ボルトのmの意味とは?M表記の見方など基礎知識について解説します。
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初めてインパクトにふれる方やDIYに挑戦される方がまず、つまずくことが「ボルトの表記」 に関する知識だと思います。
今回は、ボルトについての基礎知識やボルトのM表記の意味などについて解説していきたいと思います。
これからDIYに挑戦される方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
ボルトMとは?M表記の意味について
ボトルMとは、メートル法に基づきISO(国際標準化機構)により規格化された「メートル(M)ねじ」のことです。JIS(日本産業規格)はISOに準拠しているため、日本国内では一般的に使用されています。
単位表記はmmなのでミリねじと呼ばれる場合も多いです。
M表記とは「M6×10」のような表記で、一目見ればネジの規格や太さ・長さ(サイズ)など主要なスペックを理解できます。
M表記の具体的な見方については「5 ボルトのサイズ表記の見方について」で解説していくので、参考にしてみてください。
ボルトのM14とM12の違い
14と12は、ネジ山でギザギザしている「ボルトの胴体部分の直径(外径)」を表しています。ミリ単位なのでM14が14mm、M12が12mmです。
Mの後の数字をスパナやレンチをはめ込む「頭部(ヘッド)」の太さのことだと勘違いする方もいるため、購入時には注意しましょう。
ネジをイメージしていただければ分かるように頭部の方が太いので、ネジのサイズを14mmだと思って14Mのネジを頼んだら、細くて合わないといったトラブルもあります。
また、ボトルの胴体部分のサイズが違えば、頭部のサイズも違います。
M14とM12を比較すると、ヘッド部分のサイズもM14の方が大きいのが一般的です。
メートル表記とインチ表記の違いについて
一般的に使用されるボルトは、メートル表記されたものとインチ表記されたものに分類されます。
メートル表記されたものは既に説明したミリねじで、単位はmmの最も使用されている規格のネジです。
ミリねじは「細目」と「並目」があり、らせん状になっているネジ部分の大きさで分類します。DIY用を含めて家庭で使う場合は並目ネジがほとんどなので、一般的に使われるネジは並目と考えてもよいでしょう。
インチ表記されたインチねじは、主にアメリカ・カナダ・イギリスなど海外製品に使用されている規格です。別名「ユニファイネジ」「ISOインチネジ」などと呼ばれています。
単位は名称通りインチであり、1インチは25.4mmに該当します。
ネジ山の角度は55度であり、表記は「W」が付いていればインチネジの一種であるウイットねじです。
また、インチ表記は3分・4分(ブ)のように「〇分」表記するのが特徴です。
これは1インチよりも小さい値を表現する場合に使い、1インチを基準として「1/8」単位に区切ります。
いくつか例を挙げると
ネジの太さが1/8インチであれば8分「ハチブ」、3/8であれば3分「サンブ」
1/4であれば2分、3/4であれば6分
といった形で、分母を8に合わせて通分し、分子を〇分と表現します。
見た目はミリねじとほとんど変わりませんが、両者は互換性がなく代用することはできません。外径やピッチのサイズが合わず、一定の深さまでは入りますが、それ以上はめ込むのは難しいです。
ボルトについて知っておきたい用語
各スペックが何を意味しているかを理解していないと、購入する際に何を基準にすればよいか分からなくなってしまいます。
ここでは、ボルトについて自分で調べた時や説明された時に最低限の内容が理解できるように、知っておきたい用語を確認していきましょう。
ピッチについて
ネジの規格におけるピッチは、隣り合うネジ山どうしの間隔を指し、ミリサイズで記載されます。
値が小さくピッチが細かなほどネジが強く締まり、緩みにくいのが特徴です。
直径について
ボルトのサイズは、頭部ではなく「ネジ部分の直径(外径)」のことです。
呼び径とは、そのネジ部分の外径を指し、ネジ山のある外径の直径を表します。
ボルトの頭部に対し、らせん状のネジを切っている部分は位置的に首下と表現される場合もあり、この箇所の直径を「首下径」とも呼びます。
また有効径は、ネジ山の幅とネジ溝の幅が等しくなる理論上の軸の直径のことです。
ネジの緩みや強度を計算する際のパラメーターとして使います。
角度について
角度とはギザギザしているネジ山の角度を指します。
一般的なJIS規格のネジで60度ですが、管用ねじで55度など、ネジの種類によって角度は異なります。
谷径について
谷径はネジ山の溝を基準にした直径です。
ネジの谷に該当する部分の外径を計測した値で表します。
Φ(ファイ)について
Φは加工後の穴の直径を表す単位で、ボルトでいえばネジ穴の外径の直径を表すのが一般的です。設備用配管をはじめ一部の製品では内径を表すこともあります。
1Φは1mmに該当します。
図面の標準単位がmmなので、図面にはmmや㎝などの単位は基本的に記載されません。図面上は穴の直径を「Φ12」のように表示したり、直径に続けて穴の深さを数字で「Φ12 深さ6」のように直接表示したりする方法もあります。
ボルトのサイズ表記の見方について
ボルトの商品パッケージに「M7×1.25」と記載されている場合を例に説明します。
まず、先頭の英語大文字はネジの規格を表しており、Mはメートルねじのことです。
後ろの数字はヘッド部分ではなく、ギザギザしたネジ部分の外径サイズを表しており7mmを意味します。
最後の×1.0はネジ山1つの間隔であるピッチを表しmm単位で表現します。
ピッチは表記されないこともありますが、その場合は基本的に並目の基準と考えて問題ありません。
- M : 規格(メートルネジ)
- 7 : 外径(7mm)
- ×1.25 : ピッチ(1.25mm)
ワッシャーやナットのサイズ表記の見方について
ワッシャーは「内径×外径×厚み」の3つの数字で表記されます。
内径はワッシャー中央に開いている穴の直径、外径はワッシャー自体の直径、厚みはワッシャーの厚さです。JISやISOなど規格によってサイズは異なるため、ワッシャーと一緒に使用するネジも規格に合ったものを使用してください。
なお、シンプルにM<数字>と表記されている場合は、JIS規格の寸法を指している場合がほとんどです。
ナットのサイズ表記は、M<数字>またはW<数字>のような形式で「めねじ径」で表されるのが一般的です。
既に説明したボルトの場合と同じく、Mと表記されていればミリねじを、Wはインチネジの一種であるウイットねじを表しています。
M17-2のように末尾に一桁付く場合がありますが、ナットの形状を表し1~3種まであります。(何も付いていない場合は1種)
※めねじ径について
ネジには「おねじ」と「めねじ」があります。
おねじは円筒になっている面にらせん状のネジ山があり、めねじは穴の内面にネジ山があるものです。
めねじの外径は、はまる「おねじの外径」で表されるのが一般的です。
まとめ
今回は、ボルトについての基礎知識やボルトのM表記の意味などについて解説していきました。
この他にもDIYや電動工具に関する知っておきたい基礎知識は、まだまだあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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