ダイヤモンドカッターの種類や選び方、おすすめメーカーについて解説します
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新しく施工管理や現場職に配属され、実際に現場で作業する方の最初の壁は、工具や道具類の使い方や呼び方を覚えることだと思います。
それはDIYに初めて挑戦される方も同様で、どうやって使えばよいのか?やどの種類の工具が必要なのか分からないことがたくさんあるはずです。
それは一般的な知名度が低い工具ほどその傾向は顕著で、ダイヤモンドカッターもその一つだと思います。
ということで今回は、ダイヤモンドカッターについて種類や選び方などの基礎知識を解説していきます。
実際に購入する時に使いたいのに種類が多すぎて分からない、その多種ある種類はどの様な場面で使うのか?などの情報も解説していきますので、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
ダイヤモンドカッターとは?具体的な用途について
ダイヤモンドカッターを使う方の多くは、チップソーカッターや丸のこ、ディスクグラインダーなどの電動工具についての知識を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その金属の円形にダイヤモンドの砥粒が埋め込まれ、硬度があるコンクリートや石材を切断する事が出来る工具になります。
ダイヤモンドカッターはその刃の名称で、単体では使用できません。必ずディスクグラインダーの様な電動工具に取り付けて使用しなければなりません。
使用できる電動工具にも種類があり、刃の大きさや用途によりディスクグラインダーを使うのか、丸のこ、エンジンカッター、道路カッターを使うのか大きく変わってきます。
簡単ですがどの様な場面で使用されるか説明します。
大型の道路工事や土間や床のコンクリートを切断する場合
この場合は、道路カッターや超大型の道路カッターに30インチのダイヤモンドカッターを使用します。
ハスクバーナ製はダイヤモンドブレードとも言います。
超大型の丸のこを想像すると良いです。ダイヤモンドカッターが下向きに出ていて、進行方向に手で押して真っ直ぐ切断します。
タイルや瓦などのカッティング
身近な所ではディスクグラインダーを用いた、瓦用ダイヤモンドカッターがあります。
瓦はタガネできれいに割れますが、ダイヤモンドカッターを使用したりします。基本的にはディスクグラインダーに瓦用ダイヤモンドカッターを取り付け、直線で切断します。
これはタイルを切断する際にも使用され、その際はタイル用のダイヤモンドカッターを使用します。
この様に石やコンクリートを切断する時になくてはならない物ですが、使い方には注意が必要です。
ダイヤモンドカッターは定期的なメンテナンスが大切
丸のこのチップソーも同じですが、使い方を誤るとすぐに使えなくなってしまいます。チップソーであればチップ飛び、ダイヤモンドカッターなら「目詰まり」や「目潰れ」、「目こぼれ」などがあります。
これは切る材質とダイヤモンドカッターの種類、回転スピード等によって変わってきますが、ある程度使っていくと、これらの症状が現れます。
ダイヤモンド粒子が刃の内部に埋め込まれており、ダイヤモンド粒子が割れたり、取れたりしても切断すると周りが取れて、次のダイヤモンド粒子が露出して問題なく切断できる仕組みになっています。
しかし、「目詰まり」や「目潰れ」、「目こぼれ」などの状態になると、上手く次のダイヤモンド粒子が出てこなくなり、最大の力を発揮出来なくなり、切断不良となります。
そのため、定期的な目出し作業や目立て作業が必要となります。
目出し、目立て作業の方法は浅めに荒い材質で数回切断して下さい。そうするとダイヤモンド粒子が露出し本来の切断能力を取り戻し作業を続けることが出来ます。
誤った使用方法は事故に繋がります
ダイアモンドカッターは直線の切断作業は得意ですが、想定外な使い方をすると高速回転している関係で大変危険です。
■事故につながりやすい使い方
- 曲線
- 切断中のブレ
- 刃を入れる時、勢いをつける
- 金属対応でないのに金属を切断する
これらの使い方は最悪の場合、刃が破損して高速で飛び散って大怪我の恐れがあります。
怪我をする以外にもデメリットは存在し、勢いをつけて刃をいれた場合は、刃の破損や急激な過負荷により機械本体の電気系統の故障や工具の寿命が縮まる原因にもなります。
また、衝撃によるギアの破損やキー溝の変形に繋がりますので、避けるほうが無難です。
次に、ダイヤモンドカッターの種類について解説していきます。
ダイヤモンドカッターの種類について
ダイヤモンドカッターの種類は、大きく分けて「形状の種類」と「湿式か乾式か」の2種類に分けられます。
それぞれ項目に分けて解説していきます。
形状の種類
ダイヤモンドカッターはその用途に合わせて様々な形状があり、形状には5種類あります。使用する材質、作業環境により使用するものが変わってきます。
セグメントタイプ
セグメントタイプは、様々な商品が販売されているタイプの種類です。
セグメントタイプは、刃の部分にセグメントという(分割)切れ目がついている物で、特徴としては、切味がよく、この切れ目が程よく熱を排出し、更に破片などの不要物を排出してくれます。
長時間の使用にも耐えコンクリートの様に力が必要な物に向いています。しかし切断面は他と比べると粗いので大まかに広範囲に作業する現場に最適です。
リムタイプ
リムタイプはセグメントタイプの様に切れ目がないタイプになります。コンティニュアスタイプとも呼ばれています。
刃に溝があるわけでもなく、表面は均一になっています。熱の排出や不要物の排出は得意ではなく、熱が溜まりがちです。
瓦等の物以外は基本的に水をかけながら使用します。ですが、切断面は大変綺麗で特に切れ目が無いため、切り始めの欠けを抑えることが出来ます。
切断速度や切断効率より切断面の綺麗さ、欠けを抑える事を重視するタイルや大理石、瓦、ガラスに最適な刃になります。
ウェーブタイプ
ウェーブタイプは簡単に言えばリプタイプに溝を追加した物になります。
熱と不要物の排出能力を高め、セグメントタイプの様に切断出来る様にしたリプタイプと考えると良いです。
セグメントタイプとリムタイプを合わせた様な物になりますので、大変汎用性が高く、複数の用途で使いたい場合はおすすめです。
しかし、個別の能力は作業効率性はセグメントタイプに劣り、切断面の綺麗さはリムタイプに劣ります。ですが使い勝手が良いので作業効率を求められ、程々の綺麗さを求められる場合には最適です。
また複数の作業を求められる場合でも使いやすい刃になります。
セグメントウェーブタイプ
セグメントタイプより更に作業効率を求められる現場に最適な刃です。
セグメントタイプにウェーブタイプの溝を追加する事により不要物と熱の排出を最大限強化しました。切断性能は圧倒出来ですが、コストは高くなります。
溝入れタイプ
セグメントタイプより大きな溝、歯車のような形をしているのが特徴的なはになります。
U型とV型がありますが、切断面は綺麗ではなく、溝も大きいので切り始めは欠けます。用途としては補修用の刃になります。
ひび割れたコンクリートやモルタルに使い、その後コーキング材を充填していく形になります。V型は狭い小さいひび割れ補修に、U型は大きいひび割れ補修に使うと良いでしょう。
湿式と乾式の種類
次に湿式と乾式ですが、先に述べた様に排熱、粉塵が重要になってきます。
ダイヤモンドカッターは熱に弱いため、切断時に高温になる金属の切断には向いていません。どの様な特徴があるか湿式と乾式の特徴を説明したいと思います。
湿式
湿式は基本的に水をかけながら切断します。熱の排出が追いついていなくても水で強制的に冷却でき、粉塵も水により拡散しにくい様になります。
刃の性能も落ちにくく、切断面も綺麗に出来るので良いことばかりですが、排水しなければならないので注意が必要です。
乾式
乾式は水をかけないで切断します。水が使えない状況や、水が通っていない現場には最適です。
排水も気にしなくて良いところもあります。しかし湿式と比べると排熱性能が劣るため、長時間の作業には高温になりすぎないよう注意が必要です。
ダイヤモンドカッターの種類を説明してきました。では実際どの様に使い分ければ良いのでしょうか?それを説明したいと思います。
ダイヤモンドカッターの刃の種類と使い分け
上記で述べた様な種類はそれぞれ得意、不得意があります。そのため、それぞれの特性を理解して材料や仕上げに合わせたダイヤモンドカッターを選択することが大切です。
■基本的な使い分け
- アスファルト:湿式セグメントタイプが主流
- コンクリート、レンガ、モルタル:乾式セグメントタイプが主流
- 仕上げも気にする場合:乾式セグメントウェーブタイプ
- 効率より仕上げを優先する場合:乾式リムタイプ
■その他の使い分けと
- 大理石、タイル、瓦:乾式リムタイプで切断する事が主流
- 鋳鉄管:金属切断対応の乾式セグメントタイプ、乾式リムタイプ
- 塩ビ、FRP、石膏ボード:乾式セグメントタイプか波型になった特殊なタイプ
- 補修目的:溝入れタイプ、補修する幅や大きさによりV型やU型を使い分ける
この様に用途によって適切な種類が異なりますので、購入する際に注意が必要です。
ダイヤモンドカッターの選び方について
ダイヤモンドカッターは金額により寿命が長かったりします。
セグメントウェーブタイプはセグメントタイプより高いですが、高耐久セグメントタイプよりも高く、耐久のみ考えると高耐久セグメントタイプの方が安く耐久性があります。
しかし、セグメントウェーブタイプはセグメントタイプより仕上げが良いです。
さらに湿式であればもっと仕上げが綺麗になります。
しかしそこまで手間と仕上げを考えなくて高耐久のセグメントタイプも必要ないくらいの仕事量なら通常タイプで問題ありません。
最大切り込み深さも関係してきます。大きければよいと言うわけではないので必ず使用する物の厚みを考えて使用してください。
重要な選び方は「何を」「どの様に」「どれ位切断かするか」を考え自身に合った刃を選択してみて下さい。
ダイヤモンドカッターを買うならおすすめしたいメーカーと製品
最後にダイアモンドカッターを買うなら、おすすめしたいメーカーとおすすめ製品についてご紹介します。
TAKAGI(髙儀)乾式セグメントタイプダイヤモンドカッター
最大の特徴として大変安価であるということです。
耐久性、安定性は高額な物に劣りますが、練習用やコンクリートの切断量がそれほど多くない場合には最適です。
安いからと言って全く使えないわけではなく、高い物より耐久性等が落ちるくらいで普通に使えます。お勧めです。
山真製鋸株式会社 乾式セグメントタイプダイヤモンドカッター
30年以上前からチップソーを作っている会社のダイヤモンドカッターです。
ワイズゴッドの鬼切プレミアムという名前で販売しています。コンクリート用ながら10mmの鉄筋が入った状態でも切断出来ます。
値段以上に切断できて、多少タフな使い方をしても使える良いダイヤモンドカッターでいい働きをしてくれるでしょう。おすすめの商品の一つです。
マキタ 乾式セグメントウェーブタイプ タフウェーブ
カッター本体も販売しており充電式の丸ノコ、パワーカッターを作っています。
そのマキタのダイヤモンドカッターです。金額は上記2つよりかなり高くなりますが、波型でU字溝やコンクリートで力を発揮します。
よく切れますし、耐久性に優れたダイヤモンドカッターでカラーブロック、モルタル、瓦も問題なく切断でき、アスファルトや大理石、磁器タイル、耐火レンガも切断可能な性能を持っています。
一枚持っていて損はない万能な製品ですので、おすすめです。
まとめ
今回は、ダイヤモンドカッターについて種類や選び方などの基礎知識を解説していきました。
この他にもDIYや電動工具にまつわる知っておきたい知識は、まだまだあります。
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