ガーデンシュレッダーの種類の違いや選び方について解説します
目次
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庭のお手入れで悩みの種となる、剪定枝や落ち葉の処理ですが、そんな悩みを解決してくれるのがガーデンシュレッダーです。
ガーデンシュレッダーといえば剪定後の枝の処理に注目しがちですが、実は落ち葉の処理も可能で、一台もっているだけで、剪定作業の効率が格段とよくなります。
しかし、ガーデンシュレッダーにはいくつかの種類が存在し、用途や使い方によって最適な選び方がことなります。
ということで今回は、ガーデンシュレッダーの種類ごとの違いやそれぞれのメリット・デメリット、失敗しない選び方について解説していきます。
これからガーデンシュレッダーを初めて購入する方は、ぜひ最後まで読んで参考にされてみてください。
ガーデンシュレッダーとは?用途について
ガーデンシュレッダーの用途としては、庭木の剪定後に出る枝などの処理が代表的な使い方です。
庭木の剪定後に出る大量の枝は、そのまま処分することが難しく、短く切ったり、細かく砕いたりしてから燃えるゴミなどで処分する必要があります。
そのため、その作業をすべて手作業でおこなうと、それだけでせっかくの休日が終わってしまいます。
ですが、そんなときに活躍するのが、ガーデンシュレッダーです。
ガーデンシュレッダーなら、一日がかり行っていた作業でも数時間で終わらせることができます。
また種類によっては枝を細かく粉砕することができますので、処分するはずだった枝を堆肥やマルチング材へと変えることができ、花壇や植え込みの土壌の乾燥を防げます。
そのため、ご自身で庭木の手入れをされる方や家庭菜園などを趣味としている方には、ガーデンシュレッダーは導入を検討してみる価値があります。
家庭用から業務用までさまざまなタイプがあり、庭の大きさや処理する枝の太さに応じて選択できます。
ガーデンシュレッダーの具体的な用途
ガーデンシュレッダーの用途としては、庭木の剪定後に出る枝などの処理が代表的な使い方ですが、その他の用途としても利用できます。
マルチング材の作成
粉砕した枝はマルチング材としても再利用できます。
マルチング材とは、ウッドチップやバークチップなどの地面の泥跳ねなどを防ぐために植物周りに撒く資材のことで、花壇や植え込みの表面に敷き詰めれば雑草の生育を抑制し、土壌の乾燥も防ぐことが可能です。
とくに土壌の乾燥は、野菜などの食物がしおれる原因にも繋がりますので、家庭菜園をしている方の中には、マルチング材の作成が目的で、購入している方も多いです。
その他にも、野菜畑のうねとうねの間のスペース(畝間)に敷けば歩きやすくなるだけではなく、高い防草効果も得られます。
また用途は限定的になりますが、バラの周りに粉砕した枝を敷くとバラの生育環境も改善されるメリットが得られますので、バラを育てている方はぜひ、試してみてください。
堆肥作り
ガーデンシュレッダーで粉砕した枝葉は、堆肥作りの材料としても最適です。
庭の落ち葉と剪定枝を混ぜて粉砕し、堆肥箱に入れておきましょう。数ヶ月後には良質な堆肥ができあがります。
ガーデンシュレッダーは、落ち葉の処理も可能です
ガーデンシュレッダーは主に剪定した樹木の枝や葉を粉砕する機器ですが、落ち葉も処理できます。
粉砕した落ち葉はチップ状になり、有機肥料や腐葉土として再利用が可能です。
ですが、ガーデンシュレッダーは落ち葉処理に特化した製品ではないため、使用時にはいくつかの注意点に留意する必要があります。
■ガーデンシュレッダーを使用する場合の注意点
- 落ち葉が湿っていると詰まりやすくなるので、乾燥した状態で処理する。
- 少量ずつ投入し、機器に負荷をかけすぎないようにする。
上記の点に気をつけて作業をすれば、メンテナンスの手間も減らすことができますので、利用する際はこの点にも注意してみてください。
ガーデンシュレッダーの種類とそれぞれの違いについて
ガーデンシュレッダーにはいくつか種類が存在しますが、大きく分けると、粉砕方式の違いと動力源の違いで分けられます。
用途や環境によって最適な種類が異なりますので、それぞれの違いについて見ていきましょう。
まずは粉砕方式の違いについて解説していきます。
粉砕方式の違いについて
ガーデンシュレッダーの粉砕方式には、おもに2つのタイプがあります。
- ギア式
- カッター式
それぞれ特徴が異なるので、詳しくは下記の表を見ながら確認してみてください。
|
ギア式 |
カッター式 |
粉砕方式 |
歯車が回転し圧迫することで粉砕 |
高速回転する刃で切断・粉砕 |
作動音 |
平均79dB程度 |
98.6dB以上 |
粉砕力 |
約20mmまでの大きさに粉砕 |
最小1mm程度まで粉砕 |
適した対象 |
柔らかい枝葉の処理 |
硬い枝や太い枝の処理 |
逆回転機能 |
あり |
なし |
ギア式は稼働音がカッター式と比べて静かですので、近所への配慮が必要な場合に最適です。また、枝の再利用を考えない場合は、使い方としてギア式タイプのガーデンシュレッダーがおすすめです。
一方でカッター式の場合は、ギア式よりもより細かく処理することが可能ですので、処理した枝をウッドチップや肥料として再利用したい場合に最適です。
ですが、駆動音が大きいデメリットがありますので、使用する時間帯や場所には注意が必要となります。
動力源の違いについて
ガーデンシュレッダーの動力源は、以下の2種類があります。
- 電動式
- ガソリンエンジン式
それぞれの特徴は以下の通りです。
|
電動式 |
ガソリンエンジン式 |
動力源 |
家庭用電源(100V) |
ガソリン |
サイズ・重量 |
比較的小型・軽量 |
大型・重量あり |
騒音レベル |
静か |
騒音大きい |
パワー |
中程度 |
高い |
使用場所 |
電源がある場所に限定 |
場所を選ばない |
適した用途 |
一般家庭での使用 |
プロ用途、大量処理 |
メンテナンス |
簡単 |
定期的な整備が必要 |
ランニングコスト |
比較的安い |
燃料費がかかる |
処理能力 |
中程度の枝まで |
太い枝や硬い枝も可能 |
移動性 |
電源コードの長さに制限あり |
自由に移動可能 |
一般家庭での使用であれば電気式が選ばれやすいですが、大量に枝を処分する必要がある場合は、処理能力に不満を感じやすいようです。
そのため、プロ用途や大量の枝を処理する必要がある場合でしたら、ガソリンエンジン式タイプのガーデンシュレッダーが向いています。
ですが、住宅街での使用となると騒音トラブルに発展したケースもありますので、使用する場所や時間帯は選ぶ必要があります。
両者の使い分けについてざっくりまとめると以下の通り。
■エンジン式(ガソリン式)がおすすめな場合
ガソリンエンジン式は動力源がガソリンですので、電源確保の必要がありません。そのため、使用場所を制限されませんので、山や畑など電源確保が難しい場所の作業に向いています。
パワーもありますので騒音問題を気にする必要がなく、大量の枝や太枝を効率よく粉砕したい場合はガソリンエンジン式が最適です。
おすすめの利用シーン
- 広大な敷地や電源のない場所での作業
- 大量の太い枝を処理する必要がある場合
- 仕事として効率よく枝を処分する必要がある場合
■電動式がおすすめな場合
エンジン式に比べて作動音が静かで、重量も軽いことから扱いやすい特徴をもちます。
また、ガソリンエンジン式のデメリットでもある「メンテナンスの手間」も少ないため、機械いじりが苦手な方や家庭菜園などDIY用途での使用に向いています。
エンジン式に比べてパワーがありませんので、太枝の処理や大量の枝を処分する際には力不足感を感じることがありますが、ちょっとしたお庭等の場合はガソリンエンジン式よりもおすすめです。
おすすめの利用シーン
- 一般家庭での使用
- 静かな環境での作業
- 小規模な庭での作業
ガーデンシュレッダーの選び方
ガーデンシュレッダーを選ぶ際は、作業する庭の状況や使用目的に合わせて選ぶことが大切です。
性能や機能だけではなく、使いやすさや安全性も重要なポイントですので、この章では初めてガーデンシュレッダーを購入する方が知っておくべきガーデンシュレッダー選び方について解説していきます。
用途と処理能力を考える
ガーデンシュレッダーを選ぶ際、まず考えるべきは用途と処理能力です。用途を明確にすれば、最適な機種を選びやすくなります。
- 庭木の剪定後に出る枝の処理
- 秋に大量発生する落ち葉の処理
一般的には上記のような用途が考えられるはずです。
例えば剪定後に出る枝を細かくしたい場合や、粉砕した枝葉を堆肥として再利用したい場合。粉砕した枝をマルチング材として使いたい場合もあるでしょう。
バラの周りや野菜畑の畝間に敷くのも良いですね。
次に処理能力を考えましょう。どの程度の量・太さの枝を処理するかによって、適切な機種が変わってきます。
週末の庭仕事程度なら少量処理なので、小型の電動式で十分です。一方でプロ用途や大きな庭での大量処理には、大型のガソリンエンジン式が適しています。
枝の太さも考えなくてはなりません。細い枝のみ(直径2cm程度まで)を処理する場合、小型の電動式で対応可能です。
太い枝(直径5cm以上)も処理したい場合は、パワフルなガソリンエンジン式や大型の電動式が必要になります。
週末に庭木の手入れをする程度なら、最大処理径2.5cmの小型電動式で必要十分かもしれません。
果樹園を管理している場合は、最大処理径5cm以上のガソリンエンジン式が良いでしょう。
粉砕方式と動力源を選ぶ
粉砕方式は、おもにギア式とカッター式があります。ギア式は歯車のような2つの円盤状の刃が回転して枝を挟み込み、押しつぶすように粉砕。
大きな絞り器で、枝をゆっくり押しつぶすようなイメージが分かりやすいかもしれません。
作動音が静かで、平均79dB程度。掃除機と同じくらいの音量です。住宅街での使用ならこちらが良いでしょう。
一方でカッター式は、高速で回転する刃が枝を切断して粉砕。パワフルなミキサーで枝を刻むようなイメージです。
粉砕力が強く、より細かく砕けますが、作動音は大きくなります。
動力源は電気式とガソリンエンジン式の2つ。電気式は家庭用電源で使用でき、比較的小型・軽量で扱いやすいです。
※ただし庭の隅々まで電源コードを引っ張って作業します。
ガソリンエンジン式はパワフルで処理能力が高く、電源がなくても使用可能。大型の芝刈り機のように、どこでも自由に移動して作業できるイメージです。
太い枝や硬い枝の処理に適していますが、騒音が大きく、重量もあります。プロ用途や大量処理が必要な場合に選ばれるでしょう。
使用環境に合わせる
ガーデンシュレッダーを選ぶ際、使用環境も見ておかなくてはなりません。意外と騒音が問題になるので、近隣との良好な関係を保つためにも合わせましょう。
まず作業場所の広さを考慮してください。狭い庭や住宅密集地での使用を想定している場合、コンパクトで軽量な電気式のシュレッダーが適しています。
一方で広い庭や農地での使用を考えている場合は、ガソリンエンジン式の大型シュレッダーが効率的。電源の心配なく、広範囲で作業できる利点があります。
次に騒音への配慮も重要です。住宅街や集合住宅での使用を考えている場合、静音性の高いギア式の電動シュレッダーが良いでしょう。
平均79dB程度の音量で、掃除機と同程度。休日の午後に庭仕事をしても、隣家に迷惑をかける心配が少ないです。
騒音を気にせず使える環境であれば、より強力なカッター式やガソリンエンジン式を選択できます。
この方式だと98.6dB以上の音量があるものの、処理能力が高いです。大量の枝を効率的に処理したいなら、ぜひ検討してみてください。
安全性と使いやすさをチェックする
安全性と使いやすさも、見逃せない重要なポイントと言えるでしょう。まず投入口の設計に注目しましょう。
投入口は、手が入りにくい形状になっているものを選んでください。斜めになっていたり、カバーが付いていたりするモデルが良いですね。
使用中の安定性も重要です。脚部が広がった設計や、車輪にロック機能があるモデルは、作業中に機械が動いてしまうリスクを減らします。
まるで重心の低い三脚のように、しっかりと地面に固定できるイメージです。
使いやすさの面では、投入口の高さや大きさをチェックしましょう。腰をかがめすぎずに作業できる高さのものが理想的です。
※一般的に、地面から80cm~100cm程度の高さが使いやすい傾向。
重量と移動のしやすさも考慮しましょう。家庭用であれば、女性でもかんたんに動かせる30kg以下のものがおすすめです。
まとめると、以下のような機能が付いたモデルが目安となります。
- 斜めの投入口と安全カバー付き
- 緊急停止ボタンあり
- 地面から90cmの投入口高さ
- 重量25kg、大型車輪付き
- 工具不要で分解可能
上記の機能を備えたガーデンシュレッダーなら、安全に配慮しつつ使いやすさも兼ね備えています。
ガーデンシュレッダーを買うならオススメしたいメーカーと製品特徴
ガーデンシュレッダーを選ぶ際、信頼性の高いメーカー製品を選ぶと安心です。
ここではとくにおすすめの3社(京セラ・山善・リョービ)について、特徴や製品をご紹介します。
京セラ(KYOCERA)
京セラ(KYOCERA)のガーデンシュレッダーは、その静音性と使いやすさから初心者の方におすすめです。
1959年創業の総合電機メーカーで、高い技術力と品質管理を誇ります。
ガーデンシュレッダー製品は、旧リョービブランドの技術を引き継いで製造・販売。長年の実績による信頼性があります。
最大の特徴は静音性です。ギア式を採用したモデルでは、作動音が平均79dB程度と非常に静か。
家庭用コンセント(100V)で使用可能な上、大型の車輪を装備。庭のあちこちへ移動する際も容易です。
主要なラインナップは、ギア式のGS-2020とカッター式のGS-2010があります。
GS-2020は最大粉砕枝径が30mmで静音性が特に高く、住宅街での使用に最適。GS-2010は最大粉砕枝径が25mmで、より細かい粉砕が可能です。
山善(YAMAZEN)
山善(YAMAZEN)は高品質な製品と使いやすさから、ガーデンシュレッダー選びにおいて強くおすすめできるメーカーの一つです。
1947年創業の老舗企業で、農業・園芸用器具をはじめとする様々な製品を扱っています。
山善のガーデンシュレッダー最大の特徴は、パワフルな粉砕能力。多くの製品でローラーミル刃を採用しており、効率的で強力な粉砕が可能です。
例えば一般的な家庭用モデルでも、直径35mmまでの枝を処理できるものがあります。庭木剪定後の処理にとても便利です。
また山善の製品は、枝づまりが起こりにくい設計になっています。作業の中断や面倒な詰まり除去の手間を大幅に減らせるでしょう。
多くのモデルで逆転機能も付いているため、万が一詰まりが発生してもかんたんに解消できます。
おもな製品ラインナップとしては、電動式の「YRM-35B」がおすすめです。
このモデルは最大粉砕径が35mmで、1500Wの強力モーターを搭載。家庭用としては十分なパワーがあり、多くの庭仕事に対応できます。
また小型で扱いやすい「電動ガーデンシュレッダー YGS-25」もおすすめです。こちらは最大粉砕径が25mmで、コンパクトながら十分な性能を持っています。
キンボシ
キンボシは1928年創業の園芸用品メーカーで、長年の経験を活かした高品質なガーデンシュレッダーを販売しています。
同社のガーデンシュレッダーがとくにおすすめの理由は、その幅広い製品ラインナップと高い静音性、安全性への配慮です。
家庭用の電気式からプロ仕様のエンジン式まで、さまざまなニーズに対応した製品が特徴的。
ギア式を採用した静音モデルが多く、最大35mmまでの枝を粉砕できる家庭用モデルから、40mm以上の太枝に対応するプロ仕様モデルまで幅広いです。
多くのモデルに保護具が付属し、過負荷保護や緊急停止といった安全機能も充実しています。
おすすめの製品は「グリーンミルQuiet4 MLG-1530B」です。
このモデルは静音設計で住宅街でも使いやすく、最大粉砕径30mmで一般的な庭木の剪定枝に対応しています。
60Lの大容量収集ボックス付きで作業効率が良く、安全ロック機能や逆転機能も搭載。初めてガーデンシュレッダーを使用する方でも、安心して扱えます。
まとめ
今回は、ガーデンシュレッダーの種類ごとの違いやそれぞれのメリット・デメリット、失敗しない選び方について解説していきました。
この他にもDIYや電動工具に関する知っておきたい知識は、まだまだあります。
ぜひ、その他の関連記事も読んで参考にされてみてください。
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