コンクリート板やコンクリートブロックの切断に向いている工具について解説します
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ハンズクラフトにご来店されるお客様の中でも、コンクリートの切断におすすめな工具ありますか?とお聞きされることがあります。
コンクリートの解体や改修工事やDIYなどでコンクリートの加工作業を行う必要がある場合、適切な方法や工具の選び方に関する知識は知っておきたい情報の一つです。
ということで今回はコンクリートの切断に向いている工具についての知識や工具ごとの特徴などについて解説強いていきたいと思います。
主にコンクリート板やコンクリートブロックなどの種類に応じた工具の使い分けやについて解説していきます。
これからカットチゼルやグラインダー、レシプロソーなどの購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
コンクリートの切断作業について
コンクリートは分類上「石材」に分類され、構造材料から装飾まで幅広い用途として使用されています。
その汎用性の高さから様々な場所で使用されていますが、加工には適切な知識と技術が必要なため、一般的に加工が難しいとされています。
ですが、加工方法や目的に応じた工具を使用することで加工の難易度を下げることができます。
この章では、コンクリートの種類に応じた切断方法や使用工具について解説していきますので、ぜひ参考にされてみてください。
コンクリートの切断方法は種類によって異なる
コンクリートの切断方法は、切断したいコンクリートの種類によって異なります。
たとえば、レンガやコンクリートブロックなどの小さな材料だったり、切断する数や範囲がそれほど多くない場合などはそれほど精密な切断の必要がないため、石切用ノコギリやカットチゼルなどを使用します。
この場合は「切断する」というよりは「削る」「割る」イメージに近いです。
また、数が多い場合は電動工具のダイアモンドカッターを装着したディスクグラインダーやレシプロソーなどを使用する場合もあります。
一方で、鉄筋コンクリートや建物などの一部を切断する場合には、効率や精密な加工が求められるため、コンクリートカッターなどのエンジン工具を使用する場合が多いです。
そのため、コンクリートの切断作業は「精密さ」「量」「切断範囲」などの目的に応じて、使用する工具や切断方法が異なります。
コンクリートの切断に使える工具とメリット・デメリット
コンクリートの切断に使う工具は下記の通りです。それぞれ一長一短ありますので参考にして下さい。
コンクリートの切断に使う工具は、電動のものもあれば手動のものもあります。
切断する大きさや材質によって使い分けるといいでしょう。
工具名 |
メリット |
デメリット |
カットチゼル |
手軽に使える 素人でも使える |
大きいものには向かない 数が多い場合は不向き |
石切用ノコギリ |
手軽に使える 素人でも使える |
切るための労力が大きい |
ディスクグラインダー |
ディスクを交換することで様々なものを切れる |
粉塵等の配慮が必要 |
レシプロソー |
電動工具ではあるが安全性は高い 専用の刃を交換することで様々な材質に対応可 |
切断能力は高くない |
エンジンカッター |
高出力で大体の石材は切れる |
機械の扱いが難しい 粉塵等の配慮が必要 |
それではひとつずつ解説します。
カットチゼル
カットチゼルは、コンクリートに切れ目を入れて割りながら切断する工具です。
レンガ程度の厚みのコンクリート板や、コンクリートブロックであれば、このカットチゼルを使って切れ目を入れて割っていくのが一般的です。
ご自宅でバラの状態のコンクリートブロックを切断する程度であれば、カットチゼルを選定すれば問題ありません。
カットチゼルは粉塵の心配もなく、比較的安全に切断できますのでご自宅でのDIYには適切な工具です。
石切用ノコギリ
石切用ノコギリは、石切専用の刃がついたノコギリです。
あくまで手動で切断する工具なので、切断性能としては高くありませんし相当な労力が必要になります。
石材の種類によっては切れないものもありますので、手作業にこだわらなければ電動工具の選定をおすすめします。
ディスクグラインダー
ディスクグラインダーはディスクをダイヤモンドカッターなどの石材切断専用の物に交換することでコンクリートの切断が可能になります。
ダイヤモンドカッターとは、円形の基盤にダイヤモンドの砥粒を埋め込んだチップをつけたカッターのことを指します。
主にコンクリートや石材などの切断に使用します。
価格や用途、作業性、ランニングコストを考えれば、ディスクグラインダーを使うのが一般的です。
ダイヤモンドカッターには切断面の品質と速度に応じて「リム型」「セグメント型」「ウェーブ型」の3種類のディスクがあります。
リム型はダイヤモンドカッターの中で一番切断面がきれいに仕上がります。切断速度はやや遅め、カッターの冷却能が低いので湿式で使用するのが一般的です。
セグメント型はダイヤモンドカッターの中で一番数が多いです。
セグメント(切り欠き)を儲けることで粉塵の排出性と放熱性を高めたものです。
放熱性が高いため、水で冷やす必要がないため、乾式のダイヤモンドカッターで主に使われる形状です。
切れ味は良いですが、断面が粗くなりますのでコンクリートのように切断面の品質にこだわらない物を切断するのに適しています。
ウェーブ型は、セグメント型とリム型を足して2で割ったようなタイプのもので、バランスに優れています。
リム型のダイヤチップの層に溝を入れることで、粉塵の排出性と放熱性を高めたと同時に切断能力も向上しています。
万能タイプではありますが、特化型のセグメント型には粉塵の排出性や放熱性で劣ります。
リム型には切断面のきれいさで若干劣ります。
使い勝手はかなり良いので、ダイヤモンドカッターの中では2番目に数が多いです。
レシプロソー
コンクリート切断用のブレードを装着すればレシプロソーでもコンクリートを切断できます。
ディスクグラインダー等の回転系の工具より、安全にコンクリートを切断できますが、切断性能は回転系の電動工具より大きく劣ります。
エンジンカッター
エンジンカッターは小型のエンジンを動力とした切断工具です。電源不要で高い可搬性をもったエンジンカッターは主に工事現場等の屋外で使用されます。
あまりに高い出力なので、扱いが素人には難しい部分もあります。
カットしたいコンクリートや大きさによっては高出力が不要な場合もありますので先に紹介して電動工具を選定するのをおすすめします。
またエンジンカッターにはキックバックと呼ばれる現象が起こります。キックバックとはカッターが切れない物に当たった時に自分の方向へカッターが戻ってくる現象です。
一歩間違えば重大な事故につながる事象なので注意が必要です。
コンクリートの切断作業時に気をつけたいこと
コンクリートの切断作業に電動工具を使う場合いくつかの注意点があります。
これくらいは大丈夫や、少しくらい無理しても大丈夫という思いから、重大な事故につながる可能性もあります。
これから紹介する3つは必ず守って作業を進める様にしましょう。
- バランスの悪い場所で行わない
- 安定した体勢でカットする
- 服装にも気をつける
ひとつずつ解説します。
バランスの悪い場所で行わない
コンクリートの切断作業はバランス悪い場所では絶対にやらないで下さい。少しくらい不安定でも大丈夫と思って、作業をすると思わぬ怪我をしてしまう場合もあります。
特に電動工具を使う場合は思わぬところに刃が当たってキックバックする場合があります。
またカット自体もうまくできずに、やり直しなどで材料を無駄にしてしまうかも知れません。
作業をする場合は必ず安定した場所で作業をするようにしましょう。
安定した体勢でカットする
「場所」と同様に、自分自身も安定した体制で作業を行うことは、怪我をしないためにもとても大切なポイントです。
利き手でしっかり工具を使えるように、重心や体勢を安定させて下さい。
不安定な体勢で作業をすると思わぬ場面でスイッチに手がかかって誤作動を起こしたり、無理な体勢で作業したが故に腰を痛めたりと危険が沢山あります。
安全面に関しては少し神経質になるくらいでちょうどいいです。
先ほど言ったように電動工具を使う以上キックバックする場合がありますので安定した体勢でとっさの動きに備えましょう。
服装にも気をつける
コンクリートの切断は、服装にも注意が必要です。
特に袖まわりが一番危険です。
半袖で作業していると粉塵や破片が飛んできて怪我をする場合もありますし、長袖でも袖の周りがダブついていると、その袖を工具が巻き込んでしまって思わぬけがをする場合があります。
また、コンクリート切断作業で気を使うべきは防塵マスクと安全ゴーグルです。
乾式の切断はもちろんですが、湿式の切断でも防塵マスクは必ずつけてください。長時間粉塵を吸いつづけてしまうと塵肺症や喘息などを引き起こす可能性があります。
また安全ゴーグルがないと破片が目に入り最悪失明してしまう場合もあります。
コンクリートの切断は工具の選定も非常に重要ですが、安全面においても気をつけるべき点があると覚えておきましょう。
まとめ
今回はコンクリートの切断に向いている工具についての知識や種類ごとの工具の使い分けなどについて解説していきました。
このほかにも電動工具やDIYに関する知識は、まだまだ知っておきたいことがたくさんあります。
ぜひ、このほかの関連記事も読んで参考にされてみてください。
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