルにも発展しかねないも問題であるため、インパクトドライバーの作業音を何とかしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そんな方が購入を検討しているのがソフトインパクトだと思います。
ソフトインパクトは、通常のインパクトドライバーよりも作業音が小さく抑えられますので、選択肢のひとつとして検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、ソフトインパクトにも強みと弱みがあり、製品によっても特徴が異なります。
ということで今回は、ソフトインパクトについて選び方やメリット・デメリット、おすすめ製品などをご紹介したいと思います。
ソフトインパクトの購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
ソフトインパクトとは?具体的な用途について
まずはソフトインパクトの具体的な用途について解説していきます。
簡単に説明すると通常のインパクトドライバーと比べて、オイル(油圧)等を用い振動がソフトになり音が静かになったインパクトドライバーです。
最大の特徴としてその静音、低振動が挙げられます。
木工や軽作業に適していますので、主に使われる現場は大きな音や振動が出せない現場になります。集合住宅のリフォーム作業や住宅街の現場、レンタルオフィスの内装工事などに使用されています。
自宅でDIY作業される場合も近隣に気を付けて使用しなくても良いので安心です。静音仕様になっていますので締め付けトルクが通常のインパクトドライバーと比べて低い傾向にあります。
6角ソケットビットを用いての締め付け作業には不向きですが、木ねじ等の取り付けには問題なく使えますので、「どういった使用方法をするのか?」と用途を考えて、必要スペックを洗い出すと失敗は少ないと思います。
普通のインパクトドライバーと違いについて
ソフトインパクトはどんなインパクトドライバーなのか?について理解できたところで、次に、通常のインパクトドライバーとどの様に違うのかを解説してきます。
通常のインパクトドライバーは内部にブレードを内蔵し、そのブレードが回転して側面の突起物に接触することで衝撃を発生させて強い力を出しています。
マキタやHikokiなどのプロ用モデルはこの力の強さを表す「トルク」の値も高く、たとえば、マキタの18VのインパクトドライバーTD173Dの場合だと、180N・mとなり、静音性に優れたソフトインパクトとは、設計思想が異なることが分かるかと思います。
そのため、必要な作業によってはソフトインパクトだと力不足を感じで購入を後悔してしまう場合があります。
ソフトインパクトの仕組みについて
ソフトインパクトは、ほどほどの力を発揮しながら作動音を通常のインパクトドライバーよりも静かな点が最大の強みです。
この静音性を実現しているのが、通常のインパクトドライバーには無い機構であるオイルユニットの存在が隠れています。
このオイルユニットは、衝撃を与えるハンマー部を専用のオイルで満たすことで高い静音性を実現しています。
ソフトインパクトのメリットとデメリット
ソフトインパクトは静音、低振動で使用できるので大変便利なように思いますが、用途によっては本来の性能を発揮できない場合があります。
そこで分かりやすくメリット、デメリットを説明したいと思います。
ソフトインパクトのメリット
まずはメリットですが、ソフトインパクトの最大のメリットは「高い静音性」と「低振動」が挙げられます。
ソフトインパクトは静音性が最大の売りであり、インパクト(衝撃)の打撃音がオイルユニットのおかげで、大幅に抑えることができます。
たとえばHiKOKIのWH12DCAの作動音を聞いてみると、かなり静かなことが理解できるはずです。
このように静音性に特化しているため、通常のインパクトドライバーと比べるとトルク値は大幅に減少しています。
ですが、モデルによってはLEDライトが3灯だったり、重量や本体サイズが小さめに作られている製品もありますので、トルクの問題さえクリアできれば扱いやすい製品だと思います。
もちろん、トルクが小さいことはメリットとも捉えることができ、カムアウトのしづらさや扱いやすさの面で、高トルクな製品よりも優れています。
こうした特徴がありますので、用途によっては通常のインパクトドライバーよりもソフトインパクトを購入される方も多いです。
ソフトインパクトのデメリット
ソフトインパクトはメリットも多いですが、デメリットも十分理解して使用する必要があります。
デメリットを挙げると「パワー不足」「大型化」「繊細で修理費も高い」の3つがとくに気になる問題点だと思います。
それぞれ項目に分けて解説していきます。
パワー不足
まずパワー不足についてですが静音性や低振動に特化しているため、仕方がない部分ではあります。もちろん、ビス止めなどの低トルクでも対応できる作業だとこの問題点はあまりデメリットだとは感じません。
ですが、固着したネジの取り外し作業やコーススレッドなどの場合は、場合によっては力不足になりがちです。
では、ソフトインパクトが「どのくらいパワーが弱いのか?」をマキタのその他の18V機と比べてみましょう。
■ソフトインパクトと通常のインパクトドライバーのトルク値比較
- ソフトインパクト(TS141D) ・・・40N・m
- インパクトドライバー(TD173D)・・・180N・m
- インパクトレンチ・(TW300D) ・・・300N・m
こうして比較してみると、ソフトインパクトのトルク値はかなり低く、使用場面が限られてきます。
そのため購入する場合は、必要な作業を問題なく行えるのか?という視点で見てみると失敗が少ないかと思います。
次に本体サイズの大型化について解説していきます。
本体サイズの大型化
ソフトインパクトは、通常のインパクトドライバーにはない機構である、オイルユニットが搭載されています。
そのため、本体サイズを比べると通常のインパクトドライバーよりも大きな作りとなっています。
たとえば、マキタのTS141DはTD173Dと比べると20㎜ほど、TS141D(ソフトインパクト)の方が長くなっています。
とくに狭い場所での作業を行う必要がある場合は、この本体サイズがネックになりがちです。
それでも一昔前のモデルと比べるとソフトインパクトの本体サイズもかなり改善されていますので、この点も後続モデルが発売されるごとに改善されていくかと思います。
最後にメンテナンス性について解説してきます。
繊細で修理費も高い
ソフトインパクトは、通常のインパクトドライバーよりも繊細で内部構造も複雑化していますので、通常のインパクトドライバーよりも壊れやすかったりします。
ソフトインパクトドライバーは、オイルを使用した打撃機構を採用しているため、極端な環境下(低温や高温)での使用に対して弱く、そうした環境下では、モーター故障のリスクが高まります。
また高負荷作業にも弱く、重作業や高負荷、長時間の連続作業には向いていません。
また、オイルユニット内のオイルが少なくなってきた場合はオイル交換が必要となり、この作業はメーカーでしか修理ができず、定期的なメンテナンスが必要です。
さらに、オイルユニットが故障してしまうと、かなり高額な修理費が必要になります。
こうしたデメリットが挙げられるため、ソフトインパクトの導入を諦めている場合も多いです。
ですが、電子パルス方式を採用したHiKOKIのWM14DBLやWM18DBLでしたら、オイルユニットは搭載されていませんので、オイル交換の必要はありません。
製品によってもメリット・デメリットは異なりますので、しっかりと製品説明を確認することは大切です。
メーカーによって変わるソフトインパクトの呼び方
ソフトインパクトは正式にはソフトインパクトドライバーの略称ですが、メーカーによって言い方が違います。
- マキタ:ソフトインパクトドライバー
- HiKOKI、MAX:静音インパクトドライバー
- パナソニック:オイルパルスインパクトドライバー
基本的には国産メーカーが中心にして出しています。新築の様に住宅地で使用したり、夜間作業での需要がある為だと思われます。
海外メーカーもソフトインパクトを出すようになれば、また違った呼び名が出るかもしれません。
ソフトインパクトの選び方について
ソフトインパクトの選び方としては、種類から選ぶ方法と好きなメーカーから選ぶ方法がおすすめです。
ソフトインパクトの大きな種類としては、「オイルユニット搭載モデル」か「電子パルス方式を採用したモデル」の2つがあります。
オイルユニット搭載モデルだと定期的なメンテナンスが必要となりますが、マキタやMAXなどのメーカーから購入することができるため、商品の選択肢が広がります。
一方で、電子パルス方式を採用したモデルは、HiKOKIしか販売されておらず、製品数も限られてきます。
そのため、それぞれの違いをよく把握したうえで、最終的にはデザインや機能が惹かれる製品や贔屓にしているメーカーの製品を購入することでバッテリーの流用などがおこなえたりしますので、おすすめです。
ソフトインパクトを買うならおすすめしたいメーカーと特徴
最後にソフトインパクトを買うならおすすめしたいメーカーと製品を紹介したいと思います。
マックス株式会社
DIYユーザーだとマックス株式会社のことを知らない方もいらっしゃるかと思いますが、電動工具の国内シェアは第三位の会社で、製品づくりにかなりこだわりのある会社の一つです。
たとえば、マックス株式会社の独自規格であるマックスイージスは耐久性が高く、現場作業には最適です。
降雨実験や粉塵実験を行っていたりとかなりハイレベルな耐久テストを経て製品化されているモデルも多いので、その製品づくりに魅了されているプロユーザーも多いです。
そして、マックス株式会社のおすすめしたソフトインパクトは、静音インパクトPJ-SD102です。
■PJ-SD102の特徴
- 静音性: 騒音値は71dBで、一般的なインパクトドライバーに比べて非常に静か。
- 低振動設計: 振動が少なく、長時間の作業でも疲れにくい。
- 最大締付トルク:約33N・mで、様々なネジやボルトに対応可能。
- 多段階モード: 強、中、弱の3つのモードがあり、作業内容に応じて使い分けができる
- 感圧センサトリガー: 指先の力加減を感知するトリガを採用しており、回転数の調整が容易で、精密な作業が可能。
- コンパクトなデザイン: ヘッド長は135mmと短く、狭い場所での作業にも適している。
- 耐環境性能: MAX IEGSに対応しており、水や粉じんに強い設計。
- 軽量: 本体重量は1.5kgで、持ち運びや取り扱いが容易。
- バッテリー持続性: バッテリー残量が減っても締付けスピードが落ちにくく、安定した作業が可能
静音インパクトPJ-SD102は、低振動で長時間使用にも細かい作業にも向いています。
マックス株式会社は、その他の製品としてブロアや丸ノコ、ハンマドリル、ピンネイル、鉄筋結束機なども有名で、充電式電動工具のラインナップも豊富ですので、おすすめです。
株式会社マキタ
株式会社マキタは、国内電動工具シェア1位の会社で、その豊富なラインナップとアフタフォローの手厚さで世界的に多くのユーザーを獲得しています。
マキタ製品なら取り扱っている販売店も多く、もし故障してもすぐに対応してもらうことができますので、この点は、その他のメーカーよりも強いメリットになるかと思います。
また、18V対応の充電工具もたくさん販売しており、充電式コーヒーメーカーや充電式冷温庫など、キャンプやアウトドアに最適な製品も販売しています。
そして、マキタでおすすめなのが、TS141Dです。
■TS141Dの特徴
- 静音性: 打撃音が非常に静かで、騒音値は77dB。集合住宅や夜間の作業に最適。
- 最大締付トルク:40N・mで、様々なネジやボルトに対応可能。
- 軽量設計: 本体重量は1.5kgと軽量で、長時間の作業でも疲れにくい。
- コンパクトなサイズ: 全長は135mmで、狭い場所での作業にも適している。
- 油圧打撃機構: オイルパルスと金属ハンマーの打撃を組み合わせた新しい打撃構造により、振動が少なく、作業者への負担が少ない
- 多機能モード: ボルト・テクスモードを搭載しており、高速回転と低速回転を自動で切り替える機能がある。
- 耐久性: 防滴・防じん設計(アプト)により、過酷な作業環境でも使用可能。
- 使いやすさ: 感圧センサトリガを採用しており、指先の力加減で回転数を調整できるため、精密な作業が可能。
- 高い作業効率: 打撃時間が長く、しっかりとネジを締めることができるため、効率的な作業が実現できる。
TS141Dは、特に静かな環境での作業や長時間の使用に適した製品です。
工機ホールディングスジャパン株式会社(HiKOKI)
工機ホールディングスジャパン株式会社は、旧日立工機としても知られており、独自開発の18V機と36機の療法で使用できるマルチボルトシリーズが有名です。
技術力と製品品質の高さが職人の間でも高く評価されており、高性能を求めるユーザーの間では今でもHiKOKI一択という声も聞こえます。
そして、そんなHiKOKIでおすすめしたい製品が、WHP18DAです。
■WHP18DAの特徴
- 低騒音設計: 騒音値は70dBで、業界内で最も静かな部類に入る
- コンパクトなサイズ: 全長は128mmと短く、狭い場所での作業が容易で、取り回しが良い。
- 最大トルク:33N・mで、様々なネジやボルトに対応可能。
- 多段階モード: 4つのモード(ソフト、ノーマル、パワー、自動穴あけ)を搭載しており、用途に応じた精密な制御が可能。
- LEDライト: 3灯式のLEDライトを搭載しており、暗所での作業が快適
- 安定した作業性能: バッテリー容量が減ってもねじ締めスピードが落ちにくく、安定した作業が可能。
- ブラシレスモーター: 効率的な動作を実現し、耐久性が向上している。
- 防塵・防水性能: IP56に準拠しており、過酷な作業環境でも安心して使用できる。
- カスタマイズ可能: 別売のカラープレートを使用することで、外観をカスタマイズできる。
- マルチボルトシリーズ対応モデルなので、マルチボルト対応機と互換性がある
WHP18DAは、かなり高額なモデルとなっていますが、その分、特に静音性と使いやすさを重視するユーザーにとって非常に魅力的な性能となっていますし、その他のマルチボルト機との互換性もありますので、おすすめです。
まとめ
今回は、ソフトインパクトについて選び方やメリット・デメリット、おすすめ製品などについて解説していきました。
この他にも電動工具やDIYにまつわる知っておきたい知識は、まだまだあります。
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